第6回「勝手に箱根駅伝」 | ハドルブレイク

第6回「勝手に箱根駅伝」


昨日、前職関係の仲間たち総勢50名程で「勝手に箱根駅伝」を開催しました。
その名の通り、自分たちで勝手に箱根駅伝をやろうということで始まった企画で、私は初めての参加でしたが、今回が6回目の開催のようです。
今回は大手町から箱根までの往路での開催で、第1回は1チームでの襷リレーだったのに、今回は7チームもできてしまいました。
主催の先輩が全てをコーディネートしてくれ、Facebookのイベントで情報共有や打ち合わせを行いながら当日を迎えることができました。

昨日は6:30大手町スタートということで、6:00頃には30名程度の人がスタート地点に集まりました。

↓スタート地点には30名ほどが集合

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各チームは5~7名で構成され、当日のコーディネートは全てチーム毎に行うため、車を出してメンバー全員がスタート地点に集まるチームもあれば、うちのチームのように車を出さずに各選手が中継所に直接向かう方法を取るチームもありました。

私は大手町へは自転車で10分程度なので、第一走者を見送るため6:00過ぎに大手町に向かいました。
休日の早朝にもかかわらず、異様な雰囲気で大変盛り上がっている大手町のスタート地点は、各々不安や高揚感で緊張した雰囲気が漂っていました。
予定通り6:30にスタートし、私は一旦家に帰りレースの行方をFacebookのイベントで追っていました。

我々のチームは6名で構成され、1区を2名で走る体制を組んでいました。
スタートから1時間程が経ったとき、1区の前半を予定時刻より少し遅れて襷を繋いだと連絡が入りました。
トップとの差は想定の範囲内だったので、特に気にすることなく1区後半の走りを固唾をのんで見守っていました。

と、ここで事件が起きました。

事前に立てていたタイム予想を20分経過してもまだ2区へ襷が渡ったという連絡が入らないのです。
2区の走者と連絡を取ったところ、他のチームは皆襷が渡ったとのことですが、うちのチームは待てども1区後半の選手が帰ってこないのです。
コース間違いかなとも思いましたが、走者は事前にコース確認も行っていたため、その可能性は薄いと思いました。
そして、想定タイムを30分経過した時点で、2区の走者が逆走して様子を見に行くことになりました。

「最悪の事態で、救急車で搬送中です」

そう、2区の走者から連絡が入りました。
起こってはいけないことが起こってしまったのです。

聞くところによると、逆走して数百メートルいったところで、2区の走者が救急車を発見し、中を確認すると1区後半の走者が寝かされていたとのことで、そのまま近くの病院に搬送されたとのことです。
慌ててチームメンバーが病院に向かった時にはかなり回復していてコミュニケーションが取れましたが、本人は倒れたことすら記憶になくて、搬送中はうわ言で「他のメンバーが...」と必死に訴えていたそうです。
我々としては、レースのこと等どうでもよくて、その選手の安否だけが気が気でなかったので、回復に向かっていると聞いた時にはホッとしましたが、本人は相当気にしていました。
どうやら、熱中症のようでした。
早朝ではありましたが、気温が高く、それに加えて過度の緊張とプレッシャーが原因となってしまったのではないかと思います。
本人曰く、最下位を走っていてラスト500メートルくらいで前の集団に追いつこうとスパートをかけた時から意識がなくなったとのことです。
大事に至らなくて本当に良かったですが、それほどまで襷を繋がなければいけないと思っていたことを知り、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。
正月の箱根駅伝で痙攣しながら走る選手がいたり、倒れても気力だけで走る選手がいるのがよくよく理解できました。

10:30頃には保護者にバトンタッチして病院を出ましたが、この精神状態でレースを再開することは気持ち的に無理だと判断し、うちのチームは繰り上げスタートを辞退し、棄権を申請しました。

しかしながら、何もしないままに終えてしまうのは、自分たちにとっても病院で寝ている仲間にとってもよくないのではないかと判断し、残った4名でコースを走ることにしました。
もちろんタイムとかは関係がなく、コースも事前の申請とは異なる計画を立てました。

まずは4区の中継所に向かい、他のチームと合流しました。
そこでは、皆、真剣な眼差しでレースの行方を追っており、各チーム一丸となって応援していました。
その様子を見て、棄権した我々のチームも少しずつ気持ちが高揚し、4区後半から1名が走り、5区の山登りを他の3名一緒に走ることにしました。
トップと最下位は実に1時間くらいの差ができており、3位までは順位を変えながらタイム差10分以内で接戦を繰り広げていました。

