徳島エンゲル楽団が出演する音楽祭の詳細が決まりましたのでお知らせします。
徳島エンゲル楽団のホームページの情報も更新しました。下記はその「演奏会」ページに載せた内容です。
エンゲル・松江記念市民音楽祭 2018
ー和洋大音楽会100周年・第九日本初演100周年・徳島エンゲル楽団100周年記念ー
第一次世界大戦下の1918年6月1日に板東俘虜収容所のドイツ兵俘虜がベートーヴェンの「第九」を日本初演したことは、当時の俘虜たちと徳島の人々との友好的交流を象徴するできごとである。今年はその初演から100周年にあたり、徳島県や鳴門市によりさまざまな記念事業が計画されている。この記念すべき「第九」日本初演の翌日に、徳島市でもう一つの演奏会が行われたことはあまり知られていない。それは1918年6月2日に徳島市の徳島城表御殿千秋閣で開催された「和洋大音楽会」である。前夜に「第九」を演奏したばかりのハンゼンと徳島オーケストラが徳島市に出向いて市民のために西洋音楽を聴かせ、徳島の人々は邦楽を演奏して共演した。停戦前の時期に開催されたこの和洋大音楽会は、「すべての人々は兄弟となる」という「第九」の歌詞を具現化した奇跡的な交流と言える。
そこで今回は、奇跡の交流「和洋大音楽会」の再現をテーマとした多彩なプログラムで音楽祭を開催する。邦楽演奏と日本舞踊をプログラム前半に取り入れ、後半にはドイツ兵と徳島の人々との友好的交流を記念する曲の演奏を行う。また、第九日本初演100周年記念として「歓喜の歌」の演奏も予定している。特別ゲストとして、ドイツのヴィルトベルク音楽学校の生徒たちを迎えて日独共演を再現する。
また、演奏会の趣旨を解説するためのプレイベントとして、前日の11月2日に徳島大学ドイツ兵俘虜研究会による「和洋大音楽会」についての講演と、ドイツ語版による紙芝居「ヤー・トモタチ」を上演する。
日時 2018年11月3日 (土) 13:30開演 (13:00開場)
場所 徳島県教育会館 (徳島市北田宮1-8-68)
入場無料
プログラム
1. 邦楽「千鳥の曲」「春の海」「童夢」 徳島邦楽集団
2. 日本舞踊「元禄花見踊り」ほか 音羽菊公社中
3. ゲスト演奏「水上の音楽より」「ヘンゼルとグレーテル序曲」「赤とんぼ」ヴィルトベルク音楽学校オーケストラ
4. 合同演奏「ドナウ川のさざなみ」(エンゲルが徳島の青年たちに指導した曲)
「歓喜の歌」 (ハンゼン指揮徳島オーケストラ「第九」日本初演100周年記念)
「友愛の花」 (高橋敏夫作詞 新川清作曲) (戦後の交流復活を記念)
特別出演: ヴィルトベルク音楽学校オーケストラ (ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州ヴィルトベルク市)
演奏:徳島エンゲル楽団 (協力 徳島大学交響楽団、阿波オーケストラ ほか)
合唱:徳島エンゲル合唱団 (協力 徳島少年少女合唱団、徳島大学リーダークライス ほか)
指揮:岡山茂幸
パネル展(予定)「板東俘虜収容所の記憶1917〜1920年」 協力: 鳴門市ドイツ館
主催:徳島大学ドイツ兵俘虜研究会 助成:徳島県文化振興財団、三井住友海上文化財団、ゲーテ語学学校
同時開催 日独青少年による「歓喜の歌」共演交流プロジェクト
ベートーヴェンの「第九」日本初演100周年を記念し、ヴィルトベルク音楽学校オーケストラと徳島少年少女合唱団を中心とした日独青少年の共演および来場者らの全員合唱で「歓喜の歌」を演奏する。
主催:徳島大学ドイツ兵俘虜研究会 助成:あわ文化創造支援費補助金
プレイベント 11月2日(金) 15:00~16:00 徳島県教育会館 (入場無料)
講演「ドイツ兵俘虜と徳島市民による和洋大音楽会」徳島大学 井戸慶治
紙芝居「ヤー・トモタチ」(ドイツ語版) NPO法人BANDOロケ村保存会 圃山弘美