私、天川美瑠(*^-^*)
最近アルケミストに転職したばかりの箱入り娘☆
ファーマークエストアイテムがね?いつのまにか倉庫に補充されてて~
それでクエストしてたらレベル上がっちゃって♪
そんなこんなで転職できちゃった(〃∀〃)
「箱入り娘って?」
え? んっと~、街から出ずにクエストだけでレベルあがってる子のことだよ☆
ぁぅ~、自分で言ってて悲しくなっちゃった~。。。
あ! さっきの声は、ガーデニングADのネコマタ桃ちゃんネ☆
アルケミストになったんだから、薬品の調合をしてみたいな♪
でも私ぶきっちょだから(>_<)
失敗物ばっかりできたらどうしよう・・・。
お、お料理も美味しくつくれないもん。・゚・(ノД`)・゚・。
世間ではキノコ祭り!
旬の食材で美味しい料理を作って、アキラ先輩に食べてもらうんだ~♪
そんなわけで、さっそくきのこ料理を作ろうと思って保冷庫をのぞいたら、
お肉が無い!!!
肉も上等な肉もちょびっとしか、、、
キノコは去年からずっと放置してるのが沢山あったw
よくよく見ると、ちょっと怪しいキノコも混じってるんだけど、
も、もしかして増えた?
倉庫のなかで生えた?のかな???
まいっかw キノコはキノコだし~~~♪
「(どんな料理ができちゃうんだろう。味見させられちゃうのかな~。味見というより、毒見・・・・・)」
ん? 桃ちゃん何か言った?
「なんでもないよ!?」
クエストでお金たまってるし、お肉買取しよっかな・・・
「どうしたの?狩らないの?」
え~~~~~?
「りっぱな斧が錆びちゃうよ?」
ぅ~~~ん・・・。
「強くなったところ見たいな♪」
よし分かった☆
バウ狩りに行こ♪
「・・・・・・・」
カレー用の香辛料も仕入れなくっちゃね♪
草が生えててバウが居るとこと言えば、、、
ビー峠!
やって来ましたビー峠!
ブンブーンと斧を振り回すと、
キャンキャン悲鳴をあげてバウがぶっ飛んでく~~!
わ、わたしTUYOOOOOOOO!!!!!(*^o^*)
ファーイーストの草刈りで鍛えただけはあると思わない?
「それはちょっと違うと思う」
そっかぁ、、、、、。
・・・・・・・・・
飽きちゃったw
「飽きるの早っっ!!」
手ごたえないし、骨ばっかり出るし。
草はあんまり生えてなくて、岩のほうが多いよ~。
うっかり岩叩いちゃって、刃が少し欠けちゃった(T_T)
ワンピースにはバウの血がつくし、泥だらけだし、、、
も~帰りたいよ~!
帰ってシャワー浴びて、お昼寝する!
「しょうがないなぁ~もぉ~」
-----かくして、美瑠は帰路へと向った。
ここ、どこ?
「さぁ?」
-----方向音痴の美瑠は、アクロニアにもどるはずがモースグ崖に来てしまっていたのだった。
道間違えたぽっΣ(゚Д゚;
・・・・・・。
ど、どうしよう。
「み、美瑠ちゃん!!!あのモンスターはキケンな気がするっっ!!」
来た道をもどろうとした遥か前方に美瑠の遭遇したことの無いタイプのクマが腹をすかせた様子で徘徊していたのだった。
体中に刀傷の跡があり、さぞ多くの冒険者達を屠ってきたのだろう。
何物も切り裂くような鋭い爪に、何物も噛み砕きそうな太い牙。
その眼光に据えられて竦まない者はいないのではないか、、、といった風体であった。
アクロニアにもどるには、そのモンスターを倒すほかない。
箱入り娘の美瑠が『時空の鍵』など、持ち合わせているわけがないからだ。
「黒いよ?」
黒いね~。な~んか、見るからに凶悪そうだね~・・・・。
やっつけられるかな。普通のクマ~(゚д゚)なら、もう余裕のよっちゃんなのになぁ~。。。
「よっちゃん?誰?ソレ」
え・・・・突っ込まれても困るょ(´・ェ・`) 誰なんだろ~ね~w
誰なんだろうと言えば、さっきから聞こえる堅苦しい口調の声は誰なんだろ~ねぇ?
・・・あのね、これはト書きといって、登場人物には聞こえないの!
へぇ~。ト書きさんですか。どうも初めましてm(_ _)m
「よろ~」
・・・・・・・・。
「え?なんであんなとこにブラックベアが?」
ひゃっ!?
