ナチスによるホロコーストを8歳の少女の目線から描いた、悲しくもたくましい想像を絶する作品。



ナチスに連れ去られた両親に再開することだけを目標に、頼る大人もなくただ生き延びるために盗みは当たり前、偽名を使い、口にできるものはミミズやウサギの死体までも食料とする。


まさに生きることへの執着があまりにも重く少女の全身にのしかかる。



3000マイルにも及ぶ両親捜しの旅の末、生気はほとんど無く、感情も失い、まるで亡霊のような少女の姿は、過酷な戦争の現実を突き付けられた衝撃があまりにも強すぎる。