ランナウェイ・トレイン

テーマ:
無事、失踪少女が帰ってきたそうですね。
よかった。帰って来る前は書けなかったけど、
帰って来たからこそ書けることもある。

いつも失踪少女の写真を見ると、思い出す歌がある。
ソウル・アサイラムの「Runaway Train」だ。
これは家出少女の刹那的な痛々しい感情を歌った
泣きたくなるような名曲で、
もう13年も前のヒット曲になる。
当時、失踪少女の名前と写真をズラーッとつなげた
この曲のプロモーション・ビデオが話題になった。
その後、ソウル・アサイラムのボーカリストと
ウィノナ・ライダーが付き合い始めたことからも、
この曲のインパクトと影響力の大きさが知れよう。

少女の失踪には2種類のパターンがあると思う。
誘拐・拉致などの受動的な失踪と、
自発的な失踪だ。
どちらも家族や親御さんにとっては悲惨だが、
ビートルズは38年も前に、そんな親の気持ちを歌っていた。
ポール・マッカートニーがメインの「She's leaving home」で
ジョン・レノンが歌っているパートがその部分だ。
当時、ポールは結婚もしていなかったが、
ジョンは幼い子供がすでにいた。
そんな微妙な差が一つの歌の中で混ざり合っている。
やっぱりビートルズは恐ろしく偉大な存在だった。

もちろん、どちらの曲も失踪少女を探している
ご家族にはオススメしない。
間違いなく悲しみのキズが広がるだけだからだ。
ただ、帰って来たなら、そして、
もし前述の2種類のパターンのうち、
少しでも後者の可能性があると感じたら、
「Runaway Train」を聴いてほしい。
酷かもしれないが、失踪少女は再び繰り返すこともある。
そんな少女の気持ちが痛々しいほどにわかる。
そうならないためにも、これを聴いて
わかってあげてほしい。



アーティスト: Soul Asylum
タイトル: Grave Dancer`s Union
「Runaway Train」が入っているアルバム「GRAVE DANCERS UNION」は
ソウル・アサイラムをブレイクさせた名盤。
彼らの以前のアルバムも聴いてみたが、イマイチだった。
このアルバムが良すぎる。その後、このバンドがとうなったのかは
よく知らないが、この1枚だけは別格だ。
「Runaway Train」の1曲だけでも広大なアメリカを感じさせる
十分に価値のある1枚といえる。
久々に聴いてみたけど、やっぱり良かった。
あんまり悲しい時には、聴かないほうがいいかもしれない。

でも、一つだけ少女に言っておきたいことがある。

「あなたが考えているより、両親はあなたを愛している」



アーティスト: Soul Asylum
タイトル: Black Gold: The Best of Soul Asylum
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今週、あるフリーのベテラン週刊誌記者の方とお会いした。
その時、彼の同業者である鈴木晃さんの消息についての
話となり、個人的にショックな事実を知らされた。
「鈴木晃さんは亡くなられましたよ。私も聞いた話で、
確かなことはわかりませんが…」

鈴木晃さんとは、1年近く前まで
しょっちゅうお会いしては昼飯などを御馳走になっていた。
数年前に脳梗塞で倒れ、それ以降はリハビリも兼ねて
自転車で都内を回るのが、鈴木さんの日課だった。
そのついでに時々、自分のところにも立ち寄り、
突然現れるという感じだったような気がする。
それがある日、プッツリと消息を絶ってしまった。
携帯電話にも何度か留守伝のメッセージを残したが、
返事が来ることはなかった。

鈴木晃さんは北海道出身で、年齢はよく知らなかった。
多分、50~60歳ぐらいなのではないかと思う。
いかがわしい商売を経て兜町に居すわるようになり、
バブルの頃は個人の裁量で、
一日に数百億円もの大金を動かしていた(本人談)
という仕手株筋の人(要はインサイダー取引業者)
で、女性もより取り見取りだった(本人談)
という、まさにバブルの体現者として毎晩
銀座で飲み歩く羽振りのいい生活をしていたらしい。

その頃から、兜町の裏話などを依頼されて本に著す
ようになり、バブル崩壊後は相当な借金を抱えて
同業者たちが自殺したり行方不明になっていくなか、
裏ビジネス系の週刊誌記者として多数の記事や単行本を
書いて生き延びてきた数少ないバブル長者の残党だ。
しかし、ペンネームをいくつか持っていたため、
その全貌は誰も把握できていないようだ。
実際、鈴木晃という名前が本名かどうかさえ疑わしい。

