人気ブログランキングへ

反論といったところで、相手は日本を代表するほど大きな新聞の一つ、私は日本を代表するほど知名度ゼロ(?)の木っ端一国民ですから、「無駄」と言われりゃそうなのでしょうが、そうすると今まで10年もやってきたことが全否定されるので頑張ろうと思います。笑


(日経H29.3.6より 私による編集がありますが、意図の改変はしていません)
安倍首相から複数の与党議員へ「脱デフレを考えると国債を返しすぎ。国債は実質的には日銀が全部引き受けている。マイナス金利だし、実質的に借金は増えない。」

私は安倍政権の経済政策を散々に批判していますが、これは正しい。安倍総理大臣は私の親の仇でも何でもないのだから、正しいことは正しいと認めます。
もちろん、いくら正しい考えを持っていても、現実にそれを利用した正しい政策の実現に結びつかなきゃ意味はありませんが。


2017年1月20日の施政方針演説で、第二次政権発足からの「約束」は消えた。2020年度のPB黒字化だ。内閣府の試算では2019年10月に消費税を10%にし、名目3%台後半の成長をしても2020年度で8.3兆円の赤字が残る。

そんなクソのような約束が消えたのであれば、この上なく喜ばしいことです。でも日経新聞は今のところ安心していいと思いますよ。実際には消えてないだろうから。残念ながら。
この時点で、私と日経新聞の考えは全く異なります。日経はPB目標を金科玉条のように考えているようです。結局は、入ってきた収入分だけの生活をすべきだと主張しているのです。


30兆円の収入なら30兆円分の生活をするしかないでしょう!!はっきり言って!!


と毎朝のように主張し、日本中を暗くしてきたみのもんたと全く同じですね。
みのもんたも日経の記者も、オノレらは散々に「経済の成長・膨張」によって実現してきた便利で快適で安全な生活を貪り続けてきたくせに、今後の日本国民は税収に見合っただけの生活で我慢しろと言っている。何という自己中。そして、それをさも「お前らのため」であるかのように主張する、極めて悪質な誑かし。このおぞましい欺瞞。お為ごかし。
ああ、いや、欺瞞ではないのか。知らずに主張しているのだから「欺し」とは質が違うのかもしれません。しかし、もはや、誤りであっても許されないほど危機的状況が深まっています。ましてや日本経済新聞の主張としては深刻です。

とにかく間違いない事実として、経済の成長は借金なしには絶対に実現しません。絶対にです。借金をしないということは、現実に目の前にある現金しか使えないということです。(というか、その目の前にある現金だってそもそもは借金の証文なのですが、日経の記者はそれも知らないのでしょう。)
デフレ下では個人も企業も借金をしたがらず、むしろ返済を進めます。そうして身軽になり、内部留保を蓄え、来たるべき危機(または好機)に備えようと猫足立ち状態になります。このままでは経済が収縮するのは当然です。
もう皆さん飽きたかも知れませんが(笑)、何度も何度も書いてきましたよね。


① -100 + 100 = 0



② 0 + 0 = 0


は、同じゼロでも全く意味が違うのだと。
①が示すゼロは、100という借金によって設備を整えたり、人を雇うなど、「何かを生み出し得るゼロ」です。もちろん、設備を納入する企業は儲かるし、雇われた人は職を得るし、その後の生産活動でも原料の納入業者や運輸業などが儲かる、多くの可能性を持ったゼロです。
一方の②は、後進国の男どもが昼間っからシケたタバコを吸って何もしないのと全く同じ意味のゼロです。こちらは未来永劫に渡って、何を生み出す可能性もありません。

みのもんたや日経の主張は、①から②への誘導です。誰もお金を借りたくない状況なら、政府が借りるしかない。現状で政府までもが借金を返済し続ければ②になるに決まっています。(実際に返済を続けています。政府の借金は減っています。)
国民が、企業が、そして政府までもが、後生大事にオノレらの財布をそれぞれ握りしめ、節約、節約とネンブツをつぶやきながら、道ばたに座って何もしない。借金せずに動かないことこそが、むしろ国や通貨の信任を損なうことだと、なぜ気づかないのか。それとも何か狙ってんのか。

日本政府は、現時点では破綻し得ない存在です。破綻するというのならその具体的な道筋を示しなさい。日本政府の破綻論者はいくらでもいますが、ポール・クルーグマンが言うとおり、(恐怖の扇動による抽象論以外では)破綻までの道筋はほとんど説明できないし、仮に説明できたとしてもそれまでの道のりは極めて遠く、そんな心配をする前にできることは、今、いくらでもあるのです。
同じくクルーグマンによると、現在世界中でみられる経済不振の解決方法は「実は単純」であり、それに気づきさえすれば「轟音を立てて直ちに回復に向かう」といった表現をとっています。


