逝くこと
義母が時折やんだを言う。
点滴はいやだ、風呂に入りたい、点滴取って、好きなようにさせて。
その理不尽さ、息子が小さかったときのヤンダダダと同じ。
そして、わたしに訴える。
何とかしてよ、ねえ、ねえ。
ああ、子供に帰るんだな。
そう思う。
でも、息子だったら、そこで叱ったり、いけないと教えようとしたりするだろう。
義母にはしない。あやして、あやして、ご機嫌をとってあげる。
逝くとは、こういうことなのだ。
自分も一緒に逝ってしまうかも知れない。
そうならないように、今日も生きている人を見つけに行く。
炭酸入りのミネラルウォーターを口に含む。
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ちょっと凹み気味。まあ、いろいろあるわ。
ヨーヨー・マの弾くバッハの無伴奏チェロソナタが心にしみる。
パブロ・カサールスの演奏もよかったけど、こういう夜は、ヨーヨー・マのほうがいいな。