政府高官による非公式な談話によると、

今日にも衆院を通過する見込みの国民投票法案に対する世論の理解を促進するために、

法案成立後ただちに第一回の国民投票を実施する計画があることを明かした。


投票は一部の国民による同法案への警戒感の払拭を目的とし、

防衛外交的なテーマではなく、市民生活に根ざしたテーマを取り上げるとみられる。
複数の与党代議士によると、先週あたりから内閣府職員による接触が頻繁となり、

好物の丼に関するヒアリングがさかんに行われていることから、

投票主題は『国民的ベスト・オブ・丼』ではないかとの憶測が広がっている。

これに対し、大手牛丼チェーンの吉野家は、早くも全国店長会議を召集した

との未確認情報も流れ、その動きの速さに触発された大手チェーンのなか卯は

親子丼用の地鶏を大量買い付け、

呼応するかのようにとんかつ大手の新宿さぼてんがカツ丼用の豚肉と玉葱の先物発注を増加させたことで

一時相場が高騰。

危機感をもったマクドナルドも米国本社経由とみられるがロコモコ丼の発売予定日を繰り上げるなどの動きをみせている。

これに対し、天丼愛好者で知られる外務省高官が米国に対し

『我が国の丼文化にたいする侵略行為である』との批判をしたとの情報もながれ、霞が関では緊張が走った。

政官民を巻き込んだ一大ムーブメントになりそうな気配に、松岡農水相は

『私自身の個人的な問題に貴重な時間を割く事は無意味。国として安心、安全な丼を提供できる農水政策を推進したい』と笑顔で答えた。 (枝豆太郎)


という記事を書いたその日、敬愛するプロパンガス記者より続報が入電した。


アジア地区からも天津丼、ビビンパなどが参戦、勝利の行方は混迷を極めたが、立候補締め切り直前にインドからカレーライスが届出。
結果は88.2%という驚異的な得票率でカレーライスの圧勝に終わった。 (プロパンガス)


そこで、枝豆も続報を取材


インド勢力の圧倒的な勝利によって、霞ヶ関を大激震が襲った。
官僚の再就職問題を担当していた人材紹介センターを通じてCOCO一番屋への転籍を希望する若手官僚が押しかけ、CoCo一人事部では「食の細い東大卒ばかりでは困る。当社名物1.3キロカレーを食べきる人材が欲しい」と急遽募集要項に修正を加えた。
また、文部科学省ではインドの掛け算教育が今回の勝因と分析、教育指導要領を変更し。9×9を19×19まで拡大する新指針を発表した。
これに対し、100マス計算の考案者でもある陰山英夫立命館小学校副校長は、「誠に遺憾だ。マスが増える」とコメントを出した。 (枝豆太郎)


想いがけぬカレーブームの到来に実地調査に乗り出した農水相、ところが政治資金収支報告書に「昼食・1人(本人)COCO壱・5千円」の記載があったことが表面化。「COCO壱のカレーは、ポークカレーなら400円、ビーフカレーでも580円のはずでは」との野党からの指摘に、「なんとかカレーという、35種類のトッピングが施されたカレーを食べた」と答弁、さらには「いまどき、COCO壱をトッピングなしで食べる人はほとんどいない」と述べた。 (プロパンガス)


衆議院予算委員会で質問に立った民主党の河村たかし議員は、松岡農水相に対し「大臣はカレーに35種のトッピンク具っちゅうどえりゃー贅沢をしちょると発言されましたけんど、そりゃー正直、庶民感覚とはかなりズレちょるけん、国民の食生活を預かる大臣として失格だとわしゃ思うちょる。だいたい、そんなに色んなもん入れたら旨くないて。わしゃカレーには味噌と手羽先入れるとずーっと決めとるが、これはでら旨いで。」と自身の味覚音痴も披瀝し、党内からも顰蹙をかった。

一方、松岡大臣サイドからは「35種の内訳については法律で公開を求められていないので、公開する予定はないが、一般論として五穀米に薬味と具を少し多めにし、高価な漢方薬をトッピングしたらそれくらいになるのは普通だ。詳しくは赤ひげ薬局にでも尋ねてくれ」と、強壮剤の摂取をほのめかしたため
野党からは、国会でドーピングしていたのかと再追求される見通し。 (枝豆太郎)



連歌のように続く記事であった。