軽井沢 滝めぐり撮影紀行
(2010.9.14~15)
浦安の写真サークル「四季彩」
参加者:河合夫妻、泉さん、秋山さん、麻畑さん、得能さん、影山(計7名)
車:河合車1台
宿泊:「東急ハーヴェスト旧軽井沢」
撮影地:常楽寺、魚止めの滝、浅間大滝、白糸の滝、唐沢の滝、浄水の滝、二重の滝、たまだれの滝
浦安ICを午前6:40スタート。
天気よし。
葛西JCから首都高中央環状線、外環道、東北道を経て館林ICを下り、9時過ぎ、最初の撮影場所、群馬県太田市の真言宗の寺「常楽寺」に到着。
ここは「東国花の寺百ヶ寺札所」の一つで、彼岸花が境内一面に咲き誇るさまは圧巻、と聞いていた。
ところが、満開どころか彼岸花の茎さえ見当たらない。それでもと、境内を巡ると、わずかながらあった、あった。
どうも、今年の猛暑で花も調子が狂ったのだろう、咲くのはこれかららしい。
しかし、我らが熟練のカメラマンたち。池に映った青空や雲を背景に優雅な姿に写し込む。寄り添う白と赤を可憐に、妖艶に演出。
じっくり時間を掛けて納得のいくまで、数本の彼岸花と格闘。
本殿を守る石造りの仁王像は怖くも愛嬌たっぷり。
常楽寺の彼岸花
正午前、そろそろ昼食場所を探そうと、車を走らせ、車窓から物色。倉渕市という標識が見えた。
倉渕といえば、浦安に届く水の源流「烏川」のある地という縁で2006年1月、「浦安市民の森」が作られ、住民間の交流が持たれているところ。
倉渕村の子供たちが浦安を訪れ、初めて海を見たと言う子もいて大喜びしていたな~、と当時を思い出し、懐かしい気分になった。
食堂らしき雰囲気に車を止めると、にじます料理の「満寿池」とある。暖簾をくぐると奥が広い。
ちょっと濁っているが、鱒の養殖池もある。
さらに、奥には「烏川渓谷鉄道」の標識があって、電車が止まっている。今にも動きそうだが、今はここの食堂の一部になっている。
にじますのフライやにじます重、蕎麦など思い思いに注文。
まずまずの味。
側を流れる烏川は手に掬って飲んでみたいと思うほど清らかだ。
この清水がここ烏川から利根川を経て江戸川に注ぎ、我らが浦安市民の飲料水になっているのだ。
烏川の清流
河合夫人が明日は仕事で滝の撮影に参加できなくなったため、小さい滝は明日に回して、本命の大きな滝の撮影に変更。
まずは「魚止めの滝」と「浅間大滝」の撮影。
この2つの滝は、駐車場から、それぞれ5分くらい右と左に分かれた場所。
最初に向かったのは左方の「魚止めの滝」。
パイプの手すりを頼りに急勾配の階段を下りていく。三段、見方によっては四段の滝で水量もあり、姿が美しい。
魚が登りきれないほど激しい滝というのが名前の由来とか。
こうか、ああか、ベストアングルを求めて、皆の表情も真剣。
得能さんは流れの中で頭を出している小さな岩に三脚を構えて真正面から狙っている。
私は滑りそうで怖くて、近づけなかった。
滝にしては横位置で綺麗に収まり、“滝のある風景”として絵になりやすく、美しい。
魚止めの滝
次は、北軽井沢周辺で最大の滝「浅間大滝」。
落差は15メートルで幅も広く、力強い滝。近づいて左方から見ると木の枝が滝の前まで伸びており、より涼やかさが演出されている。
皆、シャッタースピードを変えたり、露出補正を変えたりと心行くまで滝と対峙。
約30分間、マイナスイオンをたっぷり浴びたので、お肌も潤った。
浅間大滝
また車に乗って40分くらい、この日、最後の撮影場所「白糸の滝」へ。
軽井沢を代表する滝で、幅は70メートル、高さは3メートルと豪快さはないが、日本的情緒に溢れていて、美しい。
観光スポットとしても有名で、大型バスから降りてくる観光客も多い。
