国際どうも普及委員会発足 | 小人閑居

国際どうも普及委員会発足

友人の子供が日本人と結婚することになったとかで、日本語を教えてくれ、と頼まれた。短時間で、必要最小限度の挨拶などを覚えたい。なるほど。

Xはまじめなので、ありがとう、こんにちわ、はじめまして、よろしく、などなど、リストを作りはじめた。

「そんなにたくさん覚えられないでしょ。『どうも』だけ覚えていけば、よろし」

ありがとうの代わりに、どうも。ごめんなさいの代わりに、どうも。はじめましての代わりに、どうも。よろしくの代わりに、どうもどうも。わからないときにも、どうも・・・。困ったときにも、どうも。日常生活、ありとあらゆる場合に、どうも。イントネーションを変えるだけで、誰でも日本語の達人になれる。

それは便利だ、ということになった。で、ほかの言語にはあるか。

「イタリア語のチャオはどうだ」
「あれは、ありがとう、さようなら、こんにちわ、だけ」
「フランス語のサバはどうだ」
「あれも、挨拶だけでしょう」
「いや、でも、挨拶には使えるぞ」
「葬式のおくやみにもか」
「・・・・」
「英語のターはどうだ」
「あれも、ありがとうと、さようなら、だけ」

というわけで、「どうも」に勝る言葉無し、と満場一致で決まりました。そこで、2005年から「国際どうも普及委員会」を作って、このすばらしく使い勝手のいい言葉の普及に努めたいと思います。どんな場合にも、どうも、の一言で、潤滑な人間関係を。どうも、の一言に日本の文化を込めて、国際舞台で活躍しましょう。合言葉は、もちろん、

「どうも」

ただいま会員募集中。

・・・・って、なんでもかんでも「どうも」で済ませると、言語の貧困化を招くので、やっぱり、使う回数は控えたいですけどね。