【やってみた】iPod/iPhone対応DAC搭載ポタアンくらべてみた【PHA-1他】 | イヤホン・ヘッドホン専門店 旧e☆イヤホンのBlog

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皆さんおはこんばんちはー(。・ω・)ノ゙
e☆イヤホン大阪日本橋本店のりょう太です! 

皆さん、新発見ですッ…!


iPod nanoを
地面に落とすと割れる…!

なんということでしょう!発売後すぐに購入したiPod nanoが美しい罅割れの仕上がりに…!
ある日、「ちっぽけな悪巧み」をしながら自転車に乗っていたところ、カバンから、iPodが転げ落ちて…!

ガシャーン!
-リョウタのiPod nanoは-2度と元の姿へは戻れなかった・・・。
破損と動作不良の合わせ技の故障品となり、永遠に修理などできないのだ。
そして、買い直したいと思ってもそんな余裕もないので -そのうちリョウタは、考えるのをやめた。


…ということがありました。
頑張れば何とか使えるので、「素敵な模様が入った自分専用モデル☆」とでも思って使います…!
全りょう太が泣いた。

皆さん、iPodやiPhoneを落とさないようにご注意くださいね!!

・・・

さて皆さん、e☆イヤホンTVで放送した、この回はご覧になられましたか?
まだちょっぴり涙が出るのは花粉症ですよきっと!

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「iPod/iPhoneとデジタル接続できるポタアン特集」
2013年2月4日(月)生放送の回です。

↓録画



この放送では、iPod/iPhoneとUSBでデジタル接続が可能なDAC搭載ポータブルヘッドホンアンプをご紹介いたしました。


USBで接続ってどういうこと?
USBは、ご存じパソコン周りで色んなものを接続するのに使われる端子ですね。
パソコンとプリンタ、デジカメ、ハードディスク、iPodやiPhoneを接続するのにも使います。
ただ、普通ポータブルオーディオプレーヤーとポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)とを接続するのに使うのはステレオミニなどのオーディオケーブルの端子のはず。
どうしてUSBで接続するのか。

・DACを搭載しているから

この放送で紹介している三機種にはDACが搭載されております。

<D/Aコンバーター(DAC)とは>
Digital to Analog Converter(デジタル-アナログ変換回路)のこと。
デジタル信号をアナログ信号に変換するための回路です。
CDやデジタルオーディオプレーヤーに保存されているデータを、アナログの電気信号に変換するために必要で、デジタルオーディオ機器のどこかには必ず存在する回路ですね。
このDAC回路の良し悪しが音質にも結構影響いたします。
今回ご紹介の機種の場合は、iPod/iPhoneのDockもしくはLightning端子から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換する役割を果たします。
これは従来iPod/iPhone内蔵のDACを使ってアナログ変換しているものを、外部の高性能なDAC(Go-Dap DD)で変換すると音が良くなる、という理屈です。

従来のポタアンの内部にあるのはアナログのアンプ回路(音声信号を増幅する)ですが、DACも内蔵している機種は、その回路の手前でiPod/iPhoneからのデジタル信号をアナログに変換しています。
デジタルからアナログの変換精度があがることで、従来のポタアンよりもう一段階音質を向上できるってことです!

・・・

では順にご紹介いたしましょう!


FOSTEX
HP-P1
▼FOSTEX HP-P1 e☆特価¥49,800-
DACを搭載しているポタアンとして日本の市場に投入されたモデルの元祖と言えばこのHP-P1です。

・アナログ入力:あり
・アナログライン出力:あり
・デジタル出力:あり(オプティカル)
・充電端子:USB miniB
・USB Audio機能:なし
・駆動時間:約7時間
・充電時間:約5時間
・重量:約260g


アナログ入力があるので、iPod/iPhone以外のオーディオプレーヤーと接続する(普通のポタアンとして使う)ことも可能。もちろんあえてiPod/iPhoneをアナログ接続して使うこともできます。
アナログライン出力も可能。つまりHP-P1をDAC単体として使い、そこから別のポタアンに接続して使うことが可能です。
デジタル出力も可能。光デジタル(オプティカル)出力を搭載し、ここから別途DACに接続して使うことができます。
USB Audio機能には対応しておりません。USB Audio機能とは、パソコンにUSBで接続して、サウンドデバイスとして使える機能のこと。つまりUSB-DACを搭載しているかいないか、ということです。HP-P1はパソコンと接続するためのUSB-DACが搭載されておりません。ここが少し残念な点です。
バッテリーの駆動時間は、約7時間。iPod/iPhone用のDAC搭載モデルは、通常のポタアンに比べるとDAC分電力消費が激しく、三機種とも駆動時間はお世辞にも長いとは言えません。