鈴木さんはフリーの週刊誌記者の例に漏れず、
企業スキャンダル的なネタも主要な題材にしていた。
その筋の脅迫や嫌がらせも相当あったらしく、
かなり危ない橋を綱渡りしていたのか、
住所や携帯番号もしょっちゅう変わっていた。
「実は家族がいるらしい」という話も外部から
聞いたことはあるが、プライベートなことは
一切秘密にしているようだったので、
特に尋ねることもしなかった。

だから突然、音信不通になることも珍しくなかった。
それでも、1年近く連絡がないというのは
これまでにない事態だった。
もしかしたら……とは思っていたが、
こちらからは連絡の取りようもなかった。
そのうち、また突拍子もないスキャンダルのネタをつかんで
自慢気に話に来るような気がして、実は楽しみにしていた。
手鏡の一件で有罪となった評論家・植草氏のことも
「某権力者に目を付けられ冤罪の機会をずっと狙われていた」
と話していた。今となっては、鈴木晃さんのヨタ話が
どこまで本当だったのかなど確かめようもないが、
いろんな裏話をよくしてくれた。
実はヤバイ状況になって、どこかに雲隠れして
身を潜めているだけなんじゃないだろうか、という気さえする。
だから「亡くなった」と聞いても、にわかには信じられない。

しかし、もし鈴木さんがこのまま姿を見せることがなかったら、
講談社から一昨年出版された『裏ビジネス 闇の錬金術』
が遺作ということになるのだろうか。
ついに鈴木さんも、ホントに闇の中の人となってしまった。
また、あの根拠のないヨタ話が聞きたい…。

もし、本当の消息を知っているという人がいたら、
(いないとは思うけど)連絡ください。
秘密は厳守します。



著者: 鈴木 晃
タイトル: 裏ビジネス 闇の錬金術



著者: 鈴木 晃
タイトル: 兜町のウラの裏がわかる本〈PART2〉
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前々回の続き…(続編があるって話じゃないので誤解のないように)!

『ロング・エンゲージメント』を見ていて、

子供の頃に読みまくった「怪盗ルパン」シリーズの小説の世界の

郷愁を感じてしまったのは、何も不思議なことではなかった。



「アルセーヌ・ルパン」というと、パリを舞台にガニマール警部と

対決する「怪盗」というイメージがあるかもしれないが、

その全貌を読むと、トレジャーハント系のロマンチックな

ミステリーが中心であるような印象に変わってくるからだ。



ただ内容的なことより、まず時代背景がまったく同じだってこと。

モーリス・ルブランが最初にルパンの小説を書いたのは、1905年

(ちょうど100年前なんだよね!)、それから1941年に彼が亡くなる

までの約30年間がアルセーヌ・ルパンの活躍した時期となる。





著者: モーリス ルブラン, 南 洋一郎, Maurice Leblanc

タイトル: 黄金三角

つまり、第一次世界大戦前後の話が多いのだ(『黄金三角』など

がその代表作。ルパンがなかなか出てこない話で、後半になって

やっと出てくるまでが夜中に読んでいるとホント怖かった)。

まさに、これは『ロング・エンゲージメント』で描かれた時代。



また、この映画の最もロマンチックな灯台のシーンで、

『奇岩城』を思い出した人は決して少なくないだろう。







著者: モーリス・ルブラン, 堀口 大学

タイトル: 奇岩城

この非常に人気の高い傑作長編小説(原題は『空洞の針』)の

舞台となっているノルマンジー地方の海岸の町エトルタには、

実際にその岩が現存しており、ルブランが過ごした家もある。

『ロング・エンゲージメント』のオドレイ・トトゥのいた家は

ブルターニュ地方なので、ノルマンジーとは少し南にずれているが、

イメージ的には地続きで、非常に近い感じがする。事実、

ブルターニュ地方もまたルパンの活躍した舞台としてよく出てくる。



さらに、映画の舞台となっている戦場(おそらくドイツとフランスが

何度も覇権を争い戦場と化した国境付近の「アルザス・ロレーヌ地方」

と思われる。『最後の授業』などの有名な小説もここが舞台)も、

小学生の時、最初に読んだルパンの小説とほぼ同じ場所が舞台だ。



問題は、この小説のタイトルがどうしても思い出せなかったこと。

それからネットでいろいろ調べているうちにハマってしまい、

まったく更新ができなくなってしまった(!!) 。







著者: モーリス ルブラン, 南 洋一郎, Maurice Leblanc

タイトル: ルパンの大作戦

小説の原題は、確か『蛇ブローチの女』といった感じのタイトル?

