奇想の画家。
独学の画法。
超細密。
代表作→「鳥獣花木図屏風」「釈迦三尊像動植綵絵」「池辺群虫図」「百犬図」「群魚図」・・・
群魚図のルリハダの濃い藍色を出すのにプルシャンブルーという1704年にドイツで発明された高価な顔料を取り寄せて使用した。
日本では若冲が初めて使用した。
金も時間もたっぷりあり絵のみに集中することができた。
それにしても海に潜ったわけでもないのに、18種類の魚を泳いでいるかのように描いた。
若冲は
「流行に興味はない。自分が描きたいものを毎日、人と違うように描いていくことが当然、誰もが使えない絵の具を何とか取り寄せて使ってみたい」と語ったという。
京都の相国寺に「釈迦三そん像動植綵絵」を寄贈し
仏事のときにだけ一般公開された。
そのときはお寺の回りに屋台が出るほどの人気だった。
若冲の寄進状に「世間に画名を広めたいといった軽薄な志で描いたのではありません。全てを相国寺に喜捨し、荘厳の具となり、永久にたえられることが望みです」と書かれてもいる。
こんな伊藤若冲がなぜか近代までさほど話題にならなかったのは不思議。
子どもの頃、葛飾北斎は知っていても伊藤若冲は知らなかった。
しかしいまでは北斎より若冲ファンである。
同じイトウ姓なのも嬉しい。
昨日の展覧会は行って本当によかった。
まだ夢の続きにいる感覚である。