風俗嬢の職業病(皺編)。
どんなときでも
あたしは女優であることを
忘れません。
生理前の腫れて痛む子宮口を
固いちんちんでぐりぐりされても、
あたしの顔には
痛みの表情なんて浮かびません。
Gのポイントを2本の指で
早く激しく血が出るまで刺激されても、
嫌悪の表情なんて一切見せません。
粘っこい唾液を
かなり上から口めがけて落とされても、
美味しそうに飲み下しては
微笑み返せます。
ところがこの頃、どうでしょう。
とってもいい愛撫を受けて
ほんのちょっと我を忘れて
よがってしまった後、
ベッドサイドの壁一面の鏡に映る
あたしの眉間には、
深く刻まれた
2本の皺が。
2本の皺には
よれたファンデーションが溜まり、
ハンカチで押さえたくらいじゃ、
消えません。
あたしは手の甲を額にあてて、
「やだぁ、いっちゃったわぁ」と
クスクス笑って、
汗をぬぐいつつ
恥らっているという演技をしながら、
2本の皺をぐりぐり擦る。
そろそろヒアルロン酸注入が
必要かな・・・と思う、
今日この頃のあたし。