棒立ちしていた美瑠にとってそれは不意なことだった。
美瑠は短く小さな悲鳴をあげて振り返った。
「アレに困ってるみたいだし、たおそうか?」
声の主はタイタニアの男性だった。鎧を着込み右手にアタッシュケースを携えている。
見た目は戦士であったが、武器は何であろう。一目で職業を見抜くには難易ないで立ちであった。
「はい~、じゃあ、おねがいします~」
美瑠は肩をすくめてその申し出にそった。が、内心大丈夫なのか?と思ったのは否めない。
それとは関係無しに彼女ははにかんでいた。
というのも彼の容姿が彼女の好みだったからだった。
男はいたって他人行儀で、馴れ馴れしいということもなく、必要以上のコミュニケーションは取ろうとしなかった。
都会の対人行儀といったところか。。。
一目合わせたきり、視線が合うことはなかった。
同じタイタニアなのだから、もうすこしフレンドリーにしてくれてもいいのになって思う美瑠であった。
もしかして、カワイイ私に照れてる!? うぷぷ☆
そう思うと、この人も可愛げある人だと感じた。
アタッシュケースを開きなにやら作業を始めた男を背中越しに眺めていた。
「それな~に?」
「ライフル・・・」
「鉄砲!」
「いや・・・まあ、そんなもん」
分解されて仕舞われていたスナイパーライフルを、見事な手つきで組み立てていった。
目をつぶっていてもできるのではないというほど手際がよい。
「ねっねっ、私にやらせて~」
美瑠は不躾にも肩をゆすって無理をねだった。
「ちょ、静かにして。気づかれる。それに、コレは素人が扱えるような代物じゃないよ、、、」
「(´゚3゚`)ちぇ~」
不服な美瑠をよそに、男は銃を構えた。
「ここからねらうの!?当たんないよ~ww」
「そう? じゃあ、一応マークスマンオーラ」
余裕で当てられる意を含んだ返事を返すと、スキルを発動させ遠距離命中力を高めた。
再びスコープを覗きこみ、射線上に獲物を捕らえる。
赤外線レーザーポイントがブラックベアめがけてのびている。
狙うはベアの脳天一点!
ど、ドキドキしてきちゃった。。。。すごい集中力、真剣な眼差しが、、、ステキカモ・・・・
ッダーン・・・・・
「!!!!」
美瑠はまずその音に驚いた。ひゅ~ひゅ~と砂混じりの風がふき抜ける荒野に乾いた爆音が鳴り渡った。
いまだこだまが響き聞こえる。
さてもの問題のブラックベアはというと、唸り声一つあげることなく仰向けに倒れるところであった。
「すっ、すっっご~~~~~~~~~~いっっ!!!!!」
「まあ、仕事にしてることだからね」
「すごいすごいすごいよ~~~~~~~!!!」
美瑠はぴょんぴょん飛び跳ねて驚きと称賛を体一杯で表した。
男は、すっ…と座りこみ、組み立てたとき同じように手際よく銃を解体していった。
「ねぇねぇ、名前なんていうの? 私、天川美瑠♪アルケミストなの☆」
「え? どう見てもBPには見えないが、、、」
それもそのはず、美瑠の召し物は、タイタニアワンピース(レプリカ)にラブリー天使の羽なのだから。
元来、タイタニアもドミニオンもバックパッカーには向いてない。リュック装備の制約が大きな要因である。
美瑠は庭いじりの好きなガーデニング少女だ。多くの荷物を持つ必要など無い。
「いいじゃん~、そんなこと~(´゚3゚`) それよりお名前~~~」
「スナイパーは素性を明かさないのが鉄則。キミを助けたのだってほんの気まぐれに過ぎない。2度会うことはないだろうよ、、、。じゃあな」
アタッシュケースを携えると、羽をはためかせアクロニアへ続く道へ飛んでいった。
つれないヒトだなぁもう~(´・ェ・`)
「まぁまぁ、そんなヒトもいるよ~」
ミステリアスでステキ☆
「・・・・」
-----箱入り娘の美瑠が垣間見た、職を極めた世界なのであった。淡い恋心とあこがれを残して。。。
わ、わたしにはアキラ先輩っていう超絶ラヴラヴなセンパイがいるんだからっ!!
おっと、お料理お料理~♪
え~っと、、、草を香辛料に・・・・。
ゴリゴゴリゴリ
できた♪
カレーの材料は~、、きのことお肉と水と香辛料!
全部一緒に混ぜていいのかな、、、順番とかだいじょぶなのかな、、、
あ、愛情ががこもってれば大丈夫だよね☆☆☆
デキタ━━(゚∀゚)━━!!!
ありゃ?少し失敗してる。・゚・(ノД`)・゚・。
はぅはぅ~
ダメなところは除けてと・・・・。
桃ちゃん!味見して~
「Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) (少しどころの失敗じゃない臭いがしてる(>_<)」
-----ガーデニングADの命運や如何に! 糸冬了