新幹線大爆破 | 桜さんの映画鑑賞日記

新幹線大爆破

新幹線大爆破 1975

SUPER EXPRESS 109

東映
新幹線大爆破
東映
新幹線大爆破 海外版

新幹線の乗客を人質にとった爆弾脅迫事件が発生した。

爆弾は走行中の新幹線に仕掛けられており、列車の速度が時速80キロ以下になると爆発するという。

巧みなポイント切り替えによって、新幹線は速度を維持したまま南下していく。

だが、その終点は間近に迫りつつあった……。

『スピード』という洋画が大ヒットしたことがあったが、それを20年ほど前に先取りした作品。

国鉄の協力を得られなかったため、結果として特撮が使用された。

長さ約100メートルのオープンセットの中で、20分の1のミニチュア新幹線が走行するシーンでは、シュノーケルカメラによるロウアングルのカットが迫真の描写を生んだ。



監督: 佐藤純弥

出演: 高倉健 沖田哲男
山本圭 古賀勝
田中邦衛 古賀の兄
織田あきら 大城浩
郷深/a> 藤尾信次
宇津井健 倉持
千葉真一 Chiba Shinichi 青木
小林稔侍 森本
志村喬 国鉄総裁
永井智雄 新幹線総局長
中田博久 東京運転所係員
千葉治郎 工事車運転手
志穂美悦子 東京駅電話交換嬢
渡辺文雄 宮下
竜雷太 Raita Ryuu 菊池
丹波哲郎 Tanba Tetsuro 須永
鈴木瑞穂 花村
青木義朗 千田
黒部進 後藤
北大路欣也 刑事
川地民夫 佐藤
林ゆたか 中やん
伊達三郎 商人風の男
山内明 官房長官
多岐川裕美 SASの係員
露口茂 磯村
近藤宏
宇津宮雅代
藤田弓子
風見章子 靖子の母
渡辺耐子 古賀の兄嫁
高月忠 浜松駅係員
清水照夫 変電所係員
畑中猛重 貨物△△号運転手
宮地謙吾 貨物△△号運転助手
佐川二郎 荷物預所係員
打越正八 志村駅長
仲原新二 公安一課長
日尾孝司 機動隊員
河合弦司 部長刑事
亀山達也 ××警察官
岩城滉一 東郷あきら
中野力永 大阪商人
荘司肇 乗客A
浅若芳太郎 乗客B
佐藤晟也 乗客C
青木卓司 乗客D
山田光一 乗客E
中条文秋 乗客F
長岡義隆 若者
田辺真三 閉所恐怖症
山本みどり[女優] 女客
十勝花子 女客A
須賀良 男
滝川潤 ××空港係員
小田登枝恵 清掃係の小母さん
相川圭子 ウエイトレス
山浦栄 コックA
城春樹 コックB
津奈美里ん あかね荘おかみ
横山あきお あかね荘管理人
松平純子 レジの女
久地明 消防士
片山由美子[女優] バーの女
横山繁 航空会社係員
佐藤信二 武田伸夫
木村修 記者A
藤浩子 女教師



★★★★★★★☆☆☆

西村京太郎と小松左京を足して割ったような贅沢な作品

のちの洋画ヒット作の「スピード」の元ネタとなったことでも有名。

前に夜中にやってたので気にはなったものの、

やはりCMが映画のテンポを邪魔をして楽しめないので、

借りてきちんと見直すことにしたのです。

面白い!

やはり邦画は昔はよかったと思う。

脚本も俳優もですがなによりこの作品は、

編集が素晴らしい

洋画も含めてお手本にしてほしいくらい編集がうまい。

やたらと斜め構図の演出が目立ちますが、

古い洋画を大胆に邦画に反映したセンスのいいことといったら・・

邦画奇跡の作品といっても過言ではないのですが、

難を言えば宇津井健の最後のほうの正義感あふれる演出はどうかと。

あの(もし)というスピーチがなければ、

この作品を観る観客の想像に身をゆだねさせ、

娯楽作から社会派娯楽作まで高められたのではないか。

それはおかしいとかすっきりしないとか、

もし・・という解釈は観客の良心を呼び起こす手立てで、

それを映画の中で全部演出してしまうのは丁寧すぎだと思う。

ラストの画が見事でそしてそれまでの退廃的で観客に訴えるものがあっただけに、

そこは宇津井健の想像という使い方もできるので惜しいと思いましたが・・


今観るとチープな模型かとも見える場面もあるのですが、

そこはエアポートシリーズカサンドラクロスのような感じで、

脚本がよいことと編集がうまいことの相乗効果で全く気にはならない。

おおまかには犯人側と国鉄側(JR)と刑事側なのです。

そして新幹線の中でのパニック模様。

時間と速度のトリックに科学のトリック、

そして最後には刑事側のトリック・・

最終的には「砂の器」をはじめとする松本清張的な演出

邦画でこれほどドキドキしたシュミレーション映画は、

やはり他には小松左京ものくらいでしょう。