こんにちは、イトウエルマです。
アルバム「残心残暑」の発売もあってか、
aikoさんのTV出演が多くて嬉しいです。
先日9月15日の、EIGHT-JAM(テレ朝 毎日曜23時からの放送)に
aikoさんが出演された放送を拝見しまして、それがとてもよかった!
特に番組最後の、安田章大さんとaikoさんのボーカルのセッションが、
本当に素敵でした。
歌われたのはaikoさんの新しいアルバムに挿入されたシングル「星の降る日に」。
aikoさん& SUPER EIGHT(旧関ジャニ)の
横山さん(ギター)と安田さん(ボーカル)によるセッションでした。
「EIGHT-JAM(旧 関ジャム)」は、
同業や競合(つまり歌手、アーチストのみなさん)が
プロ目線で本日のテーマになる音楽アーチストの素晴らしさを、
主に本人不在でひたすら語り合う番組。
そこらの音楽評論家では掘り起こせないような魅力や深読みや
テクニック(コード進行やリズムの独自性など作曲の特徴)が
作り手の立場から実演を交えて熱く語られることと、
語る側のアーチストさんが若手中心なので
今の音楽も見えてくるのが楽しくて、
自分の気になるアーチストの特集の時に見てました。
で、たまに当人も参加する回があり、
最後にSUPER-EIGHT(旧関ジャニ)とセッションがあることも。
今回がまさに、本人参加の回でして、
正直、それまでの私は、この番組には語らいがあれば十分。
セッションなんてどーでもいい、と思っていたのです。
aikoさんに関して言うなら、aikoワールドに他者が入り込むなんてまったく望んでいない。
アンタはいらねえ、土足でaikoの中に入ってくんな〜!と思う人間でした。
そんな私でさえも、これ、ふたりで歌った方がいいんじゃないの!?
と思う程に、今回のジャム、ハマってました。
まず、安田さんのaikoワールドの理解度の高さにびっくり。
妙にカッコつけたり、変な個性を入れ込んだりせず、
素直な声で、サブとしての役割に徹しているのがいい。
aikoさんの声を引き立てている!
その上で、安田さんの中性的な声のトーンがaikoさんの声を邪魔しないどころか、
美しく厚みを加えていて、さらには高音でもびっくりするほどちゃんと音程を捉えていて、
適度におしゃれでクセもない声なので聴き疲れしないのもいい。
だから何度でも聴きたくなる!!
それと、やっぱり人を魅了する力がすごいですよね、安田さん。
人を惹きつけることに躊躇がない!
(ジャニーズ ですもんね)
aikoさんのこと覗き込むように見て、
目があってからはイケメン的な余裕の笑顔で見つめ続けて
最後は無防備な笑顔!(その直後に顔を背ける。シャイさを演出!?)
素を混ぜ込んでくるのは、効きますね!
こんな表情見せるなんて、人妻のaikoさんが本気になったら困るじゃん、
恋に落ちたらどうすんのよ!
(いや、曲作りのためには気持ちの高まりも必要か!?)
aikoさんの才能には誰もが引き寄せられるだろうし、と思いつつも、
aikoさんも人と出会う度に、歌同様に恋してたら体もたないですよね 笑
さすがaikoさんの曲。聴き手を惑わす力が半端ない、ということなのでしょう。
勝手に保護者の気持ちと、マネージャー的気分を行ったり来たりしながら
セッションを見ていました(笑)
ふたりのみならず、aikoさんのバックバンドの方たちも
二人から生まれる音楽のエネルギーを感じながら
演奏されている様子がまたいい。
セッションが終わった後は、
名残惜しいムードが漂っているのが伝わってきました。
このブログがアップされるころにはTverでの見逃しも終わっているので
ぜひ、どなたかがネット上にアップしてくださっているセッション、
(詳しくは書きませんがすぐに見つかると思うので)探して見てみてください!
(素晴らしいので絶対に見て欲しい!!)
ところで、これまでの本人不在のaiko特集では歌詞の深掘りがあり、
それがなかなか面白いんですよね。
今回は私が勝手に「星の降る日に」の歌詞を考察してみます。
本当は私が「星の降る日に」を知りたい、読みたい!