フロント/リアパネル
上:フロント 下:リア
フロント左から、iPod/iPhoneとの接続用USB-A端子、アナログ入力ミニジャック、ヘッドホン出力ミニジャック、ボリュームつまみ。
リア左から、アナログライン出力ミニジャック、光デジタル出力端子(角)、ゲイン切替スイッチ、フィルター切替スイッチ、充電用のUSB-miniB端子。
リアパネルにあるフィルター切替スイッチは、内蔵されているDACのデジタルフィルターを切り替えるもので、1が従来からのシャープロールオフ・フィルター、2が搭載されている旭化成エレクトロニクス(AKM)のDACがもつプリエコーがなく生音に近いミニマムディレイ・フィルターです。ここの違いは後程音質の項にて。



iPod classicと接続
接続には付属のDock to USBショートケーブルを使っています。高音質をうたう別売品もありますが、Dock 30pin採用機種を使っている場合、とりあえずこのケーブルで問題なくお使いいただけます。
Lightningコネクタ採用の機種(iPhone5/iPod touch 5th/iPod nano)を接続するためのケーブルは付属していないので別途用意いたしましょう。
HP-P1は逆台形をしており、天面は重ねたプレーヤーが安定するようにやや窪んでいます。
特にiPod classicやiPod touchとの相性がよろしいようで。
それと見逃せないのが、今回ご紹介する三機種中唯一iPod/iPhoneとのデジタル接続用USB端子と、ヘッドホン出力の端子が同じ面にあります
つまりどういうことかと言いますと、一番シンプルな使い方をする際、ケーブルが片方からしか飛び出さないということです。
入出力がそれぞれ逆側にあると少し使いづらいですからね。



付属品
充電用のUSBケーブル、iPod/iPhoneとの接続用Dock to USBショートケーブル、専用設計のキャリングケースが付属。
DACとして使う場合のmini to miniケーブル、DDC(デジタル-デジタル変換)として使う場合の光ケーブルなどは付属しておりません。

<HP-P1の音質>
iPod直挿しに比べると、圧倒的と言っていいほど音質向上が見込めます。このカテゴリでは最古の機種にも関わらず、未だに「やっぱりHP-P1が音では一番」と多くの方に言わしめるほどです。
音質の好みはあれど、グレード的には最高峰と言っていいでしょう。
音のバランスとしてはフラット系。全体的に瑞々しく、滑らかかつ鮮やか。解像感が非常に大きく向上している上、エッジが刺々しくなく聴きやすいのもこのモデルの特徴です。
従来のポタアンと比べても、音の傾向は万能で、聴く楽曲、接続されるイヤホン/ヘッドホンとの相性の悪さなどはほとんど出ないと思われます。
DACを搭載したことによる恩恵をモロに感じさせる音でもあり、音のベールが剥がれたと表現するのが一番相応しいです。
搭載されているデジタルフィルター切り替えによる変化は、イコライザやバスブースト機能などに比べると微々たる変化ではありますが、うたい文句にされているミニマムディレイ・フィルターの「生音に近い」を感じることができました。
ミニマムディレイで聴く音は、シャープロールオフと比べるとやや控えめで誇張の少ない、かつ奥行き感のある音になりました。
シャープロールオフで聴く方がやや厚みと、音が前に出てくる印象があります。良し悪しというよりも好みですね。

<総評>
大きさと価格が許せて、癖のない音が好きならやはりこのHP-P1がお勧めです。
長く使うことを考えて、光出力、ラインアウトなど発展性が高いのもこのモデルです。
この後ご紹介する二機種と比べて、USB-DAC機能を持たない(PCとUSBでリンクできない)ことが唯一の欠点です。



VentureCraft
Go-Dap X Black&Red

▼VentureCraft Go-Dap X Black e☆特価¥32,800-
▼VentureCraft Go-Dap X Red e☆特価¥32,800-

毎度お馴染み、わたくしも愛用中のGo-Dap Xです。
既にご存じの方も多いかと思いますが、このモデルはカラーリングごとに内蔵のオペアンプが異なり、音が違います。

