25日(金)の職場でのお昼休み。無性に野球が見に行きたくなった。なんせ、この金土日は、我らが千葉ロッテマリーンズがヤフードームに上陸するからである。

どこか1日で観に行かないかと、野球好きの地元友達2人を誘ってみると(うち一人は野球好きが興じて高野連で働いている)、「実は今日2人で行くんよね」の返答。偶然中の偶然。僕は仕事を終えて急いで帰宅し、着替えもすませ、高速の乗り口である大宰府ICへと向かった。


「呉服町5km渋滞」。

こんな時に限って神様は試練を与える。高速道路、バリ渋滞(泣)

昔はここに小池栄子の「カッチャオ!」のエロスな看板があったのになーと物思いにふけっていると、地元友達から、内野席から見るロッテの練習風景が写メで送られてきた。ちょっとジェラシー。

福岡空港を右に見る頃に、KBCホークスナイター(ラジオ)が始まった。先頭打者の西岡がセンター前ヒットとのこと。ラジオから伝わる左翼外野席の声援。興奮してきた。ラジオも悪くない。


球場に着いた。当日券売場でも並ぶ羽目に。こんな時は、近くのテントでヤフーBB入会を勧めるお姉ちゃんで、目の保養。

チケットを手にし、地元友達2人とは試合終了後に5番ゲートで落ち合うことを約束し、僕は一人左翼外野席へ。かなり勇気のいる行動である。


ロッテ大応援団の島から通路を挟んで、真下のところに腰を下ろした。すでに4回表で3-0。誰が打ったんだろう。

一人で野球観戦というのは、寂しいものである。一人で天神買い物、一人でジョギング、一人で喫茶店とは次元が違う。やっぱり僕は寂しがり屋なのだろうか。ただロッテが好きなだけなのに。ただただ、仲間がほしい。。


この日は「ホークス・カップルデー」というイベントの日。見渡すと、やはり若いカップル、夫婦を多く目にする。女子高生で、また目の保養。スーツ姿の男性も後からどんどん駆け込んでくる。


ふと気付くと、僕の右前にも、一人で野球観戦に来ていると思われる、小学5、6年生くらいの丸坊主の男の子が立っているのを見つけた。「TSUYOSHI 7」の黒のTシャツを身にまとい、TEAM26のマフラーを首にかけている。ベンチの上に置くアンダーアーマーの黒い袋に、ロッテグッズも入ってる。誰かさんの小学生時代のようだ。

彼、ソフトバンクの攻撃の時にはちょこんと腰を下ろし、ロッテの攻撃の時には大応援団と共にスタンダップ。

「ふくうら~~~」「つよし~~~」一人で選手に声を届けることも厭わない。応援が始まれば、一人という事実を忘れ、一心不乱に応援。(↓福浦選手の応援にて)

おそらく、学校でもロッテファンの友達がいないのだろう。お兄さんも君の気持ちは痛いほどわかるぞ。

自分の居場所はここだ、と言わんばかりのはじけっぷり。全力野球少年である。かわいかったのは、バッターが切り替わる場面での、次の選手の応援が始まる前。彼は毎回、後ろに陣取るロッテ応援団を見つめ、「早く応援始めてよ、まだなの」と言わんばかりの、まるで高見盛関が星を落とした時のような表情で応援団長を見つめていた。

近くのおばちゃん2人も「かわいい~」と眼差しを向けていた。

そして、一番かわいかったのは7回の攻撃が終わったところで一人でスタスタ帰っていったとこ(笑)おそらく門限でもあったのだろう。その潔さと親のしつけの良さに、小学生らしさが滲み出ていた。


試合途中からは、隣に座っていたロッテファンの男性(北九州在住・職業不詳・50代前後)に話しかけられ、ロッテの展望について議論を交わした。ロッテファン歴35年というから頭が上がらない。上には上がいる。


平和台球場時代の村田兆治のピッチングが半端なかった話、北九州市民球場の夕陽が素晴らしい話、メジャーが日本球界で一番目をつけているのは実は西岡という話など、マニアにはたまらない時間を過ごせた。

「僕はロッテで一番好きな選手は、やっぱ華のある西岡選手なんですけど、どの選手が一番好きですか」と聞くと、「ベニーやね」の返答!しぶい!!来日する前からのベニーファンというからお手上げ。。


結論。一人で野球に来るのも全然悪くなかった。あの少年のように「ただロッテが好きだから」という純心無垢な姿勢に、僕は忘れていたものを気付かされた気がした。

試合中、少年に西岡選手の下敷きでも買ってあげようと思ったが、やめた。理由は・・


自分がほしかったからだ(笑)自分が買ってしまう始末。あと、マリーンズリストバンドも・・。ちっちェなあ、器が・・・。こんな男が26歳。少年、大きくなっても俺みたいになるなよ!!


ちなみに今夜もヤフードーム行って来ます。野球好きの後輩2人の帰福記念。ルーキー対決の唐川対大場!超楽しみ!!

少年は、球場にまたいるだろうか・・・あの日の少年に、あの日の自分に、また会いたい。