だと思ったが、そのタイトルではいくら検索しても出てこない。



ルパンの小説は、同じ本が様々な出版社から異なるタイトルで

何冊も出ており、なかにはどのタイトルがどの本に対応するのか、

非常にわかりにくいものもある。これでは本を紹介するにも、

どこの出版社の翻訳本がいいのかわからないが、とりあえず

この本に相当するのは、おそらくストーリーから察するに、

『オルヌカン城の謎』がそうなのではないかと思う。

このなかでルパンは、アルザス・ロレーヌ地方の戦地に赴いた

ボランティアの医師として登場する。悪いことは何一つしない。

これは、最も好きなルパンのミステリー小説の一つだ。

中学生ぐらいまでの間に全巻揃えたのはポプラ社のものだったが、

この旧全集では『ルパンの大作戦』というタイトルになっていた。



ちなみに旧全集は、短編を一冊にまとめたものも含めて計30巻あり、

25巻がルブランのもの。残り5巻はナルスジャックが書いている。

ナルスジャックは、ヒッチコック監督の『めまい』の原作者だ。







著者: フランソワ トリュフォー, 山田 宏一, 蓮實 重彦

タイトル: 定本 映画術―ヒッチコック・トリュフォー

もともと『めまい』はヒッチコックのファンだったナルスジャックが

彼のために書いた小説だが、ヒッチコック監督はそうとは知らずに

この原作を気に入って映画化した。この逸話は、トリュフォー監督が

ヒッチコック監督へのインタビューをまとめた映画のバイブル本

『定本 映画術―ヒッチコック・トリュフォー』に書かれている。







著者: モーリス・ルブラン, 井上 勇

タイトル: カリオストロ伯爵夫人



フランスで昨秋公開されたという最新映画『アルセーヌ・ルパン』は

今秋、日本でも公開されるらしいので、いずれまた話題に上った時に。

これは若い頃のアルセーヌ・ルパンを描いた『カリオストロ伯爵婦人』

の映画化で、『奇岩城』『三十棺桶島』などと並ぶ、

モーリス・ルブランの4大トレジャーハントストーリーの一本。



こわ~いカリオストロ伯爵夫人役はクリスティン・スコット・トーマス

が演じている。肝心のルパン役は、ロマン・デュリスという若手注目株。

知らない人は『スパニッシュ・アパートメント』をぜひ見てほしい。









タイトル: スパニッシュ・アパートメント

(この映画は大好き! 総合評価★★★★)

この映画の主人公がロマン・デュリス。

笑うとミック・ジャガーみたい。

なんとオドレイ・トトゥも共演している。

彼女はロマン・デュリスの恋人役だが、スペインに語学留学する彼に

「置いてきぼり」にされて寂しい日々を過ごすハメになる。

相変わらず彼女の役は、一途で切ない(笑)……ね。

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について昨日書いたので、その記事でTBしようと思ったら、
とても衝撃的なニュースを今さっき聞いたので…

なんと、73歳の妻を80歳になる夫が、
夕食のおかずのことで口論になり絞め殺したそうだ。

最初は夕食のおかずが少なくて夫が激怒したのかと思ってたら、
そうじゃないらしい。というか、まったく逆なので笑ってしまった。

笑っちゃいけいないとは思うけど、その発端というのが、
妻がおかずを2~3品用意して、夫が食べていたら、
また妻が追加でおかずを料理し始めたので、
「もういらないよ」と夫。
「食べたくなかったら食べなきゃいいでしょ」と妻。
で、料理するのをやめなかったことに腹を立てた夫が
キッチンで妻を絞め殺した、というのが話の顛末なのだ。

