あたしの大事なお客さま。 | 泡姫日記~風俗嬢の戯言~in Ameblo

あたしの大事なお客さま。

あたしは客が大好きだ。

そりゃ、理不尽な客もいる。

2時間突かれっぱなしで、体が悲鳴を上げることもある。

ソープランドに来てるくせにこんなことほざくやつもいる。

「生で舐めないでね。キスもだめ。病気は怖いから」

でも、生で入れようとする。

体は楽だけど、精神的に疲れるこんな客。

「君と話してるだけで満足だ。楽しいよ」

泥酔で来て、せっかくの2時間を無駄に寝て過ごす客。

けれども、どんな客だって、あたしにとっては

大事な大事なお客様だ。

彼らがいないと収入が無い・・・

という単純な理由だけではもちろん、ない。


過去を振り返って自虐的になっているとき、

あたしにはまってる客を相手してると楽になる。

「こんなに駄目な薄汚いあたしをこんなに愛してくれる人がいる」

と。

体が孤独を切に感じて止まない日にも、

「一心不乱にあたしだけに向かって腰を振ってくれる人がいる」

と。

プライベートでセックスしてもちっとも満足感が得られないとき、

「熟練したサービス術で単純に性欲を満たしてくれる」

と。

あたしを「物」としか扱わない客であっても、

ソープランドでは「人」として扱われるより

遥かに楽だったりする。


「もっと愛して、もっと抱いて、もっと欲して。

あたしを買った2時間だけは、あたしをしっかり堪能して」


そう願うのだ。


客がうっとりとした視線を向ければ向けるほど、

腰を打ち付ければ打ち付けるほど、

あたしたち風俗嬢の自尊心は高まっていくばかり。


あたしの大事なお客さま。

もっともっとあたしを欲して。