死の予感① ~エルビスとマイケルの「HEARTBREAK HOTEL」(和訳)  1 | ☆Dancing the Dream ☆

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with ☆Michael Jackson☆

マイケルジャクソンは、1980年、
エルビスの神曲『Heartbreak Hotel』から約25年後に、
同じタイトルの『Heartbreak Hotel』を書いてリリースした。
王エルビスの神聖な曲の名を盗んだと非難され、軋轢を避けるため、
レコード会社は、タイトルを変更した。

しかし、マイケル自身はこの曲を『Heartbreak Hotel』と呼び続けていた。
これは、歌詞の内容からすると、およそ1980年から10年前の出来事をうたった歌だ。

つまり、1980-10=1970
この歌は、マイケルが、少なくとも12歳以下の頃の出来事を歌っているのだ。
そして、さらに、この歌詞には、
「15年もの間、ここで涙に暮れている隣の部屋の男」がいるという。

ということは、1970-15=1955
エルビスが、『Heartbreak Hotel』を録音&リリースしたのが、
ちょうど、1956年である。

よって、マイケルが『Heartbreak Hotel』で
「15年もの間ここで涙に暮れている隣の部屋の男」と呼んだのは、
エルビス・プレスリーその人であるに違いないだろうということになる。



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身分証明書を破り捨て、ホテルの窓から飛び降り自殺した男が
たった一行の遺書を遺していた。

"I walk a lonely street"
私はロンリーストリートを歩く
 と。

エルビスが、初めてビルボード・チャート1位を獲得した『HEARTBREAK HOTEL』は、
このThe Miami Herald新聞に掲載された一人の自殺者の記事が、
ソングライティングのソースになったと言われています。

どん詰まりの孤独に苛まれる人間が、
死に場所を求めて歩みいるロンリーストリートの突き当りにあるハートブレイクホテル。
あるいは、死者らが棲みつくハートブレイクホテル。

エルビスが歌う『HEARTBREAK HOTEL』の詞の中の
「my baby」も、恋人でなく、「自分の魂」と読むとどうだろう?

『HEARTBREAK HOTEL』は、魂の死者らが、吹き溜まる場所なのだ。


1956年 writer: Mae Boren Axton and Thomas Durden

HEARTBREAK HOTEL

Well, since my baby left me
I found a new place to dwell
It's down at the end of lonely street
At heartbreak hotel

そうさ 俺のベイビーが去ってから
俺は新しい棲家を見つけたんだ
それは、ロンリーストリートの突き当りの
ハートブレイクホテルさ

You make me so lonely, baby
I get so lonely, I get so lonely, I could die

お前は俺をとても孤独にするよ ベイビー
俺は淋しくてたまらない 淋しくてたまらないんだ 死ぬほどに

And although it's always crowded
You still can find some room
Where broken hearted lovers
Do cry away their gloom

そこはいつも混んでいるけれど
まだ部屋は見つけられる
そこでは傷ついた恋人たちが
自分の暗闇を泣き明かしている

You make me so lonely, baby
I get so lonely, I get so lonely, I could die

お前は俺をとても孤独にするよ ベイビー
俺は淋しくてたまらない 淋しくてたまらないんだ 死ぬほどに

Well, the bell hop's tears keep flowin'
And the desk clerk's dressed in black
Well, they been so long on lonely street
They ain't ever gonna look back

そうさ ベルボーイの涙は流れ続ける
受付は喪服を着せられている
そうさ 彼らは長い間ロンリー・ストリートにいる
彼らは過去を振り返ることは決してない

You make me so lonely, baby
I get so lonely, I get so lonely, I could die

お前は俺をとても孤独にするよ ベイビー
俺は淋しくてたまらない 淋しくてたまらないんだ 死ぬほどに

Hey now, if your baby leaves you
And you got a tale to tell
Just take a walk down lonely street
To heartbreak hotel

なぁいいかい! もしも君のベイビーが君を捨て
そして、君に話すべき話があるとするなら
ただ ロンリーストリートを下って
ハートブレイクホテルの方に歩いて行くがいい 

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彼らは、エンターテイメントの世界で
まさに・・
 
"I walk a lonely street"
私はロンリーストリートを歩く


「King 王」と呼ばれた男、エルビスとマイケル。

マイケルがこの曲を書いたは、エルビスが亡くなって(1977年)しばらく後のこと。  
彼には、恐ろしい予感があったのだ。
魂を傷つけられ、あるいは、その孤独から、本当にエルビスのような「死」が
自分にも訪れることを。。

そして、それは、この曲が世に出てから、約30年後、2009年、
彼の予感した通り、現実となってしまった。

マイケルジャクソンの『HEARTBREAK HOTEL』という歌ほど、
ゾッとするほど恐ろしい歌はない。

これは、マイケル自身が初めて性を体験し、
彼が受けた「児童性的虐待」の歌。 
「罪」の歌だ。 
そして、「死の予感」をステージで叫ぶ歌なのだ。


私はそう思っている。


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Heartbreak Hotel
(This Place Hotel)