世耕経産相「低金利を活用した戦略を。PBは悪化しているが2020年度の債務残高の名目GDP比は大きく改善する」。
「債務残高のGDP比」は、長期金利を成長率より低くすれば改善するから、日銀の緩和策には好都合だ。政府内では「PBではなく債務残高対GDP比を前面に掲げるのでは」との疑念が広がる。


世耕さんの主張は細かい部分は知りませんが、この記事に書かれている文字面だけを読めば「その通り」です。正しい。しかし、

>「PBではなく債務残高対GDP比を前面に掲げるのでは」との疑念

ってどういうこと? 疑念って何?
PBを目標にする方がよほど「疑念」を招きます。脳がまともなら債務対GDP比で考えるべきです。ましてや日経の記者は私のような三流大卒ではないのだから、何らかの政治的意図でもない限りは、真面目に考えれば理解できると思うのですが。



(問)
60年前の日本と現在の借金の残額、あるいは年ごとの借金の増え幅(PB)は、どちらの方が悪いでしょうか。



答えは明らかです。今の方が悪い。当たり前でしょう。だって、60年前の10円は大金だったのです。いまや10円ではチロルチョコレートも買えない。(買えたっけ?)

では、国民の生活はどうなりましたか。
60年前比で、政府の借金は10倍や100倍どころの騒ぎではない、とんでもない増え方となりました。あー大変。そらぁけしからん話だ。では、60年前比で、国民は不幸になりましたか。夜も歩けない危険な国になりましたか。そこら中に、病院にも行けない人がゴロゴロ転がっていますか。金銭の問題で学校に行けない子供達が大量にいますか。町の中は失業者であふれ返り、若い男どもがトグロをまいていますか。

これほどまでに嫌悪される「借金のタカ」や「借金の増え幅」(PB)が、激烈に悪化したにも関わらず、なぜ日本は世界有数の暮らしやすい国、安全な国になったのですか。
一応、日本「経済」新聞なんだから少しは勉強していただきたい。最も重要な答えの一つは、経済成長を実現したから、です。
60年前の日本で、政府部門に1000兆円の借金があったら言うまでもなくアウトでした。それだけの経済規模が無かったからです。


借金が1000万円と聞いて「はいおわた!!」

と即刻主張するのが日経(みのもんた級の頭脳)です。


借金が1000万円と聞いて「じゃあ年収や資産は?」

と最初に質問するのが普通の頭を持った人です。


その「政府内」とやらで出ている、

>「PBではなく債務残高対GDP比を前面に掲げるのでは」との疑念

が、いかに頭が悪いかというのは、誰にでも理解できると思います。


この主張に拍車をかけるのが米プリンストン大のシムズ教授の理論だ。世耕氏も言及している。シムズ氏は「ゼロ金利制約の下で金融政策が効きにくい時には財政拡張が代わりになる」と提言した。「PB黒字化の目標を下げれば人々は国債を持ちたくなくなり、消費を増やし、物価は上がる」とし「消費増税の凍結」も求めた。本田スイス大使、藤井聡内閣官房参与、浜田宏一官房参与はそれ以前に首相と会い、シムズ理論を説いた。

この「シムズ理論」が結構盛り上がっているわけですが、こうして紙面にも普通に載るようになってきました。それだけマスコミには危険視されているということなのかなぁ。

>「ゼロ金利制約の下で金融政策が効きにくい時には財政拡張が代わりになる」

のは、説明がザッとし過ぎていますが、正しいと思います。

>「PB黒字化の目標を下げれば人々は国債を持ちたくなくなり、消費を増やし、物価は上がる」

これはどうですかねェ。

私は、政府のPB目標がどうだといって「じゃあ消費を増やそう(減らそう)」という判断材料にはしませんね。
ほとんどの一般国民は、来月貰える給料がいくらなのか、ボーナスがどうなのか、住宅ローンや自動車ローンの金利がどうなのか、将来の自分の生活は安泰か、ということだけが問題です。政府のPB目標とか関係ないと思いますが。笑
まぁしかし、日経(みのもんた級の頭脳)が主張するPB至上主義よりは遙かにマシだし、

>「消費増税の凍結」

も次善策として賛成です。(最善はもちろん減税。)
また、シムズ理論は政府と日銀を統合政府として扱っている点も賛成です。賛成もへったくれも事実なのだから、敢えて分離して考える方が不自然です。
それが次の部分。


「政府と日銀は親会社と子会社みたいなもの。連結決算で考えてもいいんじゃないか」。2016年秋、首相は与党議員にこんなアイデアも語った。シムズ氏も来日時の講演で「中銀と政府と連携すると独立性が失われると恐れる必要は無く、もっと大胆になるべきだ」と強調した。

これも安倍首相は正しい。
敢えて苦言を呈するとすれば、この2016年秋という時点で「連結決算で考えてもいいんじゃないか」程度の話がやっと出てくるというのが驚愕だし、「考えてもいい」のではなく、事実としてそうなのですが。(むしろ、敢えて分離して考える側にこそ根拠が必要です。)
そんな話は完全に承知の上のこととして、H24年末に民主党から政権を奪ったと私は勝手に思い込んでいたのですが、最近お気づきになったのでしょうか。それとも、本当のことを言えるだけの環境が整ったという判断なのか。まぁどうでもいいけど。