なんで、そんなことで腹を立てたのか、
「最近の若者はキレやすい」などと一般的に言われているが、
それは日本人全体に言えることのようで、
むしろ若者の方がこんなことでキレたりしない。

老人になったら人間は丸くなるものだと思っていたが、
それは昔の話? らしい。

夫婦には他人にわからない微妙な作用というか、
関係性があるのはわかっていたが、
いったい夫婦ってなんなの?
と、このニュースを聞いて考えさせられてしまった。
こんな老夫婦には絶対なりたくない……。

ロング・エンゲージメント

テーマ:


良かったよ~。

個人的には、この監督・主演コンビの前作『アメリ』よりも

『ロング・エンゲージメント』のほうが好き。

(他人事だと、すぐ感動しちゃうタチ?)



もちろん、『アメリ』も評判通りのいい出来だったけど、

主人公の気持ちがCGで表現されるシーンばかり繰り返し

宣伝されてたせいか、結局その印象だけが強く残ってて







タイトル: アメリ

まるで『アリー・myラブ』の「私小説風フレンチ版」

みたいだったね。

実際、肝心のストーリーは? というと実のところ、

あんまりよく憶えてないぐらい印象が薄い。



もともと『アメリ』より以前、13年前からあった企画で、

『アメリ』の成功でやっと映画化が実現した題材だけに

ジャン=ピエール・ジュネ監督も気合が入りまくってる。



だからといって、(ブログの皆さんの意見も一通り見たけど)

そんなに複雑な話?……じゃないよね。

要は、婚約者の戦死報告をどうしても直感的に信じられない

主人公の女性が、ほんのわずかな情報に一縷の望みを託して

針の穴を通すように突破口を見つけては挫折し、

何年もかけて一途に婚約者の消息を追っていくという話。



彼が生きているのか、本当に死んでしまったのか、

最後までわからないところがミステリー小説風で、

その紆余曲折のエピソードが多すぎるから、

(それとも戦前の二人のロマンスと戦場のシーンが

フラッシュバックで何度も交互に入ってくるから?)

「複雑」と感じる人が多いのかな?



でも、そうやって何度挫折しかけても直感を信じて諦めない、

だから最後の裏庭の静かなシーンが感動的だったんだよね。

ここで一気にこれまでの緊張感から解き放たれる。

木漏れ日の太陽がとても気持ちいい。



このシーンのキレイさは、皆さんも異口同音に「よかった」

と言ってるので、間違いないッ!

総合評価★★★★





(ラストを知りたくない人は、ここから読まないでください

……って、もう時効だよね? お先へどうぞ)



『アデルの恋の物語』(フランソワ・トリュフォー監督)の

イザベル・アジャーニみたいに主人公がボロボロになってたら、

『ロング・エンゲージメント』は悲惨な映画になるとこだった。

ハッピーエンドだったから、よかったの。



でもね、実際は完璧なるハッピーエンドじゃなっかた。

この映画のポイントは(ストーリーのポイントではありません)、

一つには主人公(オドレイ・トトゥ)の脚が悪いってこと。

だから、引きこもりがちの彼女がとてもイキイキと行動的に見える。





こうした主人公への足かせを最大限に活用するのが、

ディズニーアニメの十八番(オハコ、と読んでください)。



『リトル・マーメイド』の脚のないアリエル

(美しい声と引き換えに脚を手に入れる)



『美女と野獣』の父子家庭で育ったベル

(囚われた父の身代わりに自分が囚われの身となる)



『ムーラン』は女であることが優秀な兵士としての足かせになる

(男装して戦場へ行く)



『シンデレラ』や『みにくいアヒルの子』

(ともに説明不要……だよね)

