「がんばるだけなら誰でもできる」 | 外資系 戦略コンサルタントの着眼点

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戦略コンサルでマネージャーを務める筆者が日々の出来事を独自の視座で書き綴る


「がんばるだけなら、誰でもできるから。」という、この会社に入ってしばらくしたときに言われた言葉をたまたま思い出していました。

入社して2
つ目ぐらいのプロジェクトだったと思うのですが、その当時のマネージャーから「これ、期限までにできそう?」と聞かれたのに対し、「がんばります。」という答え方をしました。

その時に言われたのが、「がんばるかどうかは重要じゃないから。出来るかどうかを聞いてるんだけど。」と半分冗談、半分本気で言われ、そのあとに言われたのが冒頭の言葉です。

当時は、やっぱり厳しい組織だと思いましたが、今になると言いたかったことが分かる気がします。

プロジェクトマネジメントの視点から言えば、たしかにがんばっても、がんばらなくても、期限内に出来れば問題はありません。
一方で、どんなにがんばっても、期限に間に合わなければ、何も意味がありません。

メンバーとしてもそれは理解しておくべきところ、その答えが「がんばる」では、マネージャーとしては不安になります。

同時に、鈴木おさむ氏がHanakoのエッセイで語っているように、がんばることはプロフェッショナルとして当たり前であって、「がんばる」という言葉自体が、非プロフェッショナルな言葉だと今は感じます。
(鈴木おさむ氏のエッセイについて触れた記事はこちら 。)

さすがにメンバーが「がんばります!」と言ったことに対し、「がんばるかどうかは重要じゃないから」と返したことはないですが、プロフェショナルの仕事の上では無意味な言葉かもしれません。