・アナログ入力:なし
・アナログライン出力:なし
・デジタル出力:あり(オプティカル)
・充電端子:USB microB
・USB Audio機能:あり
・駆動時間:約8時間
・充電時間:約4時間
・重量:約180g


Go-Dap Xはデジタル入力のみとなります。
よってWALKMANやその他のポターブルプレーヤーなどとアナログで接続することはできません。
出力に関してはヘッドホン出力と、同じ端子から光出力もできるコンボ端子を採用。
ただしアナログラインアウトはできないのでご注意を。
パソコンにUSB接続しての使用も可能。なお、特殊な機能としてサムスンのスマートフォンGalaxySIIIとmicroUSBで接続して使うことができたりします(←詳細はリンク先の記事で)。
特殊な機能はまだあります。Go-Dap X内蔵のバッテリーから、接続されているiPod/iPhone/iPadへの電力供給が可能。Go-Dap Xの駆動時間が著しく短くなりますが、音楽を聴きながらの充電も可能です。
他にも、バスブースト機能、スピーカー接続した際に生きるサラウンド機能も搭載されております。
HP-P1、この後紹介するPHA-1に比べると軽量であること、薄いこと、駆動時間が長いこと、充電時間が短いこともアドバンテージです。



フロント/リアパネル
上:フロント 下:リア
フロント左から、iAMP(iPod/iPhone/iPadとの接続モード)/USB-DAC切替スイッチ、接続モード切替スイッチ、ボリュームつまみ、ヘッドホン/オプティカル出力コンボジャック。
リア左から、ゲイン切替スイッチ、iPod/iPhoneとの接続用USB-A端子、充電/PC接続用USB-microB端子。
ご覧の通りブラックもレッドも、外観上は単なる色違いにしか見えません。



iPod classicと接続
Go-Dap XにはiPod/iPhone/iPadとの接続用ケーブルが付属していないため、同社製の別売りケーブルV73J2AKを使用しています。横出しで便利!
ちょっと見えづらいですが、側面にはバッテリー残量と充電状況を表すランプとスイッチ、サラウンドのオンオフスイッチがあります。
Go-Dap Xの薄さがiPod classicと重ねた際にも映えます。




付属品
充電とPC接続用のUSBケーブルのみ!潔し!
そのため、iPod/iPhone/iPadとの接続ケーブルが必須なのと、使い方によっては光ケーブルも必要になってきます。
あ、ちなみにブラックが写ってますけどレッドも付属品は同じです。

<Go-Dap Xブラックの音質>
iPod直挿しに比べると、これまた音質が飛躍的に向上します。
DAC搭載により恩恵も大きく、解像感も向上してします。ただHP-P1と比べるとやや物足りなく、音の上下が少しだけ潰れている印象。
ブラックに搭載されているオペアンプはBurr-BrownのOPA2134。オーディオ用として定番のオペアンプです。
ブラックの音を一言で表すと「元気なモニター系」。ミッドハイあたりにピークを感じさせながらも中低域にも十分な厚みがあります。
やや硬質ではありますが、カッチカチとまではいかず、楽しく聴くための適度な膨張感もある。
硬質なイメージどおりキレとスピード感が強く、ロックな曲やテクノ系曲との相性が良い。

<Go-Dap Xレッドの音質>
レッドに搭載されているオペアップは新日本無線のMUSES8920。ブラックに比べるとややふくよかで丸みのある音。かといって解像感が落ちた印象はなく、かなりいい仕事します。
レッドの音は一言で表現すると「力持ちな優等生」。中低域がやや強く感じられますが、嫌みのない程度で聴きやすく、味のある音です。
ブラックに比べるとやや空間的な鳴りと少しだけドライな印象の音です。
ブラックと同様に楽しい傾向の音で、あらゆる面でバランスが良いです。
中低域に集中して聴き比べると、確かにブラックよりも低音の量が多く感じられるのに、全体を見渡しながら聴くとバランスがよく感じられる…ちょっと不思議です。
ジャズ、ハウス、ボーカルものとの相性も良いです。ブラックよりも万人向けかも?

<総評>
薄い、長持ち、使い方色々、そして一番リーズナブル。三機種中随一の個性派。
購入の際、音質の違いで最後までどちらにしようか悩むのも楽しい。
また、メーカーが購入後の有料カスタムアップグレードでオペアンプを交換してくれる点も特筆すべき要素。
使用者目線の話をすると、バッテリーの持ちが長いことにすごく助けられています。
光出力がついているので、光入力を備えた機器へ橋渡しをするDDCとして使えるのもあとあと便利。



SONY
PHA-1
▼SONY PHA-1 e☆特価¥35,800-
大御所SONYがポタアン…?しかもアップル製品とデジタル接続…?
と、発表当初は度肝を抜かれた方も多いはずなPHA-1です。
音もデザインも、イッツァソニー!

