ＣＤを整理していたら、20代後半の頃によく聴いたラテンミュージシャンの

アルバムがたくさん出てきたので、懐かしくなってひとまとめにしてみた。

ラテンミュージックといっても幅が広すぎるし、タンゴやサルサが好きになったのは

少し後のことだから、その当時よく聴いていたものだけに絞ったのだが、

それでもかなりの数にのぼる。

あの頃は、勤めていた会社が銀座にあったので、

昼ご飯を食べたあと、ブラリと山野楽器に立ち寄ることがよくあった。

そこで、お気に入りのラテンミュージックのＣＤを見つけるのを

日常のささやかな楽しみにしていたのだ。

音楽だけでなく、私は他にもラテンなるものに浸るのが好きで、

色彩豊かなハイチ絵画が飾られた食堂「Cafe HAITI」には随分通ったし、

ディスコもカリブのリゾートをイメージした「JAVA-JIVE」を贔屓にしていた。

クレオール文化やコロニアル・スタイルの建築物に興味を持ったのもこの頃だ。

そういえば、自分でもラテン料理を作りたくなって、

わざわざ本場の料理本を外国から取り寄せたこともあったな。

ところが、期待した料理本とはあまりにかけ離れていて、

一度も使うことなく、本棚で眠っている。

料理写真の掲載が１つもないレシピ本だったからだ。

まさか、写真が載ってないなんて･･･。私でなくても使う気にならないでしょ。

この料理本の中身を見たときのガッカリ感は今でも忘れない。

ラテンのＣＤをかけながらノリノリでラテン料理を作ろうと思ったのに、

とてもそんな気持ちにはなれなかった。

しだいに、ラテンなるものから興味が薄れていったのは、

この期待外れの料理本のせいかもしれないな。

ラテンに惹かれた頃