韓国映画「パイレーツ」を見て分かったこと
、続き。
李氏朝鮮は、そういうわけで、明、ついで清の衛星国であり、朝鮮王は中国皇帝の子分だったわけですが、日清戦争で清が負けた結果、朝鮮への影響力を奪われます。そこで朝鮮は「大韓帝国」と名を変え、国王は皇帝を名乗る、つまり「中国から独立」するわけです。
現在、ここには南北ふたつの国が出来、どちらも、昔の国号のうちからひとつを採用しているわけですが、南のほうが「大韓」を、北のほうが「朝鮮」を採用してます。ちなみに欧米諸国はそのどちらでもない「高麗」からくる「コリア」と呼んでいるわけですが。日本と大和が(ほぼ)同じものだけれど雰囲気が微妙に違うのと同様、大韓、朝鮮、高麗は「同じといえば同じものを指すけど、ニュアンスが違う名前」なんだな、というのが分かります。
現在、中国の衛星国である北が「朝鮮」の呼称を使うのは、そういうことなのかな、と。
そのへん、この映画を見て、はじめてよーく分かりました。なるほど、中国皇帝から貰った「朝鮮王の国璽」を鯨に飲まれた(笑)というのは国の存亡がかかった一大事だ。なんでかといえば、「朝鮮」というのは中国皇帝の子分としての国号だから、なんですね。
それでいいのか、と、心ある者なら、思いますよね。
李成桂から「高麗の残党」と決め付けられている海賊や山賊たちは、どっちかといえば「明べったり主義」に反感を抱くやつらです。