・アナログ入力:あり
・アナログライン出力:なし
・デジタル出力:なし
・充電端子:USB microB
・USB Audio機能:あり
・駆動時間:約5時間(アナログ接続時:約10時間)
・充電時間:約4.5時間
・重量:約220g


上記のとおり、HP-P1のアナログライン出力とオプティカル出力をなくしてUSB Audio機能を追加したような性能になっています。
そのため発展性がなく、基本的にはPHA-1にイヤホン/ヘッドホンを接続するところまでで完結します。
重量はHP-P1よりも軽く、Go-Dap Xよりも重い。
駆動時間が5時間と三機種中最短であることがネック。



フロント/リアパネル
上:フロント 下:リア
フロント左からヘッドホン出力ミニジャック、アナログ入力ミニジャック、ボリュームつまみ。左右にある顎状のものはプラグやつまみを守るためのダンパーです。
リア左から、入力切替スイッチ、iPod/iPhone/iPad接続用のUSB-A端子、充電/PC接続用USB-microB端子。
レイアウトが整然としているのもSONYらしいですね。わかりやすい。



iPod classicと接続
PHA-1の天面には、classic、touch、iPhone等と重ねた際に滑り止めとなるゴム製のセールがあり、安定感抜群。
また、専用設計のシリコンベルトが4本付属しており、好きな位置で固定することができます。この構造、惚れます。ほんとに素晴らしい。
これまた見づらいですが側面にゲイン調整のスイッチあり。



付属品
ご覧あれ、超充実!
白いシートはプレーヤーとPHA-1との間に挟むためのもの。WALKMAN用ケーブル、Dock to USBケーブル、mini to miniケーブル、シリコンベルト4本、microUSBケーブル。
Lightning端子のケーブルはついておりませんから、iPhone5などを使っている方はHP-P1同様に別途ご用意ください。

<PHA-1>
DAC搭載機として、やはり大幅に音質改善されて聴こえます。特に高、中、低の分離が非常に良いです。
音の傾向は「ソニー的ドンシャリ」。音の立ち上がりの良さ、キレ、スピード感が抜群。
シンバルの音が高い位置でシャーンと響く、高音の広がりと抜けが強い。また、低音はタイトでありながら余韻が強く響き、やはりドンシャリ色が強い。
しかし全体的に締まった傾向なため、いわゆる太っちょで安っぽい印象はまるでない。
目が覚めるようなインパクトがあり、聴くほどにテンションが上がる。
その点、落ち着いてじっくり聴くならHP-P1かGo-Dap Xのレッドを選ぶ方が良いと思う。
瞬間的で衝動的な使い方(短時間聴き)であればPHA-1かGo-Dap Xブラック、ゆったりと長時間リラックスして使うならHP-P1かGo-Dap Xレッドが良いでしょうね。

<総評>
バッテリーの持ち時間を除けば、音質のインパクトも含めて非常に優秀な機種。
特にこの音が気に入ると、他のアンプにはそう簡単に移行できないかもしれない。
残念な点としては、同社製品のWALKMANとデジタル接続できないことと、発展性の無さ。
SONY製品だけに光出力はほしかった…。


最後にサイズ比較!


左からPHA-1→Go-Dap X→HP-P1→iPod classic

サイズ差がわかりやすいでしょ?
特に厚みの差が大きいですね。


・・・


長くなりましたがいかがでしたか?
気になっている方もおおいはずな、iPod等とデジタル接続できるDAC内蔵ポタアンのご紹介でした。
参考にしていただけると幸いです。


・・・

<おまけ>

あると便利なケーブル達


左から…
▼VentureCraft V73J2AK(dock to USB 7Nクラス) e☆特価¥14,800-
└横出しDock to USBケーブル

▼VentureCraft Lightning-USB横出しショートケーブル e☆特価¥4,980-
▼Logitec LHC-UAL01WH e☆特価¥1,680-
└Lighrning to USBケーブル

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by りょう太

(ちなみにiPod nanoと一緒に地面に落としたGo-Dap Xは傷こそついたものの無事…!すごい。)