えりっき脳内議事録(えり丸) -3ページ目

えりっき脳内議事録(えり丸)

Diary and memo written by a pathologist.

本日、無事に my 顕微鏡が納入されました。

部屋を書斎風にしつらえ、デスクトップPCを準備する等、諸々の準備をすすめる。

かつ、金銭的余裕がでてきたので、ついに買ってしまったというわけ。

 

5畳の部屋は以下のように1200x750mmと1500x750mmのデスクをL字にレイアウト。

その上に、顕微鏡と27インチモニタをデュアルでレイアウト。

 

 

これだけの奥行きがあると、キーボードとともに、A4の本も置くことができる。

病理関連の本は、大きく鮮明な絵がのっていてなんぼなので、A4サイズの本がすごく多い。

ゆえに、スペースは広いほうがよい。

ついでに、L字デスクなので右袖にも広いスペースがあるので、

文献検索などで論文を読み漁るのにもよいのではないかと思う。

(まだ試してみてはいないけれど)

 

 

顕微鏡はオリンパスのBX43。これに、接眼レンズの角度調節ユニットをつけた。

私は長時間の鏡検は苦手なので、

覗き位置を微調整できるこのユニットは重宝している。

ベテラン病理医に言わせれば、単に姿勢が悪いだけなのだそうだが、

・・・、・・・・・・、その意見には賛同できないな。

加えて、写真撮影ソフトcellSensはマストアイテム。高いけれど。

 

さらに。この度は、ドライ対物レンズx100というのを購入した。

従来の対物レンズx100は油を使わなくてはいけないのであるが(油浸)、

このレンズはやや解像度は落ちるが(使用した感触ではほとんど気にならない)、

油フリーで使えるというシロモノ。べ、べんりだ。。。

 

さらにさらに。対物x1.25の弱拡レンズも購入した。

普通、弱拡大はx2を使うのであるが、全体像が撮影できないことがしばしばある。

もどかしさ解消のため、導入したレンズである。

需要はあまりないそうなので、このレンズもややお高い。

 

そういうわけで、レンズのラインナップは

① x1.25 ② x2 ③ x4 ④ x10 ⑤ x200 ⑥ x400 ⑦ x100 となった。

それぞれ接眼レンズx10と合わせるので、x12.5~x1000 のレンジで観察可能というわけ。

写真左はx100対物レンズ、右はx1.25対物レンズ。

 

 

正直、お高い買い物だったが、世は満足である。

 

病理医としてやっていこうという諸君には、

お金の余裕がなくても可及的速やかに、

それなりのクオリティの顕微鏡を購入することをおすすめする。

というのも、標本を見つつ、勉強できる環境が身近にあることこそ、

上達への近道と思うからだ。

必要経費をけちってはいけない。

 

恒例のビクトリア、聴きにいってまいりました。

プログラム詳細は記事一番下をご覧ください。

 

印象的だった曲を1つご紹介。

 

混声合唱曲集「にじ色の魚」より

あお

作詞: 谷川 俊太郎

作曲: 木下 牧子

 

 

よるのやみにほろぶあおは

あさのひかりによみがえるあお

あおのかなたにすけているいろはなにか

 

うみのふかみににごっていくあおは

そらのたかみにすみわたるあお

あおのふるさとはどこか

 

こくうをめざせばそらのあおはきえる

てのひらにすくえばうみのあおはすきとおる

あおをもとめるのはめではない

 

かなしみのいろ あこがれのいろ

あおはわたしたちのたましいのいろ

わたしたちのすむこのほしのいろ

 

 

目をつぶって聞いていて、あおいろが視界全体に

ゆっくりじんわり広がっていく感覚を覚えました。

音源サイトよりもう少し軽やかな表現はとても良かったと思います。

団員もこの曲は好きなんじゃないかと思います。

だって、他の曲よりうまかったもの。

 

***** program *****

 

Tomas Luis de Victoria

Lamentations of Jeremiah for Holy Saturday 聖土曜日のエレミア哀歌

 

木下 牧子

混声合唱曲集 にじ色の魚

 

千原 英喜

女声合唱とピアノのための組曲 南の絵本

 

千原 英喜

混声合唱のための 十字架上のキリストの最後の言葉

ご無沙汰しております。11/10-11/12の3日間のスケジュールで、学会のため金沢に行きまして。私もちゃんと膠原病の1例について演題を発表し、講演を聴いて勉強してまいりました。

 

さて、学会といえば時間の合間のちょっとした観光も醍醐味の1つです。今回は長町武家屋敷通をぶらぶらしました。金沢市老舗記念館というのがありまして、とりあえず入場しました。こちらは薬屋さん中屋薬舗を復元し、内部は加賀手毬、加賀水引細工、工芸菓子などを展示した施設になっておりました。

 

私は伊勢の出身で、祖母の家の近くにも資料館のような立派な日本家屋があります。子供の頃、店の前をよく通っていました。間口を広く開けて、立派な漆塗りの看板に金字で「萬金丹」と書いた立派な看板が置いてあります。また、これまた立派な屏風があります。古くからのお店なんだと思いますが、お客も店の人も見たことがありません。不思議に思って親にきいたら、正露丸みたいな漢方薬を売っているお店なんだよと教えてもらった記憶があります。

