BREAKTHROUGH #01 ~ 達成するまでの道
アメリカに来たばかりの当初は 当然の事ながら英語なんて全くわからない。
サンキュー、イェス、 ノー。 アイ ドン ノー。
このくらいだったかなぁ。 ぜんぜんわからないから。 現実はそんなことをかまってくれない。
自分の名前を呼ばれるとただニヤニヤしてた。 ただ笑うしかなかった。
そんな自分にも転機が何度もあった。これを「ブレイク・スルー」と呼んでいる。
ブレイクスルー #1
アメリカのド田舎にはまって6ヶ月ぐらいたっただろうか。なんとなく友達のいってることとかわかってきた。 聞き流すっていえばいいのか。 断片的な単語は理解できるから
「ダイス、行く、映画、週末、一緒に、私たち、?」ってかんじ。
頭の中は 100% に ほ ん ご
いわれたことを常に日本語になおして理解する。 これが高校を過ぎてから英語を本気で学ぶ人の頭のなか。
この時間は日本語の辞書を手に話さなかった。今考えると、あの辞書はほとんど役に立っていなかったように思える。
文法英語を学ぶには当然辞書を必死になって調べまくるのは大事。 でも本当に使える英語を学ぶにはどうだろうか?
辞書を生まれて始めてつかったのはいつごろだっただろうか? 小学校というより、中学校だったような。。
そんな自分に転機が訪れた。
日本語辞書を食った! っというと大げさだけど。
何ページも食った(笑)
単語が覚えられないと そのページごとやぷって食った。
そんなことをしてるうちに 辞書を持つことすらバカバカしくなってきた。
ぜんぜん覚えられないし。
ぜんぜんわからないし。
悪い練磨にはまりかけていた。
自分が悔しくて たまらなかった。
そんな自分をごまかすために いろいろなスポーツをチャレンジして、ストレスをリリースしてた。 パーティーにも根気よく参加した。
変な話しだけど、全てが 外人だった。←実は彼らが地元で自分が外人なことにも気づいていなかった。
相手も酔っ払ってるから何かを話しかけてくる。 自分ひとりなのに、恥ずかしかった。 でも話しかけてくる。
自分で何を言っていいかもわからなかった。
ただ笑った。 相手も笑ってた。
そんなことを何週間も続けてた。
ある週末、ジュリアーンと友達のパーティーにいった。
やさしい子で、こんな自分にも声をかけてくれたり、いろいろなところに誘ってくれたり。 彼女の誘いにはよろこんで参加した。
当時 車なんて持ってないから彼女が当時住んでいた大学の寮まで送ってくれた。
結構酔っぱらってた。
サムという友人とけんかしたこととか、先週なんで授業にこなかったのか?とか。
車から降りる際、彼女はいった。
「来週 一緒に 映画をみにいかない?」
「うん。金曜日?」
「そうねぇ。また電話するわ、それと、明日の授業、サボるのいけないわ」
「うん。 明日はぜったいに行くよ。」
寮に帰ってベッドに寝そべった。 時計を見ると午前1時をまわってた。
ふっと気づいた。
さっき、彼女の声が本当の声に聞こえてた。
彼女の言ってる事が単語じゃなくて、感情として聞こえてた。
単語じゃなくてニャンスみたいに感じてた。
日本語で考えてなかった。ただ、ジュリアーンの声をそのまま感じてた。
「ウジュ ライクツゥ ゴー ウォッチャ ムービー ディスウィーケンド ウィズミー?」 ( Would you like to go watcha movie with me?)
言語は文法ではなく、感情を表現する音なんだ。
つづく。