獅子との遭遇@MUO | EleMariRai @ JB

EleMariRai @ JB

三人の娘たちとフルタイムのワーキングマザー。
マレーシア最南端のジョホールバルでのあれこれを綴ります。

さて。お仕事も終わってKLからの帰り道。
せっかくの春休みゆえJalan2をしようとも思ったのですが、
本日もまだCMCO。検問(←罰金)が怖いので無茶はできませぬ。
 
ジョホール州内なら移動は自由なので、ムアーとバトパハの街を
じっくりと歩いてみることにしました。
 
 image

 

まずムアー。前回はMCO直前だったので、1年ぶりとなります。

今回は街の中心にある「Tourism Hub」だというホテルに宿泊。

ちょうどホテルが建てられている場所は、ポルトガルが築いた

三角形の砦があった場所なんだそうです。

 

 

1604年に築かれた砦の名前は Fortaleza De Muar。

オランダとアチェからの攻撃に備えるためだったそうです。

これまで歴史=マラッカにばかり目を向けてきたのですが、

ムアーについて調べてみるのもおもしろいかもしれませぬ。

 

image

 

ホテルの壁にも砦の説明書きがありました。

 

image

 

ロビーには歴史についての展示や本(=NGOの備品か?)が

たくさんあり、タイトルを眺めるだけでも楽しくなってしまう。

 

 image

 

部屋から川は見えなかったのですが、壁画がちょっと見えたので

そちらへ向かって歩いてみることにしました。

 

image
 
駐車場建設中に見つかったらしいラテライト。

 

image
 
大通りのJalan Bakriに沿って行くと、シェルの向こうにお獅子が見えました。でも今日はJalan Meriamに沿って歩いてみるので、また明日にでも近寄ってみます。
 
Jalan Meriamには、戦前に日本人の医院や歯科医がいました。
でも。番地は不明ゆえ、そぞろ歩きをしてみるだけです。
 
image
 
そうだった。コーヒーなら434の才記にばかり行っていますが、
こちらもムオが発祥の地でしたね。
 
image
 
ちょっと趣のある建物が向かい合っている四つ角。軒下に通り道(FIVE FOOT WAYもしくはKAKI LIMA)がある建物は「騎楼」と呼ばれるそうですが、コーナーでは自己主張してますね。なお、インドネシアではKAKI LIMAはまた違うものを指しまする。
 
image
 
左のコピティアムを拡大。看板の下にピンクの獅子がいます。
 
image
 
右側の奥に続いている建物も、よく見ると可愛いかもしれない。
上部には獅子もいる。ふむふむ。落成は1928(戊辰)年か。
 
image
 
そうそう。医者と言ったら華佗である。
 
image
 
次なる四つ角にあったお店は、有名な海南コピティアム。
コーナーにある建物には、必ず凝った装飾がされていますね。
好き勝手に建物を作ったのではなく、計画的に道路や建物を
作っていったことの名残なんだろうか。
 
image
 
ショップハウスの間に、いきなり現れたのが旧REX。
ショウ・ブラザース系列のマレー映画の上映館です。
1945年9月の植民地政府作成のムオの地図でも確認できました。
 
image
 
そして。昭和11年に日本人会があったのはこの辺りです。
バルコニーのある可愛い建物じゃなくて、Panasonicの看板がある建物。向かって左側のピンクの建物と同じ意匠と思われます。
 
そのままJalan Meriamを歩いていくと、Soup Houseがあったので一つ川寄りのJalan Abdullahへと移動しました。
 
image
 
Jalan Abdullahの建物は黄色に塗られています。
華人の金舗や銀行が多く、ムオのダウニング街だったのかな。
 
image
 
西へ向かって進んで行けばサテー通り。
前回ここを通ったのは朝だったので、煙がもうもうでしたが、
夕方はこんなに静かなのでした。
 
image
 
テレコムだった建物(それ以前は不明)の前を通り過ぎて、
 
image
 
トラフィック・ポリスの裏手に出て、すぐ右の小径へ入ると
 
image
 
BIRMINGHAM製と刻んである、鉄板がお出迎え。
これはWeighbridgeと呼ばれる計量台の名残だそうです。
 
交通警察署の建物は昔は郵便局だったそうで、
直接ムアー川から荷揚げされた貨物が入ってきたんだそうです。
で、その重量を計量するための設備がこれなんだそうです。
 
image
 
窓の下の部分を除いてみると、今でも暗渠になっていました。
右にあるのが計量器ですね。錆びちゃっているけど。
 

もちろん植民地時代に据え付けられたものです。

以下、ご参考まで。

 

 

その後はそのまま進んで川沿いのJalan  Maharaniへ。

ムオの別名はBandar Maharaniといい、Sultan Abu Bakarのお妃に因んで名づけられたそうです。

 

ということで、この通りはメインストリートだったのだろうと思いきや、川に面していることゆえか、海産物店などが多かったようです。なお。コピの才記もこの通りにあります。

 

image

 

川を挟んだ反対側は、別の行政地区になるTangkak。

2002年に落成したMasjid Sultan Ismailは、戦前に建立された美しいSultan Ibrahim Jamek Mosqueのレプリカか?と思ってしまいますが、借景とでも言うべく、ムオ側から見れば、本当に美しい景色です。

 

image

 

そして。この通りは川に面しているからか、建物は水色に塗られています。HSBC隣のこの建物、きれいにデンティル(軒下の飾り)があって、洋風建築なんですけど、柱頭でお獅子が自己主張していますね。

 

image

 

こんな建物を見ると、なんで窓を埋めたんだ!と吠えたくなる。

左は有名な海南コピティアムで、お菓子も美味しそうでした。

 

image


港主(カンチュー)が仕切り、胡椒やガンビルのプランテーションで働く苦力が入植したのが、ムアーの発展の始まりだそうなので、華人は多いのですが、街の印象はコタバルみたい。

 

そして。この通りはムスリムのお店が多かったです。

アラブ系や対岸のスマトラから来た人たちも多いのかな。

 

image

 

この印刷屋さんの建物もとても素敵。

 

image

 

そして。この極彩色の建物の前でしばし立ち尽くしたのでした。

 

image

 

首が痛くなっちゃうくらい(笑)上を見上げたのでした。

こちらは、オリーブを運ぶ鳩ではなく花籠ですね。

 

image
 
そして柱の上に見える赤いのは麒麟、緑はお獅子。
これまでショップハウスの意匠に注意を払ったことって、
あまりないのですが、お獅子の出現には楽しまされました。
 

image

 

ムオで一番大きなチキンチョップを出すレストランらしい。

でも行ってみたいお店は別にあるので、また次回。

 

image

 

最後に少々うんちくを。ジョホール州には10の行政区があり、

それぞれに旗がありますが、ムオの旗はこれです。