これについての日経(みのもんた級の頭脳)の記者の見解が以下の部分。


もし政府と日銀の保有国債を相殺すれば、負債は1000兆円程度から500兆円程度に半減するとの試算もある。相殺分は事実上の通貨発行となりインフレを生む要因になる。国債は政府の負債で国民の資産。インフレで負債を軽くすれば資産価値も吹っ飛ぶ。

>相殺分は事実上の通貨発行となりインフレを生む要因になる。

なりません。少なくとも直接的にはなりません。この4年間の現実をまだ直視していないらしい。
日銀保有の国債については、発行した国債の代金は日銀と政府の間で動きますが、それは実体市場に直接突っ込めない「日銀当座預金」上でのやり取りです。日経(みのもんた級の頭脳)の記者さんは、

日銀当座預金の間で電子的にお金がやりとりされればインフレになる

と思っているようです。それを原資にして道路1メートルを造ったわけでもなく、役所のシステム改修をしたわけでもなく、うまい棒一本買ったわけでもないのに、なぜインフレになるのか説明して頂きたい。


だから"みのもんた級"


だというのです。
敢えて助け船(?)を出すなら、インフレを生む「要因」と書いているところですが、それにしても、あなた方が散々に危険だー危険だーと言い続けてきた通貨発行により、MBが総額120兆円から400兆円超!になってもインフレどころかこの↓あり様なのはどう説明するのでしょうか?


(総務省統計局 CPI 生鮮及びエネルギーを除く総合)
*96.5 2012年1月 野田政権当時
*96.2 2013年3月 日銀の「異次元緩和」開始
*97.0 2014年3月 緩和から1年経過
*99.1 2014年4月 消費増税(経済活性化による上昇ではない)
*99.5 2015年3月 2年経過
100.4 2016年3月 3年経過
100.3 2017年1月 ついこの前(ほぼ4年経過)


4年も経過して、異次元緩和以降の増え幅の半分(以上)が消費税増税に由来したものです。通貨などいくら発行しようが「実体市場で使われなければ」インフレにはならない。すでに証拠は出そろっています。

>国債は政府の負債で国民の資産。インフレで負債を軽くすれば資産価値も吹っ飛ぶ。

ねえ、なんで悪い方ばかり見て、新聞の一面で危機感を煽ってるの? 何か狙ってるの? みのもんたのくせに。
資産価値が吹っ飛ぶということは「国の負債が吹っ飛ぶ」ということにもなりませんか? というか、どうせ「吹っ飛ぶ」ほどの事態にはなりません。(笑) 単に通貨を発行してもインフレにはならないのだから。

でも、仮に、本当のインフレになったら?
つまり日経(みの以下略)が言うように「国債の価値が吹っ飛」びそうになったら?

それを日経のように「うわあ大変だ日本おわた」と理解してはなりません。
インフレになるということは、日銀当座預金の世界の話ではなく「実体市場」でモノやサービスが現実に売れ、需要を満たすだけの供給が不可能になったことを示します。となれば、企業はそれこそ「血眼」になって全力で生産体制を強化します。作れば儲かるのなら、作るに決まってるだろ。
また、当然の流れとして金融機関は低金利の国債を売り払い、企業に高金利で貸し出す。確かに日経(みの略)が言う通り国債の資産価値は下がりますねェ。しかしGDPは増え、税収も増えます。
そして、例の三面等価ですね。生産が増える(GDP増)ということは分配(給料や企業の儲け)が増えることに等しい。


なんだ、万々歳じゃねーか


と思いませんか。これを「国債の価値が吹っ飛んでうわああああああ」とだけ言っているのが日本「経済」新聞です。こいつらは多分、日本の景気がマジで良くなってきたとしても、「住宅ローンの金利が上がって日本おわた」とか「人手不足で倒産が増えて今後は全体が縮小する」とか、悪いこと探しを必死で続けるのでしょう。

大新聞の一面に書かれていることが正しいと思ったら大間違いです。
そしてこの「日本国債」というコラムは3月10日まで続いており、最後の最後でこのように締めくくっています。


「1000兆円超の借金を返すのに、痛みを伴わない魔法のつえはない。」


だって。

うわあ、カッコイイ~ でもパンツ履いてないけど。
といった風情でしょうか。

国民も企業も政府も借金をせずに経済を好転させるということ、それこそが正に「魔法のつえ」なのです。お前らこそが最も、ありもしない「魔法」を使えと主張し、結果として将来世代にツケを残す、不正義で非道徳的で自堕落な連中だと断言させていただく。

地獄に堕ちろ。


少しは考えろ日経!!と思った方は
↓クリックを

人気ブログランキングへ