に至っては、このスタンダードな古典ともいえる。









タイトル: ファインディング・ニモ



最近の『ファインディング・ニモ』でさえ、

母親と他の子供たちがすべて食われて唯一の生き残りがニモ、

しかも片方の胸ビレが極端に小さく、うまく泳げない

という二重、三重の足かせがつく。

そして、ラストとの振幅の大きさで感動をつくりだす、

これがディズニー作品の典型的な勝ちパターンだ。





〔もしもシリーズ第1弾〕



もし『ロング・エンゲージメント』がディズニー映画だったら

……間違いなくラストシーンは、こうなる。



「ついに見つけた婚約者の記憶が何かしらのキッカケで戻り、

彼女を抱きしめ、その奇跡的な力(魔法?)で脚も治る……」



という、すべてが丸く収まる形に脚本を練り上げ、

これ以上ない完璧なるハッピーエンディングを用意して

振幅の大きさを最大限に活かしていたことだろう。

それが自国アメリカの観客を喜ばせる最大公約数的な

「勝利の方程式」だからだ。



ところが、『ロング・エンゲージメント』では、

主人公の彼女を見ても婚約者の記憶が戻るわけではなく、

彼女の脚が治るなんてことも絶対ない。

ただ、生きてそこにいる婚約者の姿を静かに見つめるだけ。

この後、二人が結婚に至るかどうかさえ、定かでない。



これはアメリカ映画的に見れば、

完璧なるハッピーエンドとは決して言えない。



「これからよ」と言わんばかり、

希望の光に満ち溢れた小さな幸せの中で

『ロング・エンゲージメント』は静かに幕を閉じる。

(ただし婚約者は金持ちの相続人となっている……これは、

脚が悪いのにガンバリ通した主人公へのほんのボーナス?

少しは幸せにオマケも付けてあげなきゃ……ね)

そんなエンディングが、この物語全体のリアリティを

確固たるものにしている。だから感動的だったんだよね。





〔もしもシリーズ第2弾〕



これが、もし足かせのない五体満足な美人が主人公だったら

……例えば、若い頃のソフィア・ローレンが演じていたら、



「ショックで家に引きこもった肉感的な美女を狙って

婚約者の情報と引き換えに群がってくる男たち……」



などと、あらぬ展開をしそうで、まったく違うイメージの

(例えば、『ひまわり』みたいな)大人の映画になっていたはずだ。

こうしたドロドロはイタリア映画が得意とするパターンで、

そうなっていなくて、本当によかった!





もう一つ、『ロング・エンゲージメント』には『アメリ』にない、

個人的に魅力を感じる部分がたくさんあった。

それは子供の頃の郷愁、『怪盗ルパン』シリーズをすべて読んで

勝手に想像していたフランスの田舎の風景や郷愁を随所で彷彿と

させてくれたからだ。

これは、今までフランス映画を数多く見てきたけど、

なかなか感じることができない新鮮な驚きだった。

(続きは、かなり長くなったので、また明日!)




ワーナー・ホーム・ビデオ
ロング・エンゲージメント 特別版
思わず「金返せ!」と言いたくなった映画、
あまりのつまらなさに、ついつい最後まで見届けてしまった映画
……などなど、「思い出の最悪映画」のコメント募集していま~す!

どんな映画でも結構です。どうぞ、笑わせてください!

最も人気の高かった映画、じゃなくて、
最もコメントが面白かった最悪映画には、
このたび新設されました「ゴールデン・ハルベリー賞」を進呈し、
そのコメント者のサイトを当ブログにて紹介させていただきます。

また、その映画を私も責任を取って鑑賞させていただきます。
もちろん、その感想も当ブログにて述べたいと思います。

●コメントの締切り/3月末日
●発表/4月1日(エイプリルフール)
●授賞式/当ブログにて
●審査方法/受賞作は厳正なる審査の上、私が勝手に決めさせていただきます。

ちなみに私の選んだ最悪映画は、
さきほど発表させていただきましたので、
どうぞ、ご参照ください。

では、ドシドシご応募お待ちしていま~す!



なお、今年のゴールデン・ラズベリー賞(最悪映画賞=ラジー賞)
の作品賞および主演女優賞を見事受賞した『キャットウーマン』
(ハル・ベリー主演)のDVD特別版は4月8日発売とのこと。

以下、その魅惑の特典内容です。


DVD特別版には、1966年に放映されたテレビシリーズ『バットマン』
でキャットウーマンを演じたジュリー・ニューマーや、1992年の
映画『バットマン リターンズ』で同役を演じたミシェル・ファイファー
をはじめ、映画やテレビドラマで同役を演じた歴代の女優たちが、
"キャットウーマン"について様々なコメントを寄せる貴重な映像
「キャットウーマン 魅惑の変遷」も収録されている。
その他、未公開シーンやメイキングなど、映像特典は50分。
セルDVD 特別版 2980円(税込)