1980年10月リリース/ジャクソンズのアルバム「Triumph 」より
written by MichaelJackson

[イントロ]
My footsteps broke the silence of the pre-dawn hours,
As I drifted down Bleaker St.
ぼくが寒々とした(ブレイカー)通りをさ迷い降りたとき、
ぼくの足音は、夜明け前の沈黙を破った。

Past shop windows, Barred against the perils of the night.
Up ahead, A neon sign emerged from the fog.
夜の危険を妨げる店々のウインドウを行き過ごした。
見上げると、霧の中から一つのネオンサインが浮かび上がった。

The letters glowed red hot In that way I knew so well, Branding a message into my mind, A single word, Hotel.
ぼくの馴染みのあの道の赤々と光った文字、ぼくの心に焼印されたメッセージ、
一つの言葉、それは、Hotel。――


Live in sin
Ten years ago on this day, my heart was yearning
I promised I would never ever be returning
Where my baby broke my heart and left me yearning

醜業に生きる(罪深きライブステージ)
10年前の今日、ぼくの心は(去って行った子供の心)を乞い慕っていた
ぼくは 決して二度と後戻りしないと誓ったんだ
ぼくの「子供の心」がぼくの心を破り 千切れるほど慕うぼくから出て行った場所へ

   *Live in sin・・《口語》 (結婚せずに)同棲する
   *yearning・・存在しないものあるいは誰かを望む

As we walked into the room, there were faces
Staring, glaring, tearing through me
Someone said welcome to your doom

Then they smiled with eyes that looked as if they knew me
This is scaring me

ぼくらがその部屋に歩み入ると ご面々がそこにいて
凝視し、睨みつけ、猛烈な眼差しがぼくを貫いた
誰かが「君の運命へようこそ」と言った
そのとき 彼らはまるでぼくの事を知っていたかのような目で笑った
これがぼくを怖がらせる

We walked up the stairs still concealing gloom
And there were two girls sitting in my room
She walked up to my face
And said this is the place
You said meet you right here at noon (ooh)

ぼくらは しんと静まり返った薄暗がりの秘密の階段を登っていった
すると 二人の少女がぼくの部屋に座っていたのだ
彼女は ぼくの面前に歩み寄った
そして 「そう!その通り!
     正午ピッタリにまちがいなくここで会いましょうという、
     それがこの場所ですよ」と言った
  
   *You said・・“You said it!” =そう、その通り!

This is Heartbreak hotel
Welcome to Heartbreak hotel
So this is Heartbreak hotel
This place is Heartbreak hotel

こちらがハートブレイクホテルでございます
ハートブレイクホテルにようこそ お越しを
さて こちらがハートブレイクホテル
これぞハートブレイクホテルでございます

Hope is dead
She thought that I had cheated for another lover
I turn my back to see that I am undercover
Now I can't convince this girl there ain't no other

望みは死した
彼女はぼくが他の恋人の為に嘘をついたと思ったのさ
ぼくは 自分が「おとり」なのかを確認するために後ろを振り向く
さて ぼくはこの少女に、どうすることもできないことを
説得することなどできはしない

   *undercover・・おとり
   *there ain't no other(way)・・全く方法がない。どうすることもできない。

Someone's evil hurt my soul
Every smile's a trial thought in beguile to hurt me
This is scaring me
Then the man next door had told
He's been here in tears for fifteen years
This is scaring me

誰かの邪悪さがぼくの魂を傷つけようとしている
ぼくを傷つける為にだます試験的な考えをもった皆の笑顔
これがぼくを怖がらせる
そのとき 隣の部屋の男が言った
彼は15年もの間ここで涙に暮れているのだと
これがぼくを怖がらせる

We came to this place, where the vicious dwell
And found that wicked women run this strange hotel
There was Sefra and Sue,
Every girl that I knew
And my baby said love is through (ooh)

ぼくらはやって来た 悪徳の棲みつくこの場所へ
そして 性質の悪い女達がこの奇妙なホテルを動かしているのだと解った
セフラにスーがいた、ぼくが知っていたどの少女も
そしてぼくの「子供の心」は言った「愛は通り過ぎて行った」と

This is Heartbreak hotel
Welcome to Heartbreak hotel
So evil Heartbreak hotel
This place is Heartbreak hotel

こちらがハートブレイクホテルでございます
ハートブレイクホテルにようこそお越しを
さて こちらが邪悪なハートブレイクホテル
これぞハートブレイクホテルでございます

Someone said my Heartbreak hotel
This is Heartbreak hotel
Ten years ago today
This is Heartbreak hotel…

誰かが言った わがハートブレイクホテル
これがハートブレイクホテル
10年前の今日
これがハートブレイクホテル・・

Someone’s stabbing my heart
This is Heartbreak Hotel
Ten years ago today
Hurting my mind
You break My Baby’s heart
This is Heartbreak Hotel
Just welcome to the scene

誰かがぼくの心臓を 刺し抜いている
これがハートブレイクホテル
10年前の今日
傷ついたぼくの心
おまえがぼくの「子供の心」の心臓を破壊する
ようこそお越し頂きました まさにちょうど その場面に

    
   *the scene・・この「その場面」という言葉は、冒頭の「Live in sin」にリンクする。