頭では分かってるんだけど、いざやろうとすると、できない・・・
これは、英語に限らず、スポーツでも仕事でも、「あるある」のパターンですよね。
英語の場合は、
・言われれば「あー!そうだった!」って思い出すけど、いざTOEICテストの問題の中で見ると、全部ぶっ飛んで忘れちゃう・・・
・テストではそれなりに点を取れるけど、いざ会話になると、頭の中が真っ白になってしゃべれない・・・
って感じです。
「わかること」と「できること」の間には、大きな開きがあります。これは、誰でも一度は体験していることだと思います。
ノウハウコレクター
「ノウハウコレクター」という言葉を、あなたは聞いたことがありますか?
「知識をどんどん仕入れてるから、ウンチクを詳しく語れる。でも習ったことを一度も実践してないから、いざやらせると何もできない人」のことを指す言葉です。
この言葉は、ビジネスや自己啓発の世界で「悪いイメージ」で使われています。「頭でっかちなだけで実績のない人」みたいなイメージです。
これは、英語の世界でも同じです。
「あの人テストはできるけど、しゃべるらせるとさっぱり・・・」
とか、よく言われることですよね。
でも僕は、ノウハウをまったく知らずにただ「実戦一本やりの行動派」よりも、「ノウハウコレクター」の方が成功する確率は高いような気がします。
それは、僕自身が以前は「実戦一本やりの行動派」だったからこそ、言えることです。
「実戦一本やりの行動派」の人は、英語学習の世界で言えば、
「文法をまったく勉強せずに、ひたすら外国人と実戦で会話し続ける」
みたいな感じです。(まさに、これは以前の僕です)
でも、体系化されたノウハウを無視して感覚だけで戦おうとしても、勝てる確率は低いです。
ボクシングのリングでプロボクサー相手に、ケンカに自信のある素人が、勢いだけでぶつかっていくようなものです。あっという間にボコボコにされて終わりです。
英会話をするのに、文法は絶対に必要です。
言葉を使ってコミュニケーションを取るのに、「言葉をならべる順番を体系化したメソッド」=「文法」を知らなければ、話になりません。
文法がめちゃくちゃだったら、会話は成り立ちません。よく、
「学校で文法や読み書きばっかりやってるから、日本人は英語がちっともしゃべれるようにならなんだ!」
なんて声をよく聞きます。でも、僕は問題はそこじゃないと思っています。
しゃべれるようになる前段階として、「文法を知ること」は絶対に必要です。
読んだり書いたりできないことは、素早く聞き取ってしゃべることもできません。
「わかること=文法の知識」を増やすこと自体が悪いのではなく、それを「できること=しゃべる力」に変える部分が抜けていることが問題なのです。
「わかる」を「できる」に変える方法
僕の英語力をここまで伸ばしてくれたのは、音読トレーニングでした。でも、音読トレーニングと一緒に「文法を知る」というトレーニングもやっていました。
僕がやった方法は、この3つのステップです。
① 気に入った英文を選ぶ。
自分の興味あるトピックの英文で、今の自分に難しすぎないものだけを選びました。感覚としては、ちょっとだけ背伸びした感じの英文です。
② その英文を「精読」する。
精読というのは、「精密に読む」という意味です。つまり、そこで使われている文法や単語で「わからないものがゼロ」になるようにします。
そのために僕が使ったテキストが、「中学英語のテキスト」と、「イメージ英文法」でした。
まずは「中学英文法」で、「文法のルール」を知ります。そして、その後に「なぜそのルールができたのか?」を「イメージ英文法」を使って知ります。
イメージ英文法は、文法ルールの丸暗記ではないので、スーッと頭の中に染み込んできます。
ここまでが、「わかる」の段階です。
この段階では、まだ「使える」までにはなっていません。
③ 音読トレーニングで身体に染み込ませる。
「わかる」ことを「できる」ことに変える、たったひとつの方法。それは、「反復」です。
僕は、②のステップで「わかる」ようになった英文を、音読トレーニングで1週間かけて身体に染み込ませました。同じ英文を30回~50回くらい声に出して読み上げました。
英文を声に出すときは、発音だけではなく、文法や単語の意味をしっかりかみしめながら、自分の言葉で語るような感覚で「語り」ます。
感情移入して「語る」ためには、自分の興味の持てる内容であることが大前提です。だから、ステップ①で興味のある英文を選ぶことが大事なのです。
大人の英語学習は、この「自分で好きな英文を選べる」という自由があります。そこが学生時代と違うところです。
僕は、この「わかる→できる」に変える作業をせっせと毎日積み上げることで、リスニング力とリーディング力がグングン伸びていくのを感じました。
ただ、これだけだと、まだ「自分からしゃべる」ところまではいけません。
そこで、もうひとつ、「自分からしゃべるための大きな柱」になる音読トレーニングのメニューを平行してやりました。詳しくは、次回の記事でご紹介します。
・・・つづく。
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From Shinya
(英語の達人養成ジム 師範代)
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