タイトル: キャットウーマン 特別版
ラジー賞のこと書いたついでに、
ここ数年の間で見た映画の中で「最もヒドイ」
と思った映画のこともお教えしちゃいましょう!
ズバリ、『ジュラシック・ワールド』です。
これは、すごい。
タイトルだけで笑えるでしょ?
『ジュラシック・パーク』じゃありませんよ!
しかも『ザ・ロストワールド』シリーズというSFもの(?)
を4本もつくっているらしいコリン・バッズ監督の作品。
(『ザ・ロストワールド4 対決!恐竜グラディエーター』
という作品もあったので……恐竜が進化して人間化した謎の
生命体に襲われる、という話らしい。んー、見てみたい!)
おそらく劇場未公開の映画でしょう。
『羊たちの沈没』っていうビデオのタイトルも見たこと
あるけど、タイトルだけでC級映画ってわかる、
そういうチープないかがわしい映画ならではの面白さって
意外とあったりするじゃないですか。
それを期待しつつ、どうせクダラないだろうなとは思いつつ、
ついついジャケットの恐竜に魅かれて
ビデオを借りてしまったのですよ。

……やってくれましたーッ!!
一応、恐竜も出てくることは出てくるんだけど、
本筋とはあまり関係なく、ちょっと登場するだけ。
途中からは、むしろ忍者みたいなサムライみたいな
悪の集団と戦うっていう話に、いつの間にかなってる!!!
いったい、これはいつの話? どこの話?
この世界は何?
ずっと疑問符を持ちつづけたまま、最後まで見たんだけど、
結局、恐竜はほとんど出てこなくて、
何の話だったのか、いまだによくわからない。
これは絶対、見る価値アリ!

多分、恐竜を売り物にすれば間違えて借りる人もいるだろう、
でも、それだけじゃインパクトが弱いから忍者も出しちゃえ!
みたいなノリで作ったんでしょうか?
総合評価の★なんて付けようがありません。
けど、ゼロだと見てない映画と同じになってしまうので、
それは見てない映画に失礼。
だからやっぱり、総合評価★!

これを★が一つの映画の基準として、是非ご鑑賞ください。

コレ、見た人の感想がとっても聞きたいなあ!
誰か、見たことある人、いませんか~。
あなたの見た最悪映画も募集しまーす!
コメントくださーい!






タイトル: ジュラシック・ワールド



タイトル: バトルフィールド・アース


おめでとう!あなたが見事、栄えあるナンバー1です。
Dead Movie Society 代表・映画三昧が
勝手に決めさせていただきました!

歴代のラジー賞受賞作品20数本を眺めていると、
必ずしも最悪の映画ばかりとは思えないんですけど、
確かに「これは……」という作品もありますね。

デミ・ムーアが確かストリップ嬢の潜入捜査官(だったっけ?)
なんていう凄い役柄(!)に相当な意気込みで出演した
『素顔のままで』とか、
ブルース・ウィリス主演の『ハドソン・ホーク』とか。

しかし、なかでもSF超大作『バトルフィールド・アース』は
文句なしに断トツ、一番の出来でしょう!
まさにラジー賞の投票者たちと意見がピタリと合いました。

主演ジョン・トラボルタの汚らしい風体(本来は小ぎれいな感じ
がよく似合うキャラクターの人ですよね)は、たまりませんね。
普通の人の倍ぐらい大きなサイズの宇宙人という役柄で、
見てるだけで口が臭ってきそうです。
これが知的宇宙人なんですか?

トラボルタはこの役に相当入れ込んでいたらしく、
おそらく原作に忠実に再現したのかもしれないけど、
とにかく小汚いイメージしか残らないSF映画。
やっぱり役者が気負いすぎてる映画ってダメみたいですね。
もちろん、総合評価★です。
これ以上悪く言えるような映画は滅多にお目に掛かれないので、
そういう意味では逆に、見ておくのもいいかもしれません。
文句を言いたい人には超オススメです!



