日本企業との会合 | いまのしゅんかん

日本企業との会合

middag

 

うちの学科で主催した学会に参加された日本企業の方々に会社の説明をし、一緒にランチをし、急遽ディナーもご一緒することになり、湖畔にあるレストランに案内して長いこと話してきたが、つくづく日本とデンマークのビジネスのやり方は違うなぁと思わされた。

日本は本当に細かいところまで行き届いている感じ。それに対してデンマークはあまり深くは追求せずにできるだけお金と時間をかけずにある程度の結果を出せればいいという考え方である。

確かにその企業さんの製品は魅力的ではあったけれど、そこまでやってくれなくてもいいかな、と。例えばわたしが「××のことをきちんと管理するのにいちいちエクセルシートにパラメータとテストデータを入力していたんですよ。」というと、「あ、そういう自動的に管理できる機械とソフトもうちにありますよ。」という具合に。別にそれを買わなくてはならないほど、ものすごい労力だったわけでもなかったのだが。

それこそ、デンマーク語の先生が言っていた28割の法則じゃないけれど、100%の結果を出すために全部のエネルギーを費やすのではなく、2割のエネルギーで8割がた結果がでればよしとし、残りの8割を別のことにもつかいたいと思う。

 

今日、社長と個人面談があり、今までのわたしの経歴と、デンマークに移住してからの12年間どれだけ社会にインタグレートするのに苦労してきたか、しかしその過程で異文化を受容する楽しさを知り、今でもいつかはデンマークにいる日本人として何らかの形で日本に貢献する夢をもっていることを話したところ、やはり日本企業と何か一緒にやる道を模索したらどうかと言われた。

それもあって、その企業さんをディナーもお誘いしたのだが、ご一緒したのは楽しかったけれど、わたしのできることはなんだろうか、、とぐるぐる考えさせられてしまった。

もちろん、相手側がわたしに営業したいのはよく理解したけれど、あいにく今はそれを買うほどの予算があるプロジェクトもないし、あったとしても買うだけの価値があるかどうかは今のところ見いだせない。なぜなら、わたしたちがコンサル会社である以上、ただプロジェクト上で何か可能になるというだけでなく、別の可能性にもつながっていくようなパフォーマンスが得られなければその商品を買う意味がない。

日本にいくときに、この企業に訪れるつもりなのだが、わたしが本当にのぞんでいること、すなわち、ただプロジェクトをこなすだけでなく、その先何かにつなげていきたいことを話し、その実現について一緒に模索できたらなぁ、と思う。