Los Angeles Angels の 大谷翔平選手が連日話題ですが、先日、メジャーに移籍してから始めて2番打者として起用され、また話題になりました
「これはスラッガーの証だ！」
「一流打者として認められたんだ！」
と日本のメディアも大きく取り上げました
しかし…
「2番って凄いの？ 4番の方がすごくない？」
という違和感を持たれた方も多いのではないかな、と思います。
メジャーリーグ大好きな私が私なりに解説してみたいと思います
結論から言いますね
はい！ 凄いことです
メジャーリーグでは昔から3番打者が最強スラッガーという定説がありました。
日本でもそれは結構ありますよね？
日本では「4番サード長嶋」という時代があって、巨人の黄金時代と共に野球は市民の最高の娯楽になりました。長嶋茂雄さんの人気は今更語るまでもありませんね。
しかし考えてみてください。
長嶋さんは4番を打つことが多い印象がありますよね？ どうしてか…
はい^_^
王さんが3番だったからですよね？
“世界の王” はもちろん最高のスラッガーです
3番 王、4番 長嶋 で巨人は黄金時代を築いたわけですね。
西武ライオンズも、3番 デストラーデ、4番 清原 で黄金時代を築きましたね。実はオレステス・デストラーデは三年連続でホームラン王になっています。ちなみに清原はゼロです
昨年もセリーグ優勝した広島カープの3番はMVPに輝いた丸選手ですし、クライマックスシリーズでそのカープを破ったDeNAの3番は日本が誇るスラッガー 筒香選手です。日本最強のソフトバンクホークスの3番は柳田選手…スラッガーですね。
日本では2番打者は「繋ぐ役」で、送りバントやヒットエンドランなどの小技がうまい選手が伝統的に多いです。巨人で活躍した川合選手や広島の菊池選手などが典型ですね。強いチームにはそういう2番打者がいました。
この傾向がメジャーでここ数年変わってきているんです 「2番打者がチーム最高のスラッガー」という球団が増えているんです
「2番打者がチーム最高のスラッガー」という球団が増えているんです大谷選手が所属するエンジェルスの本来の2番打者は、Mike Trout ですね。彼は26歳の若さですが、すでにアメリカンリーグのMVPを2度も獲得している、メジャーリーグ最高の選手といっても過言でないスラッガーです。そのトラウトがこの日は1番に入り大谷選手と 1 - 2 コンビを組んで most exciting lineup 「最も興奮させられる打順だ」と言われました。
名門ヤンキースでここ2年、2番を打っているのが Aaron Judge 。昨年は新人ながら52本のホームランを放ち全会一致で新人王に輝いたスラッガーです。現在もすでに11本のホームランを放っている文句なしのスーパースターです。
San Francisco Giants で2番を打つのが今年移籍してきた アンドリュー・マカッチェンです。彼はパイレーツ時代にナショナルリーグのMVPに選ばれたオールスターの常連です。
Toronto Blue Jays の2番を打つ ジョッシュ・ドナルドソンもアメリカンリーグのMVPに輝いたことがあります。
今年から大型補強をしノッテいる Milwaukeee Brewers の2番を打つのが、若き大砲 クリスチャン・イェリッチです。イチローさんのファンの方はご存知かもしれませんが、Miami Marlins ではチームメイト、イチローを尊敬する、と公言していた素晴らしい外野手です。2016年にはリーグで3人しか選ばれない Silver Slugger Award を獲得していますが、それはつまり、アメリカンリーグの外野手でトップスラッガーのうちの1人だ、ということです
まあ、Yankees と Angels にはスラッガーが何人もいるという事情はあると思います。
ヤンキースはAaron Judge の他にも、昨年ナショナルリーグのMVPに輝いた Giancarlo Stanton もいますし、DiDi Gregorius もいますし、Gary Sanchez も Greg Bird もいます。
エンジェルスには Mike Trout の他にも、通算3000本安打/ 600本塁打の Albert Pujols もいますし、Justin Upton もいます。
それでもやはり2番打者＝ 最強スラッガー の流れはこのまま進みそうです。
日本は変わっていくのでしょうか？
3年前にセリーグ優勝したヤクルト・スワローズでは山田哲人選手がトリプル３ の 活躍で話題をさらいましたが、優勝の一番の要因は 195安打を放ち（リーグ最多）、336 というリーグ最高打率を誇った川端慎吾選手だと私は思っています。彼はスラッガーではありませんが2番打者です。
打てる2番打者の必要性が高まりそう？