バニラ・スカイ | 桜さんの映画鑑賞日記

バニラ・スカイ

バニラ・スカイ 2001

VANILLA SKY

人はさらなる夢に手を伸ばす それがたとえ悪夢であっても…

CICビクター・ビデオ
バニラ・スカイ

監督: キャメロン・クロウ Cameron Crowe

出演: トム・クルーズ Tom Cruise デヴィッド・エイムス
ペネロペ・クルス Penelope Cruz ソフィア
カート・ラッセル Kurt Russell 精神科医マッケイブ
キャメロン・ディアス Cameron Diaz ジュリー
ジェイソン・リー Jason Lee ブライアン
ジョニー・ガレッキ Johnny Galecki
W・アール・ブラウン W. Earl Brown
ジェニファー・アスペン
アリシア・ウィット Alicia Witt
ノア・テイラー Noah Taylor
ティルダ・スウィントン Tilda Swinton


放送映画批評家協会賞

歌曲賞 ポール・マッカートニー “Vanilla Sky”




アレハンドロ・アメナーバル監督によるスペイン映画「オープン・ユア・アイズ」に惚れ込んだトム・クルーズが自らリメイク権を取得、製作に漕ぎ着けた作品。

監督は「ザ・エージェント」でもトムとコンビを組んでいる「あの頃ペニーレインと」のキャメロン・クロウ。

完璧な人生から一転、悪夢に見舞われた男の混乱と苦悩を描く異色サスペンス。

本作での共演がきっかけとなりトムとペネロペ・クルスはプライベートでも恋が芽生え話題に。
 マンハッタンの豪邸に住み、高級車を乗り回し、おまけにハンサム。完璧な人生を謳歌する出版界の若き実力者デヴィッド・エイムス。

ジュリーという美しい恋人もいて、何不自由ないはずが、どこか物足りなさを感じていた。

そんなある日、デヴィッドは親友の恋人ソフィアに一目惚れしてしまう。しかし、デヴィッドの心変わりを敏感に察したジュリーは、嫉妬に駆られて自ら運転する車でデヴィッドとともに崖に突っ込んでしまう。

奇跡的に一命を取りとめたデヴィッドだったが、その顔は怪我のために見るも無惨に変わり果ててしまう……。




★★★★☆☆☆☆☆☆


オープン・ユア・アイズ の評価



★3つにしようかと思ったくらい不愉快でしたが、

後半になってからようやく真剣に観れました。

「オープン・ユア・アイズ」から10年以上たっているとかならまだしも、

こういったリメイクって許されるんだろうか(爆)

じゃあなぜ観たのか?

ハリウッドのリメイクだとまた違う解釈になるのではとか、

もうひとつ最大に期待したのはトム・クルーズの演技でした。

私は前から彼が苦手で出演作は観る理由がなければ観ていません。

しかしこの作品だとまったくはまる演技をしてくれるんじゃないかと、

演技面で期待したのでした。

作品の前半などは特に元の作品の俳優の真似をしていると思うくらい、

全くコピーでしたから見比べるとかいう以前の問題です。

特典を見てみるとやはり関係者は元の作品を研究しつくしていた。

物語の筋やセリフやカメラワークでさえ同じようなところがある。

それ以上に俳優の表情使いが元を参考にしたというだけある・・

元のは確かラテン系の俳優だったと思う。

人種が違うのに同じような演技をしている・・

もうひとり苦手なデカプリオならどうだったろう・・

彼のほうが生意気な金持ち役は自分流にやれるタイプ。

トム・クルーズの嫌味な金持ち役が観たかったのに・・

オープンのほうと見比べてみるとわかりますよ。

パッケージに顔のアップを持ってくるのもなんかなぁ・・

やはり苦手意識は続きます。

「宇宙戦争」はそうならなかったのでよかった。


ペネロペは元のほうがよかった。

不安に満ちた不思議な感じでピエロのかっこうなんてよかった。

あのみずみずしい公園の出会いがこの作品ではこれ・・?

唯一がんばってたのではと思うのが、

これもまた苦手なキャメロン・ディアス(苦笑)

彼女は難役を自分のものにしていて好感。

演技派という点では「マルコビッチの穴」もそうだけど評価したいです。

もうひとつ評価対象が音楽。

正直もとの作品よりいいのは音楽と最後のビルの映像くらい。

でも音楽でいいなぁと思ったのはビーチ・ボーイズの、

グッド・バイヴレーションくらいだった・・

他はなんか70年代風な曲が多くラストを除いてなんか昔の映画、

アメリカの「真夜中のカウボーイ」や「卒業」とかの・・

そんな感じの違和感がありました。


洋楽アーティストで一番好きなのはビートルズなのですが、

事実私はジョン派なのです。

このフォーク・ロック風なのんびりと明るいポールの曲はどうなんだろうか?

アクロスザユニヴァースの雰囲気のラストで黄泉の世界から生還してほしかったり・・

もちろんジョージのサムシングでもいいし。

ポールが嫌いなのか(爆)

ということでもないのですが(ライブにも行ってますし)

ジョンのまたーりとした神格化された怪しい曲の世界が好きなだけで・・

ポールの曲なら・・

もうオーソドックスになってもいいから、

イエスタディならまんまいいんじゃないかと(泣く人いたり)

明るいカントリーなら夢の人でエンドレスにしちゃうのも・・

ああ、ビートルズではなく新しく作るから意義があるのかもね。

私はポールのソロは全く知らないからなぁ・・

繰り返すけれどビーチ・ボーイズのグッド・バイヴレーションはよかった。

見終わったあと人生とはとかかなーり重い哲学気分に浸れる、

オープンとは違い勢いで感動させようと見えるのが・・

監督も確か「あの頃ペニーレインと」のセンチ路線の人でした・・

先に向こうを観たから面白くないというのもあるけれども(ネタがわかってるから)

やはり無名の役者(でもスペインでは有名)の新鮮な演技のオリジナルと、

もう誰が見てもトム・クルーズだという主役(当たり前だ)と比べると・・・

比べようという理由が前提にあるのでこういう評価です。

オリジナルのマイナス要素だけ(前半がたいくつ)そのまんま引き継いでいます。

もしこちらを先に観ていたらという見方はできませんでした。

たぶん理由がなければ観ないであろう作品だから。

よけい難解にして後半のネタばらしが説明丁寧すぎ。

最後に目を開けたというのもあまりにも・・