バスマ vs おつかい | これだからエジプトは…おもしろい!!

バスマ vs おつかい

冒頭からでブログとは全く関係ないんですが、今日はうちのハビービ(my loveドキドキ) の誕生日でした。おめでとう、ハビービクラッカー 私が言う前から「明日何の日か知ってるか?」「12時になったら電話くれるんだろ」って自らおおはしゃぎ。こどもか!!!!


さて、今日の対決

対戦相手 : おつかいK君

場所    : 我が家


私、エジプトにいると何故かお腹、ではなく胃を壊します。ガイドブックによく気をつけろ、とか書いてありますけど食べ物に中ったとかは一度もないんですよね。ある意味恐ろしい我が胃袋。ですけれども、ストレスなのか不規則な生活のせいなのかちょくちょく胃酸過多ってやつになるんです。それはもうまさに身を削る痛さ。右向きゃ右が、左向きゃ左が…とにかく痛い。動けば痛いし何もしてなくても痛い。痛い痛い、痛ぁ~い。


あれは初めて私が胃酸過多になったとき。もうあんな痛さは初めてで、広い家に1人きりどうにもこうにもできないといった常態で、字のごとく家中を這って歩いてました。

胃が痛い。『胃酸過多なら何か胃に入れれば少しは和らぐはず』と思った私は玄関前で倒れこみ夕方に来るはずだった当時のボーイフレンド、K君を待ちました。ベルが鳴るとすぐに玄関を開け驚くK君にこう伝えました。


「お腹が痛い。多分胃液が出すぎてるんだと思うんだけど、家に何も食べ物がないんだよ。きっと何か食べれば少しは治まるはずだから悪いんだけど何か買ってきてくれる?」

「そんなの当たり前だろ!すぐ行って来るよ。んで、何がほしいんだ?」

「そうだねぇ。とりあえず何か飲み物かな、ジュース。それと…果物がいい。リンゴとかブドウとかマンゴーとかメロン。うん、メロンがいいな

「わかった。すぐ行ってくるから、寝て待ってろ!」


そして死につつある恋人を必死で守るべく全力で走り出て行くK君。あぁ、なんて頼もしい。

幸い、家のすぐ隣の道はもうスーク(市場)だったので、K君が戻るまでに10分とかかりませんでした。


チャイムがなる。あぁ、これでやっと私の胃は解放される。あぁ、アッラー、はやく我に食料をもたらし給え~。

そして辛いながらも笑顔でK君を迎える私。

「ありがとう、ほんとに助かった。アンタがいなかったら私・・・」

といいかけたその時、私の目に飛び込んできたのはバスケットボールをも超える大きさのスイカ


「みろよ、これ!8キロもあるんだぜ~!すごくねぇ??初めて見た、こんなでっかいスイカ!」

「それとバナナと…飲み物はペプシだい!さあ、早く食え!」


・・・・・バカ~~~!腹が痛いと言ってる人間に(下痢じゃないけど)スイカとバナナって!!!しかもスイカ8キロって何よ!私1人暮らしなんですけど!!!そりゃメロンって言ったけど、私が言ったのは普通のメロンでウォーターメロンじゃございません!!!!!!!でも、まるでカブトムシを捕まえた子供のように嬉しそうにスイカを差し出すK君を怒ることはできず。

しかも飲み物ペプシって!!私はお腹がい・た・い・の~!もっとオレンジジュースとかリンゴジュースとか病人に見合った飲み物はいくらでもあるだろ~が!


私はやつがエジプト人だということをすっかり忘れてた…。そんなもん、こどもに小遣いあげてトイザラスに行かせ『何でもいいからこれで私が喜びそうなもの買ってきて』と言ってるようなものだ・・・はっきりほしいものを指定しなかった私が悪い。K君に期待した私がバカでした。彼は自分の母親の誕生日にパイナップルの缶詰をプレゼントにあげるような男だ…。なぜそのパイナップルを今日買ってきてくれないのか・・・。

お礼を言い少しだけあった牛乳とともにバナナをミキサーにかける。ペプシなんか飲めるかい!!


その後K君はペプシを飲みつつおしゃべりという名の看病をし、帰っていった。後に残されたのは8キロのスイカ。

私は毎日1キロずつそのスイカを平らげ、胃痛は治ったものの本物の腹痛に悩まさることになった。後にも先にも、エジプトでお腹を壊したのはこの1度だけ・・・。不衛生だからではございませんでした。皆様、エジプトにきたらスイカにご注意を。


ドクロ 丈夫なお腹 ― 8キロの爆弾 爆弾

これまでの勝敗 5勝6敗