最近はネットだけで買いものが完結することが増えてきました。
本や音楽ダウンロード、映画などはほぼすべてネットでの購入にシフトしましたし、洋服でもzozotownなどができたことで通販の割合が増えました。
高級ブランドも通販サイトを持つことが一般的になってきます。
企業側としても通販の場合は流通コストを抑えることができるため、積極的に取り組むインセンティブがあります。
一方でリソースをWeb上にかけすぎてしまうと、表現が基本的に画像のみになってしまうため商品の良さを伝えることが難しく、差別化が難しいという問題があります。
商品の魅力というのは基本的には五感を通じて伝わります。
例えば飲料だと「味」、「におい」、「見た目」、「触感」、「音」の順で商品の購買に影響を与えることがわかっていますが、すべての商品において、機能だけでなく五感が影響を与えます。
(以前も五感のマーケティングへの影響をこちら で書きました。)
最近の研究では、事前に商品に触れたことがあると、写真から想起したときに、触感についても同じように脳内の「一次体性感覚野」において再生されることがわかったそうです。
つまり、実際に触った経験のあるものは、写真を見ているだけでも無意識にその触感までを頭の中では想起するということで、できるだけ商品への関与度を上げたいWebマーケティングにおいては重要な差別化要素となります。
ネットの中ではどうしても口コミと価格が差別化要因になりがちです。
そうしたなか、あえてネットの論理に乗らず、リアルのチャネルで商品に触れる機会をつくってその経験をWebとつなげていくことが、ネットの普及が進むなかではかえって重要になってくるのではないでしょうか。