経済予測脳で人生が変わる! (著) 中原圭介
- 経済予測脳で人生が変わる!―仕事も投資も成功できる「起こりえる未来」の読み方/中原 圭介
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評価 ★★★★
内容 ~ 正統派
・世界の経済は連鎖している
危機は連鎖し拡大していく
2000年3月10日 ナスダック指数過去最高値5048ドル
2001年ITバブル崩壊 ナスダック指数1000ドル台
2001年9月11日 米国同時多発テロ
米国 2002~2007 住宅・金融バブル
中国 2003~07年 経済成長率10%超
日本 2002~07年 いざなぎ越え景気
2007年8月9日 仏BNPパリバ・ショック
2007年10月9日 NYダウ過去最高値14164ドル
2008年9月15日 リーマン・ショック
人間の欲望が経済を混乱させる
努力をすれば報われる=努力を怠る者は敗れ去る
経済学だけでは経済予測できない
実体経済は、経済学の教科書どおりに動きません
不確実で法則性のない実体経済の動きをきちんと説明できる理論は、この世に存在しない
経済学だけでなく、さまざまな知識や大局的な視点から物事をとらえる力を養うことが大切
なかでも歴史学、心理学、哲学が非常に有益
世の中の動きは、経済学の視点よりも、むしろ歴史学の視点で俯瞰したほうが見えてくる
1998年LTCM破綻寸前問題は、想定を超えるパニックになると、経済理論が無力であることを示す典型的な事例
金融工学はリスクを完全に排除できない
偏った知識に依存すると、不測の事態になったときに判断を誤る
経済学とは、あらゆる答えを正当化することができる矛盾だらけの学問である
経済成長という概念のものに矛盾をはらんでいる
=人間は成長が止まることに不安を感じる
時代が流れれば、通用する常識も変わります
時代や場所が違っても、同じ状況や条件がそろえば歴史は繰り返すものである
過去の歴史を参考にして、自分なりに原因を探る
日本人はおとなしく従順な性格の人が多く、少し悪く言えば、何事にも受身で他力本願なところがあります
狩猟民族型の欧米人が獲物を得るために攻撃的に活動するのに対し、農耕民族型の日本人は、自ら奪うよりも、与えることに慣れきっているところがあります
バブル発生のプロセス
1、需給の不均衡
2、投機家による買い
3、一般投資家による買い
価格のピークを迎える
4、バブル崩壊の始まり
5、バブル崩壊本格化
人間には、他の生き物とは異なる大きな特徴があります
人間は過剰(な欲望)をはらんだ生き物である
過剰を追い求める心理は、人間に幻想を抱かせやすくなります
その結果、目の前にある状況を冷静に判断できなくなり、非合理な行動に走らせる
*判断を狂わせる心理的バイアス
①自信過剰
②損失回避
③順応的態度
①人間は自信過剰に陥りやすい
自分の情報分析能力に対する過信 ~ 情報を集めれば集めるほど、自分の予想に対して自信過剰になる
自信過剰に陥っている人ほど、過分なリターンを追及し、リスクを軽視する傾向が強い
自身過剰な投資家ほど、株式売買の回転率が高くなる一方、年間利益率を比較すると、
回転率の低い投資家に比べてパフォーマンスが悪い
②人間は損失を嫌い、目先の利益にとらわれやすい
人間は、利益が出る場合にリスク回避的な行動を好み、損失が出る場合にリスク指向的な行動を好む
損切りの遅れ
③順応的態度
人間には自己正当化したい、将来の後悔を回避したいという心理が働きます
他人と同じ行動を取ったほうが、自分の行動が間違っていないという安心感に満たされる
その思いはあくまで幻想に過ぎない
合理的な株式投資を行いたいのであれば、むしろ周囲に影響されることなく、冷静に相場状況を分析しながら、
独自の売買方針を立てることが求められます
人間以外の生物は、自然の秩序を乱すことなく、調和のなかで生きている
その生殖活動や殺生行為は、本能の導きによって、自然の秩序を乱さない範囲で行われている
ところが、人間はこのような秩序から外れた存在であり、本能ではなく、壊れた本能としての欲動に突き動かされる存在である
そのため、生殖活動を越えた倒錯の性(たとえば強姦や変態的な性愛)や虐殺などに走りやすい
そうした欲動を制御するため、人間には自然秩序に代わる象徴秩序(=文化)が求められた
文化は、人間同士のぶつかり合いによって形成される
原点は個人対個人のぶつかり合いであるが、そこでは互いが、自分が主人となり相手を奴隷とする闘いが繰り広げ」られる。それが複数となり、錯綜してカオス(=混乱)を拡大する
そうした混乱を一挙に解決するのが、絶対的な王の存在であり、その王のもとで法と秩序の体系が結ばれ、その象徴秩序(=文化)に縛りつけられることによって、人間の欲動は制御され、平穏がもたされる
近代資本制の社会のおいて、王のかわりに秩序を生み出す存在は貨幣になります
脱コード化社会において人間はお金への欲動に突き動かされるが、お金を得るとさらなるお金を求めて資本として投下し、もっと多くのお金を得ようとする。際限なくこれを繰り返す・・・クラインの壷
貨幣によって秩序がもたらされる社会
人間はお金に縛られ続けるかぎり、自由にはなれない
貪欲さを捨て、心豊かな人間らしい生き方を求めること
哲学は複雑な世界を単純化しようと思考する学問
社会の総体あるいは全体構造を本質的にとらえる
情報源は新聞とネットで十分
情報収集=事実収集
情報収集術や取捨選択能力を磨くためには、とにかく新聞を継続して読みなさい