昨晩は明け方までサーバー移行作業でした。
最終確認が終わったのが明け方の6時。作業を担当していたスタッフはお疲れ様でした。

今回の移行は、データの移行に予想以上の時間が掛かった事や、
サーバーのOSの変更にともなって期待していたほどの実行速度が
得られない事など、意外にトラブルが多く、貴重な勉強の機会となりました。

日曜夜の時点では、サーバー移行のスケジュールを延期しなければならないかと
思っていましたが、何とか当初のバッファ内におさまって良かったです。

メンテナンスを解除してすぐ、早朝から、作品を投稿をしているユーザー様が
いらっしゃったのは驚きました。お待たせいたしました。


さて、メディアクリエイト様のDigital Entertainment Business 5月20日号に
連載記事の4回目が掲載されています。

  ゲームは人を動かす広告メディア

5月1日、ゲーム広告の歴史にとって画期的な出来事が2つありました。

まず1番目。任天堂と電通の協業である『Wiiの間』チャンネルが開始されました。
「お茶の間」の復権を目標に掲げ、家族の共通の話題になるような、
知的好奇心をくすぐる番組
を配信しています。

年齢、性別の異なる人たちが交流する場がお茶の間です。
家庭内コミュニケーションにこだわるWiiらしいサービスですね。
不景気にともなって、親が家庭で過ごす時間が増えたことで、
家族がいっしょに過ごす時間が増えた、という調査もあるようです。

家族だんらん復活の兆し=「一緒にテレビ視聴」増加-PTA調査
うん、時流が追い風になっていますね。

そして2番目。マイクロソフトが日本でもXbox LIVE ADを始めました。
Xbox360を起動すると、本体メニューに映画の宣伝が表示され、
映画にちなんだアイコンとテーマが配信されます。
オンライン広告に注力してきたマイクロソフトは複数のソーシャルメディアに
広告を配信していますが、Xboxも配信先の1つとして考えているんですね。

5月1日はゲームと広告がこれまでよりもぐっと身近になった日でした。

では、
これからゲーム機は広告メディアとしてどう進化していくのか?
ゲーム広告の現在の課題は何だろう?
人を動かすメディアであるゲームの特性を活かした広告って何だろう?
そんな事を考えて、書いてみました。


さて、この先は記事とかぶらない事を書きます。
記事をお読みになった方には「補足」として読んでいただければ幸いです。

広告メディアにおいてはほとんどの場合、広告代理店が仲介を行います。
ネットではしばしば、代理店を悪く言う論調も見かけますが、
実際にお付き合いしている我々からすれば、大変ありがたい存在です。

fg/cgも広告代理店と契約して、広告を取ってきてもらっています。
我々は営業する力がありませんし、クライアントと交渉するスキルも経験も持っていません。
開発と運営に集中するには、代理店にお委せするのが一番いいと考えたんです。

これ、ゲーム広告も同じなんです。
ゲーム会社はBtoBの営業に慣れていません。
明日から頭を下げて広告を取ってきなさいと言われても、どうやって営業していいかわからない。
途方に暮れてしまいます。

クライアントとの交渉や、広告内容の決定など、広告の営業と制作に関わる作業は雑多で、
それらを引き受けてくれるプロの存在はありがたい。

任天堂が電通と協業したのも当然でしょう。他のゲーム会社の事例でも、
広告営業に関しては、代理店と組んでいるパターンが多く見られます。
今後ゲーム広告に注目が集まっていくと、ゲーム会社の横に広告代理店の
存在が見え隠れするはずです。


広告を嫌うユーザーさんもいらっしゃるので、各社とも苦労するかもしれませんが、
無料のネットサービスやオンラインゲームを運営する上では、重要な収益源となります。

ユーザーに理解を求めるのは大切なプロセスで、従来それを怠ってきたツケを
払う段階にきたと考えるべきかもしれません。受けがいいからといって
「無料」という宣伝文句を謳ってきたのは、ゲーム会社の責任でもあります。

しかし良い兆候もあります。
とあるブログサービスの担当者から伺ったのですが、広告が入ってないサービスに関して
ユーザーから「いつ閉鎖するか心配だ」という問い合わせを受けることが増えているそうです。
「広告が入ってる方が安心できる」というご意見をいただく事もあったとか。

サービスの運営にはお金が必要で、それは何かの方法で賄われている、という理解が
徐々に浸透しているんですね。