 

私は疑問に思いました。「肝腎の薬屋さんはどうなったの?潰れた?」受付の人に聞いてみると、薬屋さんは片町へ移転したのです、と。地図を貰い、結構近かったので行ってみることにしました。

 

新店舗は中屋彦十郎薬局といい、繁華街のビルの1Fにありました。ずいぶん現代的な老舗薬屋になったものだと複雑な気持ちになりました。店内をのぞくと、お客はおらず。「すいませーん」、声をかけると奥から男性が顔をのぞかせました。資料館に行って、興味をもったのですがと話しました。来店されるお客さんは少ないけれど、実は石川県中に今でもこの薬を愛用する年配の方が多く、通販などで買っていくのだそうです。地元の愛好家によって支えられているのだそうです。ちなみに、お店の方は萬金丹のことをご存知でした。かなり有名な薬のようで、この薬を揶揄した「越中富山の 反魂丹(はんごんたん)、 鼻くそ丸めて 萬金丹(まんきんたん)、 それをのむ奴ぁ あんぽんたん」という歌もあると教えてもらいました。なるほど、そんなに有名なお店だったのね。

 

こちらのお店では、混元丹(こんげんたん)というのが売りだそうです。ブタのプラセンタが入っていて滋養強壮のほか、風邪にも使う万能薬だそうです。昔はヒトのプラセンタを使っていたのだそうです。他に、16種類の生薬も入っているそうな。で、この漢方は味はまあ漢方らしい味なのですが、なんと、ペースト状なんです。一歩間違えば、う〇このようです。これはちょっと強烈でしたので、丸薬にしたものを小袋で少々購入しました。また、お土産に混元丹喉飴を購入しました。

 

 

資料館に加えて、前田土佐守家資料館と金沢能楽美術館にも行き、スタンプラリーで3つのスタンプを集めたので、景品としてハガキを1枚頂きました。石川県の伝統工芸の二俣和紙に、友禅作家が一枚いちまい手書きで絵を描かれたのだそうです。色々なデザインの中から1枚選べるのですが、秋といえば大文字草かなと思い、こちらを選びました。

 

 

さらにさらに!私はプチホテル アイビーさんに宿泊しました。以前、観光で金沢に来た時に利用させていただいたホテルです(過去記事参照)。夕飯と朝食付きで、そのごはんが超絶おいしかったのを覚えていたのです(しかもめっちゃお値打ち)。魚をふんだんに使った料理は、相変わらずおいしい!かなりのボリュームなのですが、今回ももちろん完食です。で、こちらのマダムさんが「また来ていただきありがとうございます。これは些細なものですが、加賀友禅の箸置きです。よかったらどうぞ。」とご厚意で頂いたのがコチラ!めっちゃきれいですので、これは普段使いにせずに、食器棚か飾り棚にディスプレイしようと思います。どうもありがとうございました☆

 

ご無沙汰しております。

 

昔は毎日のように記事を更新し、その記事の隅々まで読んでくれるような熱心な読者さんがついていてくれて、ブロガー冥利につきる喜びを感じておりました。最近は、部分的に実生活が充実しており、ブログ更新が滞りがちになりました。もう、読者さんは少なくなってしまったことでしょう。だけども、時にこうやって記事を書いたら、また読みに来て下さるかなと淡い期待を抱きつつ、書いています。

 

 

早速本題に入ります。8月のお盆のころにトルコに遊びに行ってきました。テロが頻発しているという最中、結構無謀な旅行計画を立て、周囲に大反対をされてでも決行した旅行でした。やりたい!と思ったら、自分の意思を曲げれない性格なものでして。

 

出国直前のニュースでは、トルコの情勢が不安であることが頻繁に報道されていました。少なくとも、出国の1か月前にはテロが発生していた国、それがトルコ。ただ、実生活にどれくらい影響があるのか、経済状況がどうなのかは知る由もない。結果的には、事件に巻き込まれることもなく、観光客は少なかったのはラッキーでした。(ちなみに、自身の不手際で飛行機の乗り継ぎに遅れ、痛い出費と精神的ダメージをくらいましたが、それはまた別の話)

 

最初の目的地はカッパドキア。安い物価、親切なガイドさんが印象的。カッパドキアでは400万で家が建つそうで、超田舎であるということを抜きにしても、物価は相当安いと思います。また、「僕は昔日本人と付き合ってたんだけどね、その人と結婚したかったんだけど、彼女の親の許しが得られなかったんだ」とのガイドさんは言った。一昔前のこととはいえ、少々落ち目の日本に憧れるということは、トルコは先進国とはいいがたいんだろうなぁと想像しました。しかも、憧れの日本からは全く観光客が来ないという危機的状況。ガイドさんは日本人が来ないから、ギリシャ語を勉強中なのだと言っていました。

 

田舎ののどかさの中に、仕事がないという貧しさも垣間見える状況を考えると、複雑な心境だったのを覚えています。哀れみをかけるような発想をしてしまう自分に少し嫌気がさしました。哀れみをかけられるというのは個人的にはプライドを傷つけられる気がしてとても不愉快なのでね。

 

次回、イスタンブール編へ続きます。