タイトル: キャットウーマン 特別版

その年の最悪の映画を投票で決めるラジー賞授賞式に、
今回作品賞に選ばれた『キャットウーマン』で最悪主演女優賞にも
選ばれたハル・ベリー本人がラズベリーを受け取りに来て話題となったけれど、
これは3人目の快挙(女優としては初!)。
つまり、そういう腹の座った人は、過去に二人しかいないってこと。
一人は『ショーガール』で作品賞・監督賞をダブル受賞した
ポール・バーホーベン監督(実は好きな監督です、理由はまた今度)。
ところが、もう一人の名前が出てこない。
確か主演男優賞の人だったと思うのだけれど、この人が最初のはず。
話題性優先で選ばれている節のあるラジー賞にしては、
それほど有名といえるような人じゃなかった、
という程度の記憶しかない。誰か、知ってる人、教えてくださ~い!
コメント待ってま~す。

この3人に共通しているのは、半分冗談めいたショーを
冗談半分に切り返して楽しんでたってこと。
日本人でいえば、武田鉄也とか、このタイプ。
金八先生のカッコして「オマエらなー!」
とか、冗談半分説教垂れながら出てきそうだよね!
(逆にマジで怒って絶対出てきそうもないのが西田敏行)
……それは当然、ある種の余裕と自信の表れでもある。
ハル・ベリーに関して言えば、アカデミー主演女優賞を獲った後も
ずっとギャラのいい娯楽大作ばかりに出演し続けていることへの
「あてつけ」といった感じで、考えようによっては確かに
話題性を狙った賢い選択だったと思う。そういう意味では、
ラジー賞の常連さん、シルベスタ・スタローンとマドンナも、
やっぱり賞の話題づくりのための格好の素材なんだよね。
ほとんどイジメに近い。最近のマドンナの映画って、
実際そんなに悪くない。ダンナが撮った『スウェプト・アウェイ』
(『流されて…』のリメイク)も、
「随分と開き直ってきたな」っていう体当たり的内容で、
マドンナはゲロとか吐きながら一見嫌な女を演じてる。
間違いなく、徐々によくなってきてると思う。
でも、何度もラジー賞に選ばれて、二人とも自信がないんだろうな。
冗談とはいえ、何度も話題づくりのネタにされると、
本当みたいな気がしてくるから、少しかわいそうだよね。





タイトル: ショーガール〈DTS版〉

いずれにせよ、
『キャット・ーマン』も『ショーガール』も、
そんなにヒドイ映画だったとは思わなかった。
両方とも、総合評価★★★(つまり、及第点)はあげたい。
少なくとも、過去の『バットマン』シリーズ4本より
『キャットウーマン』のほうが確実に面白い。
それは決して『バットマン・リターンズ』の
ミッシェル・ファイファーのキャットウーマンより
ハル・ベリーのほうが良かったっていう意味じゃないよ。

キム・ベイシンガー、ニコール・キッドマン、ジム・キャリー、
トミー・リー・ジョーンズ、アーノルド・シュワ……等々
『バットマン』は毎度豪華キャストが話題の大ヒットシリーズだから、
アメリカ人は本当に面白いと思ってたのか。それとも、
ただ言えなかっただけ? なのか、やっと3~4本目になって
アメリカ以外の国での興行不振に「おかしいな」と気づいて、
長らく「お休み中」の企画になってる。

なんで、このシリーズがつまらなかったかというと、
もともとの痛快コミックス(原作)のテイスト以上に
悪役に肩入れしすぎてるんだよね。まるで悪役が主役。
バットマンは、その主人公たる悪役の行いを邪魔だてする如く
登場するワケのわからん存在で、むしろ悪役たちのほうが、
その生い立ちのようなことまで詳しく説明されるから
当然、見てるほうとしても彼らに肩入れしたくなる。
スターの格やギャラにしても、常に悪役の方が上でしょ。
だから、主役の悪役に対する悪役(ジャック・パランスや
クリストファー・ウォーケン、ユマ・サーマンの役どころ)も
さらに付け加えなければならないという非常に複雑な構図に
なっていて、ユマ・サーマンなんか、シュワを立てるために
殺されたみたいで、見ててカワイそうになってきた。
ここまでくると、ちっとも面白くない。




タイトル: バットマン


一発目のジャック・ニコルソンがあまりに強烈過ぎたせいもあって
仕方ない気もするけど、初代バットマンのマイケル・キートンが
「ジョーカーが出ないなら自分も2作目には出ない」
と、ゴネていたのは感覚的に正しかったような気もする。
それで結局、バットマン役の俳優は3人も変わってくる始末。
名匠ジョエル・シューマッカーでさえ、この流れを変えることは
できなかった。だから、このシリーズは4本とも、総合評価★★
(一本目だけはジョーカーの不変の笑顔に免じて★★★にしてもいい)