4区途中の国府津駅から全体の流れを見て3位のチームが通り過ぎたのを確認して、我々は勝手にリスタートを行いました。
車で走者に伴走しながら小田原中継所で待機していると、相当離れているはずの4位のチームになんとあっさり抜かれていました。笑
特にタイムも順位も全く関係のなくなった我々のチームはその状況に相当笑ってしまい、その走者は我々のチームの伝説となりました。

そして、山登り区間のスタートである小田原中継所から少し進んだ湯元から私を含む残り3名の選手がスタートすることになりました。
小田原中継所からスタートしても良かったのですが、完全に緊張の糸が切れてしまった我々が、フルで走ることは危険と判断し、少し短い20km程度の距離を山登りすることにしました。
特に順位もタイムも関係がなかったので、うまい酒を飲むためと、3人一緒にゆっくりと走り始めましたが、途中で一人がペースダウンし、2名でゴールを目指すことになりました。
正直なところ、かなりペースが遅かったので、余力を多分に残しながらのランニングとなり、10km程度走っても対して疲れはありませんでした。
そんなペースで走っていましたが、私を含むその2名はトライアスリートということで、それなりに体力があったため、途中で他チームを追い越し、3位に付けてしまいました。

そうして走っていると、沿道にいた他チームの人から「前と8分差だよ!」と声をかけられました。
全く順位など気にせず走っておりましたが、射程圏内に走者がいると知ると、抜かしたい衝動に駆られてしまいました。
「前を捉えにいきましょうよ」
そのようにもう一人の走者に言ったところ、「それはいいけど、ペースアップはまだにしておけ」と言われました。
ウズウズしながら走っていると、ゴールまで半分くらいきた給水所で「よし、いけ!」と送り出してもらったので、最初はまったく本気で走るつもりがなったのですが、完全にスイッチが入ってしまい、前の走者を全力で追いかけていきました。

少し走ると2位のチームを捉えることができました。
体力的に余裕があったので、そのチームを追い越し、割と満足しながら走っていると、また他のチームの人に、「1位と7分くらいの差だよ」と言われてしまいました。
そんなことを言われると、レーサーとして捉えないわけにはいかないと、さらにペースを上げて走り始めました。
前半にペースを抑え体力が残っていたので、山登りにもかかわらず結構いいペースで走れたと思います。

すると、最高地点を前に1位を走っていたチームを捉えることができたのです。
まさかとは思いましたが、少し距離を短くして走っていたためか体力が残っていたので、そこも難なく抜かせて頂きました。
しかし、正直なところ、レースに関係のなくなった我々が優勝争いをしている選手たちに混じって、しかもそのまま1位でゴールするのにかなりの罪悪感がありました。
自分でもこれほど走れるとは思わなかったので、完全なる誤算でしたが、こんなことならもっと時間を置いて走り始めれば良かったと反省しました。

そんなこんなで、最後までいいペースで走れてしまい、最後の信号まで差し掛かったところでゴールに他チームの人たちがたくさんいるのが見えました。
これはまずい。
そう思い、ペースを調整し、赤信号をゆっくり待ちました。
どうしたらいいのだろうかと考えていたところ、後ろから先ほど追い抜いた他チームのアンカーの選手が近づいてきました。
これは助かった。
そう思い、そのまま先に行ってもらって優勝のゴールテープを切ってもらいました。
複雑な気持ちでいっぱいでしたが、個人的には5区の山登り区間を走りきることができて満足でした。

襷が繋がってこの山登りができていたら楽しかっただろうな、と思いながら、来年へのリベンジを誓いました。

今回、初めて参加しましたが、マラソンと違い駅伝はチームスポーツだと改めて感じ、かなりの面白さを感じました。
笑いあり涙ありで、感動すら覚えました。
そして、我がチームの山登りメンバー3名は無事全員完走することができ、最後に記念撮影をし、棄権したにもかかわらず、かなりの達成感を得ることができました。

↓チームのゴール後

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また、選手だけでなく、タイムキーパーをしてくれたスッタフの方や、有志で「勝手に給水所」を設置してくれた方など、たくさんの方が自分たちの遊びに真剣にサポートしてくれたことがすごく嬉しかったです。

↓勝手に給水所の一つ
(※勝手に写真使わせて頂きました)

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事故が起こってしまったことは反省ですが、全体として成功した駅伝だったかと思います。
秋の復路でリベンジしたいと思います!

でも、いぜな88トライアスロン大会とかぶってしまった・・・









トライアスロン珠洲大会まであと84日


世界トライアスロンシリーズ横浜大会まであと119日





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