Dogma95 (ドグマ95) - 手作り映画の味 - | 終わりなき旅

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アメリカに8年、オランダに2年、そしてピースボートの通訳スタッフとして船で地球をぐるりと1周。現在は2周目のクルーズ中。エリカの行き当たりばったり日記。

最近 Dogma95 (ドグマ95)アップ にハマってる。
この前”映画史”を読んでて、偶然知ったこのジャンル。

カチンコ『ドグマ95』とは、
1995年にデンマークで始まった前衛映画運動のこと。

ドグマ95の映画は、制作時に守らなきゃいけない決まり事がいくつかある。

例えば、
・人工的な照明は禁止
・後付けの効果音や音楽も禁止
・スタジオのセット撮影も禁止。
・カメラは常に手で持って撮影。
・フィルムは35mm、カラー映画のみ。


などなど、他にもあるルールを全てクリアしなければ、『ドグマ95』の映画とは呼べないのだ。

ハリウッドの高予算、最新技術を駆使した豪華映画が溢れるこの時代。
そこにあえてこうした制限を設けて、映画製作の本当の意味みたいなものを再認識させる、
それがこの運動のそもそもの目的らしい。

大手のスポンサー無しで、低予算で自由な作風の映画が撮れるってことで、
無名の映画監督達の間で人気になってるらしい。

うん、なんかいいじゃないグッド!

私が今の所見たのは、

セレブレーション (原題;Festen)
One Time One Meeting-The Celebration

幸せな孤独 (原題;Elsker dig for evigt)
One Time One Meeting-Open Hearts

『セレブレーション』は壊れた家族の話で、『幸せな孤独』は交通事故と不倫の話。


2つとも人間の弱さとか複雑な人間模様を描いたドラマだった。
重たいテーマだけど、ストーリーが細かい所までうまく作られてるから最後まで見てても飽きない。

カメラが手持ちのせいか、映像がところどころブレてるけど、
それがまたドキュメンタリー調で逆にリアルでおもしろかった。

そして作曲家として個人的にやっぱり気になるのは映画音楽。
撮影した後にのせる音楽はドグマ95のルール違反だから、
映画で使われている音楽は全て Source Music (ソースミュージック) だ。
ちなみにSource Musicっていうのは、
スクリーンの中にソース(源)がある音楽 のこと。
例えば、レストランのシーンで、そこにいるピアニストが演奏してる音楽はSource Music。
テレビがある部屋で、テレビから聞こえてくる音楽もSource Music。

『セレブレーション』の中でも、このテクニックはよく使われている。
パーティーが催されてる家にピアノがあって、そのピアノを登場人物の誰かが弾いているって設定だ。

おもしろかったのは、最後のエンドタイトル(スタッフとか役者の名前が出てくるところ)の音楽。
本物のオルゴールを文字の後ろでリアルタイムにならしていた。う~ん、あたらしい。メガネ

Source Musicだけでも色んな事が出来るんだなぁと感心。
制限があればあるほど、人間はより独創的になるもんだ。



・・・というわけで、ドグマ95。

普段ハリウッド映画を見慣れてる人には、アマチュアっぽく見えて物足りないかもしれない。
でもドグマ95映画は手作り感たっぷりで、クセになる味だ。

ハリウッド映画が高級料理店のステーキだったら、ドグマ95映画は居酒屋の豚の角煮って所だろうか。

興味がある方はご覧あれ。右下矢印
ドグマ95の公式ウェブサイト




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