その点、『キャットウーマン』はバットマンが登場しない分、
素直に主人公に肩入れできるストーリーになってる。
悪役のシャロン・ストーンの怪物ぶり(殴っても化粧が崩れない)
も、ダークなテイストをちゃんと継承しているキャラクターで悪くない。

今年は、久々のシリーズ最新作『バットマン・ビギンズ』が
6月から日米同時公開される。悪役は渡辺謙さんだ !
でも、今回は今までのシリーズとはまったくタイプが違うようだ。
つまり、主人公バットマンの生い立ちが語られるので、
主役が悪役ではない(謙さん、残念ー!)
さらに、バットマンの師匠としてリーアム・ニーソンが出てくる。
うーん、オビワン・ケノービの師匠とバットマンの師匠が同じ人
っていうのは、いかがなものかとは思うが……。
mocha見てる?
この魚、絶対アンジェリーナ・ジョリーより、mochaに似てる!
もちろん、それを言うだけのために再び『シャーク・テイル』の話?
というわけじゃなくて、コレ書かないとナガキタさんに、
「情報不足!」と突っ込まれそうな気がしたので……。

映画のタイトル・ロールにもなってる主人公の一人、
ベジタリアンのサメの声、ジャック・ブラックがやってるんだよね
(日本語吹替版は山口智充。お笑い系は、やっぱりどこの国でも、
本国でのネームバリューが海外に比べ突出する傾向にあるようですね)




タイトル: スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション

……この人、自身がバンド活動やってる音楽好き。
『スクール・オブ・ロック』は、ほとんど地でやってるらしい。
実はこれ、ナガキタさんが「超オススメ」って言ってた映画。
なのに、まだ見てないんだよね。すんません。
次回作は『キング・コング』のリメークらしいっすよ。
しかも共演が『ザ・リング』のナオミ・ワッツで、
監督が『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン!
で、ジャック・ブラックが主演?? いったい、どうなることやら。

ジャック・ブラックの出演歴を見てみると、
『デッドマン・ウォーキング』『ザ・ファン』『ケーブル・ガイ』
『マーズ・アタック! 』『ジャッカル』『エネミー・オブ・アメリカ』
と全部見てるのに、一つもどこに出てたのか、まったく記憶にない!




タイトル: ハイ・フィデリティ 特別版

彼をハッキリ認識して見た最初の映画は『ハイ・フィデリティ』
……これは最高だった。絶対、総合評価★★★★以上!
自分の好みをお客に言わずにいれないレコード屋の店員役。
笑えた。これで強烈に印象づけた。レコード店の店長役(主人公)の
ジョン・キューザックが「なぜ自分は恋人と長続きしないんだろう」
と、かつての歴代の恋人を訪ねて、別れた理由を聞いて回る
(その一人としてキャサリン・ゼタ=ジョーンズも出てくる!)
……という話なんだけど、ナガキタさんもコレ見て、
「自分と重なるものがある……」と、いたく感心しておりました。





タイトル: 愛しのローズマリー 特別編

で、ついに『愛しのローズマリー』で初の主演!
これ、日本ではあんまり評判になってないけど、実はかなり好き。
グウィネス・パルトローが超肥満な女性役として共演している!
ってだけで笑えるでしょ?
「女は見かけ重視」を公言してはばからないジャック・ブラックが
ある占い師かなんかに魔法をかけられ、彼だけには超肥満女性でも
性格のよさに比例してホットな美人に見えてしまう、
という実に映画的な寓話。スリムなグウィネスがプールに飛び込むと、
クジラが飛び込んだみたいな水しぶきがバシャーッ!となったり、
グウィネスの脱いだパンツがあまりにビッグサイズで驚いたり、
といったクダらないシーンの連続で、最後はちゃんとハッピーエンド。
それが結構、泣ける。あんな超肥満女性と……あり得ない!って
冷めた目で見た人が多かったのだとしたら、それは寂しい。
誰がなんと言おうと、総合評価★★★★!
映画の世界でしかあり得ない、そんな寓話を
自分の目で確かめてほしい。泣ける人なら、つきあいたい。