Wednesday November 17th 2010


マサ少年も中学校に進学することになりました。

英語の教科書も数学の教科書もどの教科書も

新品です。詰め襟の学生服も学生帽も学生カバンも

すべてが新品です。

そして、気持ちも新品にして中学校へ通い始めます。


マサ少年の記憶には、小学校時代に熱心に勉強をした

という記憶はありません。

短期記憶力に優れていた小学生時代、

その才能は小学校で好成績を取得し続けるのに、

十分でした。小学校でのテストは単元毎に頻繁に

行われていたので、

忘れる前にテストをしてくれていたことと、

豊富な雑学がマサ少年を助けていました。


ただし算数では、非常に低い点数を取ったことが

2回ありました。それは、速さの問題です。

その頃の学習カリキュラムは

今のゆとりカリキュラムに

比べると格段に充実していました。

だから速さの文章問題は難解でした。


100点満点の30点程度しか取れない有様でした。

この辺に、マサの弱点が潜んでいたのです。

いわゆるしっかりと学習をして基礎を固め、

その基礎の上に知識を積み上げていくということが

実は苦手だったのだと思います。


マサ少年が通った中学校は札幌市立一条中学校です。

(現在は統合されて廃校になっています)


札幌の街は京都と同じように、碁盤の目になっていて、東西に延びる通りは一条、二条、三条と呼ばれます。

この中学校は北一条通りと豊平川との交点に

当たる場所。すなわち北一条通りの端っこに

ありました。いわば河川敷の学校です。


三角形の敷地に三角形に建物が配置され道路に面した

2辺が校舎棟、底辺は土手に面していて、

そこに屋内体育館があり、

三辺に囲まれて、運動スペースがあります。

屋外ですが、バレーボールコートが2面

ありました。


グランドは体育館のさらに川寄り。

分かりやすくいうと、

土手(堤防)を越えた向こう側です。

要するに河原を整備してグランドが作られています。

年に5ヶ月は雪に埋もれていますので、

全く役には立ちません。


体育祭は円山陸上競技場(今はあるのかしら?)を

拝借して実施していました。


この中学校は市の中心部からも歩いて15分程度。

通学してくる生徒は市の中心部で商店の経営者の

子どももいましたし、地元のラーメン屋の子どもや

サラリーマンの家庭の子もいました。

さらに川下の雑品屋さんの子もいました。

雑品屋さんというお仕事は廃品回収業です。

労力のわりには収入が低いきついお仕事です。


所得だけや生活環境で考えると、一つの中学に

高所得層から低所得層までの家庭の子どもたちが

集っていたという、

珍しい中学校であったと思います。


そのせいでしょうか。

その中学校は、「荒廃した中学校」として市内では

相当に評判でした。


当時には「ツッパリ」という呼び名はありません。

「不良」と呼ばれていました。

学校内での今のような陰湿な

「シカト大作戦」的ないじめはありません。

大概はみんな仲間です。

「不良」も普通の子も良い子も

みんな本気で仲良しでした。ケンカもしました。

だから仲良しなのです。コミュニケーションが

あったからケンカもできたのです。

他人のことを気にするから、

ケンカもできたのです。


ただし不良グループには

セクショナリズムは存在していました。

誰親分のラインに属しているかということです。


先生には権威も威厳もありました。

先生が生徒から殴られることは有りません。

先生が生徒を殴ることは日常のことです。


同級生のO君は「挨拶」がきちんとできなかったので、

担任のS先生から挨拶ができるまで10回位ビンタされていました。

ただ卒業式にだけはお礼参りという儀式的な部分は残っていたようです。

でも、誰も現場は見た事がありません。


不良男子の典型的なスタイルは、短ランです。

学生服の丈を短く(といってもそれほど短くはしていません)して、ズボンは「ラッパズボン」です。

膝から上がグッとしまっていて、膝から下はラッパが開くようにすそが広くなっています。

当時のスタイルです。ピンキーとキラーズというグループのパンツルックです。


女子群は「ずべこう」と言われていました。

スケ番という言葉はその後に登場してきます。

梶原一騎の「愛と誠」時代からですね。

悪の学園「花園学園」ですね。

スカートが相当長いのです。

長すぎる人は床近くまででした。

今とは全くの逆状態です。


そのような中学校に進学したマサ少年が、

英語と出会って、

どのように英語を習得していくのでしょう。

これをお伝えするのが、このブログの主眼です。


英語学習は実に面白い。

何が重要で何が不要か、

いつからやれば役にたつのか、

役立てる力がどのようなステップで

身についていくのか、

そんなことを

マサ少年の行動を分析しながら進めます。


ご期待ください。

楽しんでいただけば、

英語で困っているみなさんにお伝えください。