ご存知の方も多いだろうが、アムステルダムはマリファナやハシシが事実上合法だ
ソフトドラッグ寛容政策というのがあって、個人的に少量使用する分にはOKなのだ
という訳で、大麻ファンが世界中からワラワラと集まってくる。
ドラッグ目当てで入国した外国人達は、大体は短期間滞在して自国に帰るのもだが、
中にはそれだけでは飽き足らず、3年以上も居座る強者もいる
では定職を持たない彼らが、一体どうやって 葉っぱ代を稼いでいるか????
今日はジャンキーの仕事について書こうと思う。
あ、最初に断っておくけど、良い子はマネしないでね
あれは忘れもしない去年の夏の終わりの出来事
アムステルダムに引っ越して来たばっかりの、右も左も分からない私
とりあえず交通費を浮かせる為に一刻も早く自転車を買おうと自転車屋に向かった
しかし、そこに並ぶ自転車達は、一番安い中古の物でも100ユーロ超 た、高い・・・
少しでも節約したかった引っ越し貧乏の私は、
インターネットのコミュニティ掲示板で個人売買してる人を捜すことにする。
そのまま中央図書館に行き、コンピュターコーナーでグーグルしてみる
すると、あるではないか、35ユーロの自転車!!
フムフム、中古で女性用の自転車か、完璧だ
早速広告主に連絡を取る
電話の向こうで、テキサス訛りの英語を話す男性
どうやらアメリカ人のようだ。
指定された待ち合わせ場所のコーヒーショップ に行くと、
・・・・あれ、いない
昼間なのに店内は薄暗くて煙たく、ジョイントをふかす地元のジャンキー達で賑わっていた
なんだかいけない所 に来てしまったような気がして、すぐに外にでた。
携帯にかけてみるがでない。
しかたないので、しばらく店の前で待つ事にする
人気のない繁華街の裏通り。なんだか不安になる。
そこに2台の自転車を持ってやって来た30代後半の白い長髪の男性
あ、この人だ 、と思って声をかける。
エリカ 『あの~、さっき電話したエリカです。それが例の自転車ですか?』
長髪の男 『あ、君自転車が欲しいの?これ買う?ペダルが片方ついてないけどすぐ修理するよ』
エリカ 『え、女性用の26インチ自転車って言ってませんでしたっけ?』
長髪の男 『あ~、女性用がいいの?じゃああとで探してくるから』
なんだかぜんぜん話が噛み合ない。
もしかしたら人違い?と思い、名前を聞いてみると逆に聞き返される。
長髪の男 『きみの名前は?』
エリカ 『エリカです。それであなたは?』
長髪の男 『・・・。』
この人大丈夫かなぁ?と心配していると、携帯が鳴る
テキサス訛りの男からだ。待ち合わせにちょっと遅れると言う。
電話を切ってから隣の男を訝しげに眺める
エリカ 『あんた一体誰?』
長髪の男はひるむ事なく名を名乗ると、
私の隣に腰をかけておしゃべりの続きをはじめた。
おかしな人だなぁと思いつつも、彼のペースにはまってしまう。
彼流のアムスでの生き延び方を伝授してくれる。
なかなか興味深い
どうやらこの長髪の男も自転車屋さんらしく、
テキサス男の知り合いだという。
長髪の男 『でもアイツは信用ならねぇ。吸う?』
男はマリファナを勧めてくる
エリカ 『あ、結構です。』
そうこうしているうちに、オンボロ自転車をひっさげてテキサス男が到着
試しに乗ってみると、ガタガタ音が鳴って、今にも解体しそうだ。ボロイ・・・
どうしようか考えていると、テキサス男が自信たっぷりに言う。
『ボロイ所がこの自転車の売りなんだ。
盗まれる心配しなくていいだろう』
はぁ、まあ確かに。一理ある。それに安いし
むちゃくちゃなセールス・トークに負け、結局買ってしまうわたし。
長髪男が、そんなポンコツは買うな!オレの自転車を買え、と遠くから叫んでいる
っていうかそれだって、ペダルとれてるし
こんな選択肢しかない貧乏な自分に悲しくなっていると、
テキサス男と長髪男がケンカ を始めたので、私はそそくさ退散した
その後白長髪の男が追いかけてくるが、その話はまた今度。
かくして、やっとの事で初代の自転車をゲットしたわけである
しかし、このジャンキーから買ったオンボロ自転車 、
後である人に聞いた話によると、盗難されたものが売りに出ていたらしい
オーーーマイゴーーーーーッド!!!!
・・・知らなくて買ったとはいえ、落ち込む私
友達から Bad Karma Bike
(バッド・カルマ・バイク=因縁の自転車) と命名され
案の定、すぐに壊れて使い物にならなくなった
教訓:盗まれたバイクは買うもんじゃない
盗まれないようにガードレールにロックされたバイク
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