けれど、ネットにはこれ、というものがなく、
素晴らしいセッションに出会った今の自分は
猛烈に己を納得させたいのでした。
超、独自解釈ですし、こうしたものに正解はないと思っております。
みなさまがaikoさんの歌詞の意味を考える手立てになれば、幸いです。
では以下、歌詞の引用に注釈をつけながら進行します。
歌詞の色は水色、サビは青、注釈は灰色 で示します。
星の降る日に
あなたは忘れた頃に優しい
知らないあたしを叩き起こす
突然寒くなった朝吸い込んだ息のよう
忘れた頃というのがどれくらいの期間なのかというと、
この後の歌詞に夏の気配があるので、夏が過ぎて朝が寒く感じられる季節、
すなわち2〜3ヶ月、ではないかと。
(北海道、沖縄ではまた違うでしょうね 笑)
またねが来るまで
いなたいステップ踏んでいたいな
窓を開けてぶつかった埃は
前向きに片付けて
いなたいというのは田舎くさい、という意味。
つまり、彼女はずっと放っておかれた人からまたいい感じにアプローチされたのでしょう。
ダサいステップしか出てこないくらいにウキウキしており、
このウキウキが「またね」、すなわち相手とデートか何か、会って別れるまで続くだろう、と。
窓を開けることもしないほど鬱々としていた日々。
それがこの度の彼からのアプローチのおかげで
外の空気を吸おうと活動的になり、溜まって舞い込んできた埃が全く気にならない、
むしろ掃除に精を出すほどに気分が上がっていることもわかります。
痺れる夜に想いを馳せる
最初で最後の愛だから
星の降る日にあなたも降ってきた
好きなのはその時気付いてた
星の降る日にあなたも降ってきた
散りばめた目の奥にある世界
サビというのは2コーラス目を知ったのちに
真実がわかるようになっていますので後ほど。
ここでは、彼女にとって「あなた」は
最初で最後の愛、といえるほどに特別な存在であること、
それと散りばめた目の奥にある世界、
という言葉に注目しておきます。
指先でなくなる記憶
フォルダが笑う
胸のアルバムに刻む水色
悲しみも魅力的
この決して短くない彼との空白期間に、彼女は思い出を消し去ろうとしたのでしょう。
スマホの写真を消して、悲しみは綺麗な水色になって
まあ、こんなこともあったな、今となってはいい経験したよ、
くらいの気持ちにまでなっていた。
唇の傷浮ついた夏
出逢い狂った時計の針
今思えばアホな気持ち口に出してたな、浮ついてたな、
あのとき夢中になってて、夏の時間、ほぼほぼあの人中心になっちゃってたよ。
と、思って記憶の彼方に追いやろうとしていたときに
いきなり優しくされて感情が高まったのです。
星の降る日にあなたは降ってきた
好きなのはその時わかってた
星の降る日にあなたは降ってきた
ダメなほど愛おしく或る世界
夏の星の美しい日に出会ったか、
それとも星の美しさに気づけたきっかけとなったのか。
出会った瞬間にピピっときたこと、
星のまたたく夜空と気持ちの上昇が記憶に刻まれている。
ところでaikoさんは 或る世界、と ある世界 の2つを使い分けています。
ダメなほど愛おしく或る世界、は彼女が過去の中で実際に体験した記憶の世界。
散りばめた目の奥にある世界、は過去と今と未来全てを網羅した世界。
これから味わう痺れる夜が過去の気持ちをさらに塗り替えるほどに
狂おしくなるであろうことを彼女は確信しています。
痺れる夜に想いを馳せる
最初で最後の恋だから
きっともう何も食べたりしない
無駄な時間も冷めた嘘も
食べる時間ももどかしいし、
ふたりでいられる時間は無駄にしたくない、
忘れたふりなんかもうできない!
さて、1コーラス目で最初で最後の愛、と言っていた彼女は
最初で最後の恋、と言い換えています。
実は彼女、この関係には終わりがあることを本当は理解しています。
星の降る日にあなたも降ってきた
好きなのはその時気付いてた
星の降る日にあなたも降ってきた
散りばめた目の奥にある世界
終わりの後は
星の降る日の記憶と散りばめた目の奥にある世界、が
その後の彼女を支えることになる。
だからこの限られた時間を大切に、精一杯生きよう、
という彼女の決意が
「星の降る日に」の歌詞なのです。
こちらでaikoさんの「星の降る日に」が聴けます!
恋する人のギリギリの気持ちを表現されるのが
本当にお上手ですよね、aikoさん。
恋モードだけでなく、お遊びな曲もまたよくて、
ミックスジュースでポップな歌をつくっていらっしゃいましたが
おそばでも何か歌ってくれたらいいのになあ、なんて思う私です(笑)