この滝は浅間山の伏流水を水源とし、川が流れ落ちるのではなく、地下水が岩肌から湧き、数百条もの細い糸状になって湾曲した岩壁から流れ落ちているのだそうだ。
道理で繊細で上品な絹糸の調べ。
午後5時過ぎ、この日の撮影を終了する。
これから楽しみな温泉と食事だ。
今回もリッチな宿「東急ハーヴェスト旧軽井沢」。
ハーヴェスト会員の麻畑さんのいつもながらの厚意が有り難い。
食事は気楽にしようと、旧軽銀座を通って、イタリアンレストラン「パスターニエ」へ。
メニュー選びもまた楽し。
食事中も今日の撮影を中心に話が弾む。
ホテルに戻って温泉で汗を流し、9時から作品の鑑賞会。
カメラをTVにつないで、それぞれの作品を映し出す。
「シャッタースピードの違いで、こんなに雰囲気が変わるんだ~」「このアングルいいね~、さすが~!」「ここに鳥が飛んでると、もっといいのにな~」などと、賞賛やら毒舌やら率直な感想が飛び交い、笑い声が絶えない。
明日は、今日の“勉強会”の成果が出せそう。
ふと、外に目をやると、雨が降っている。
15日。
雨は上がったようだ。
9時。精算を済ませて、出発。
雨は降ったり、止んだり。
最初は長野県から群馬県に入ってまもなくの所にある「鬼押出し園」に立ち寄る。
息を呑むほどの溶岩の威容にびっくり。
よくもまあこんなに岩を散らかして、と呆気にとられた。
これは鬼が溶岩を押出し、投げ出したんだ、と納得してしまいそうな景色。
本当は1783年の浅間山の大噴火によって押し出された溶岩群。
大噴火はあっという間の出来事で、逃げ遅れた人が多数犠牲になったそうだ。
その後、観光用に整備して、今は上信越高原国立公園になっている。
噴火の激しさを留める景観は世界三大奇勝に数えられてもいるそうだ。
園内は広く、ざっと見て回るだけでも1時間以上はかかりそう。高山植物など花も咲いてるらしいが、雨も降っており、園内には入らずに、遠目に眺めて車に戻る。
鬼押出し園
再び、長野県に戻り「唐沢の滝」へ。
一部案内には「長靴が必要」という記述もあったことから、覚悟を決めて車から下りたが、意外にも道路からそう遠くない所にあり、足場も普通だった。
昨日の「浅間大滝」に少し似た雰囲気。水量は少な目だった。
落差15メートル、幅は10メートル。
落下したところで豪快に岩を打つさまに風情がある。
冬の凍った滝も荘厳な佇まいで一見の価値があるそうだ。
「隠し砦の三悪人」や「博士の愛した数式」のロケ地にもなったそうな。
次に向かったのは「浄水の滝」。
山道から河原に降りるには、下からカメラを受け取ってもらったり、手を貸してもらいながら、やっとの思いで下りることができた。
下りてみると、やはりいいアングルで狙える。
水はまるで滑り台のような角度でピンク色の岩肌に沿って、流れ落ちてくる。
女性的な優しくたおやかな滝。
次は「二重滝」。
雨が中降りになり、傘をさしての撮影。
滝の下まで下りるには厳しいので、道から見下ろす形で妥協。そのため、二重に見えなくて残念だった。
最後は「たまだれの滝」。
木道が整備されており、時々、階段状になって滝壺まで誘導されていた。
雨の中、滑らないように注意は必要だが、ぬかるみを歩かずに済んで、助かった。
「苔むした岩から落ちる潜流瀑」ということだが、水が少なく、すだれのようには見えず、少し迫力不足で残念。
麓の溜め池辺りは、霧が出て、しっとりと長閑な雰囲気に癒される。
時間は午後3時。2日間で7カ所の滝を堪能して、撮影会は終了。
途中、上信越道の藤岡SAで昼夕兼用の食事をして、買い物もして、6時半ごろ帰途に着く。
車中では、来週行く西伊豆の夕陽撮影会の話など、にぎやかな雑談が続き、渋滞もなく、午後8時過ぎには浦安に無事帰着。
お疲れ様でした。
運転してくださった河合さん、得能さん、有難うございました!