天皇杯4回戦
11/12(土)14時
神戸1-2鹿島
前半0-1、後半1-1
【神戸スタメン】
GK徳重
DF高橋峻希、岩波、伊野波、橋本
MF藤田、三原、中坂、松下、ペドロ
FW渡邉
【選手交代】
19’三原→増山
61’中坂→前田
76’増山→石津
【警告】
なし
【経過・戦評etc.】
前半13分には中坂が押し込んで先制に成功したかに思われたが無情のオフサイド判定。GKのキムと中盤のニウトン、前線のレアンドロを欠く苦しい状況の中、攻め込まれる展開を跳ね返し続けた。シュートを打たれれば失点に繋がりそうな場面でも岩波が脚から飛び込んでクリアする場面もあり、この試合にかける気持ちが伝わってきた。それでもどうしても得点機すら作れないと戦いは厳しくなる。迎えた前半32分、左CKからファブリシオにヘディングを決められ先制を許した。
1点ビハインドで前半を折り返し、神戸サポーターは同点・逆転を願いいっそう熱い応援を繰り広げた。
応援もむなしく後半10分には再びファブリシオのシュートが神戸の選手に当たってゴールネットを揺らした。神戸の選手が倒されても神戸のファールを取られるという納得できないシーンも何度かあった中、2点差をつけられて神戸の選手の気持ちが切れるかと思われた。
しかし、今年の神戸はこの状況でも気持ちを切らさない。19分にはCKから最後は渡邉が落ち着いて蹴り込み、1点差と迫った。ノエスタが一気に沸き、サポーターたちのボルテージも上がって反撃ムードが高まった。
その後も同点ゴールを果敢に狙って得点機を作ったが、堅守の鹿島を崩し切ることはできなかった。試合終了の笛が悲しく響き、静まり返ったスタジアムに鹿島の凱歌だけが高らかにこだました。
この敗戦で今季の全日程が終了となった。神戸の初タイトルは22年目のシーズンとなる来年へおあずけとなった。だが、去年よりもさらにタイトルが近づいている、成長しているという実感を持つことのできた1年間であった。夢と感動をありがとう、ヴィッセル神戸!
そして試合終了後には相馬選手の引退セレモニーが開かれ、チャントと拍手でサポーターから感謝の気持ちが伝えられた。相馬選手はなんとサポーター席でも挨拶を行い、最後は神戸イレブンから胴上げをされていた。タイトル獲得で花道を飾ることは残念ながら叶わなかったが、神戸を5年半も支え続けてきてくれたことには感謝しかない。しかもJ2降格のときもクラブに残ってくれたし、神戸を自らのキャリアの最後のクラブとして選んでくれたのも嬉しい。彼が第二の人生でも熱き魂を見せてくれることを願って、今季の記事の締めくくりとさせていただく。