ハリー・ポッターと死の秘宝PART1&PART2
Harry Potter and the Deathly Hallows part1&part2
PART1
146分 英米 2010年
PART2
130分 英米 2011年
監督 デイビッド・イェーツ
製作 デイビッド・ヘイマン デイビッド・バロン
J・K・ローリング
脚本 スティーブ・クローブス
音楽 アレクサンドル・デプラ ジョン・ウィリアムズ(テーマ曲)
ニコラス・フーパー(テーマ曲)
撮影 エドゥアルド・セラ
出演 ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント
エマ・ワトソン レイフ・ファインズ
アラン・リックマン ヘレナ・ボナム=カーター
マイケル・ガンボン ほか
【完全ネタバレ】
さよなら、ハリー・ポッター。★★★★★
〔ストーリー〕
17歳に成長し、ホグワーツ魔法魔術学校の最終学年7年生となったハリー(ダニエル・ラドクリフ)。親友のロン(ルパート・グリント)とハーマイオニー(エマ・ワトソン)と共に、宿敵ヴォルデモート卿の魂が宿った分霊箱捜しの旅に出るが、すぐには見つからず、困難な旅の中で仲間割れが起きてしまう。
そして、魔法省やホグワーツ魔法学校が次々と死喰い人の傘下に入る中、もはや誰の身も安全ではなかった。
やっとこさ、観た。
原作の細かいところは忘れてしまっているけれど、かえって純粋に映画を楽しめた気がする。
正直、とても5つ星の映画ではないと思うんだけど、原作を含めた「ハリー・ポッター」という作品の総評として、もうそうしちゃう。
ハリー熱も冷め冷静になると、結構都合の良い安直な展開だなと感じるし映画では駆け足なのでそれが顕著に感じる。
原作は児童小説なのだから、そんな事を言っても詮無いんだけど。
シリーズを通してメインキャストが変わらないというところが素晴らしいところだよなぁ。
変わったのは、ダンブルドア先生くらいじゃないかな。
大好きな「バットマン」シリーズは主人公ブルース・ウェイン役が変わってしまって残念だった。
両親とヴォルデモート卿の死から始まるこのハリー・ポッターの物語は今作で、タイトルでも触れられている通り、たくさんの死を重ねる。
ダーズリー家からウィーズリー家にハリーを護送した後、互いに正体を探りあう際「ハリーは最後の希望だ。彼を信じよ」とダンブルドアの遺言がハリーにさらりと示されるところは素直にうまいなぁと思った。
ハリーは守られるべき存在で、そのために仲間が次々と倒れていく。
その際、ハリーが愕然とし仲間を見回したり、そこから逃げるように一人手がかりを探しに行く姿をしっかりと描いているところがさすが。
ただ映画として、もう少し主人公のハリーがヒロイックに活躍するシーンがあってもいいんじゃないかと思ったし、感情を吐き出すシーン(ドビーが死ぬシーンなど)もあまり響いてこなかった。
最大のクライマックスであるハリーとヴォルデモートの対峙も面白味がなかったなぁ。
そもそもヴォルデモートは浅慮だし、やたらめったら「アバダ・ケダブラ(相手の命を奪う呪文)」ばっかりでどうもこう悪の大親分という重みがない。
楽しみにしていたPART2のメインと言ってもいい、スネイプの真実が語られるシークエンスも結構あっさりだった。
それでも頭の中で原作の内容を補完してウルウルしてしまった。
アラン・リックマンの最大の見せ場だったのになぁ。
PART2の方がいろいろ起こるのに、PART1より短いのか、すごいなぁ。
よく入れるよなぁ。
これだけの超大作なのに、ドラコ・マルフォイの父ルシウスが漸次やつれていく姿もしっかり描かれていて、きちんと作られてることに脱帽。
PART1,2ともにどうも画面が暗く何が起こっているのかわかりにくかった。
映画館ではどうだったんだろ。
セットだって細かいところを見たらいろいろ面白いだろうに。
シリウスの部屋のモービルというのか、天井からつるすヤツ、とか凝ってて好きだな。
それと、三人兄弟(死の秘宝)の物語を説明するアニメがめちゃめちゃカッコ良かった。
ウィキペディアによると、第一巻である「ハリーポッターと賢者の石」日本語版単行本の発売が1999年だそうで、10年以上楽しませてくれたワケか。
巍然たる、まさに魔法のようなすごい作品だ。
ありがとうございました。