【やってみた】カスタムIEMつくってみた!~耳型採取編~ | イヤホン・ヘッドホン専門店 旧e☆イヤホンのBlog

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さて…。もう前置きとかは抜きにして…イヤホン専門店スタッフとして、知っておかなければならない領域。

足を踏み入れていない領域…というより踏み入れるにはかなりの覚悟が必要な領域が僕にはありました。

そう…カスタムIEM!

カスタムIEMとは…カスタムインイヤーモニターのこと。自分の耳型を採り、その型通りにオーダーメイドで作るイヤホンのことです。耳型から作るので、内部の構造が自由になり、片耳8ドライバーで両耳で16ドライバーなんてイヤホンまで存在します。遮音性の向上はもちろん、カスタム独特の音場感、定位感があると聞きます。UE 18PROを使用している、当店のスタッフ麻(あーさー)氏に聞くと「カスタムはええでぇぇ~。グヘヘ」と言われます。
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こんな感じのイヤホンですね!これはJHaudioのJH13PROというモデルです。

片耳に6ドライバー搭載モデルです!イヤーピースはありません。

当店にも試聴機でイヤーピースのついたモデルがあるんですが、完成したカスタムIEMにはイヤーピースはついていないですし、シェルの形状も違うので音が違うものだと個人的には思っています。音の傾向や雰囲気は同じでしょうが…。イヤホン屋のスタッフとして自分で試してないのにお客様に販売しちゃだめだろう!という思いと、試聴機のユニバーサルモデルと実際に作ったものではどこまで音に差があるのかをレポートしようと思いまして…完全自腹でカスタムIEMの制作を決意したわけです。

ちなみに、eイヤには社割制度がありません…(涙)スタッフのスパイラル加速に歯止めをかけるためだそうな…(^^;

カスタムIEM制作の流れはざっとこんな感じになっています。


耳型(インプレッション)を採る

オーダー

支払

到着をひたすら待つ(約1か月~2か月)

到着


ということで今回は耳型(インプレッション)を採るところまでレポします! (ちょっと写真多めです)

カスタムIEM用の耳型は補聴器屋さんで採ってもらいます。イヤホン用のインプレッションは補聴器よりも耳の奥まで型を取る必要があるので、経験のある補聴器屋さんでインプレッションを採ってもらいましょう!補聴器屋さんによっては受付してくれないところがあります。

今回僕がインプレッションを採ってもらったのは… 『大阪聞こえ補聴器』 さんです!


e☆イヤホンから電車で5駅の本町にあるメガネと補聴器を取り扱っているお店です。


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ビルの4階にありますので、エレベーターに乗って4階へ移動します。



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店内は明るく清潔感がありました。また、メガネも取り扱っていて取材中もメガネを直しに来られる方がいました。



早速耳型を採ってもらいます。
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まずは耳型採取同意書への同意を求められます。いよいよ耳型を採ってもらいます!



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これが耳型採取の道具です!きこえ補聴器さんでは、これらの器具は肌に直接触れる部分なので、感染症などを防ぐために徹底した滅菌処理を行っていました。



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耳の中に傷や炎症が無いかチェックします。また、耳垢がたまっている場合はこの段階できちんと掃除が行われます。聞こえ補聴器さんでは認定補聴器技能者の資格を持った方が対応してくれるので安心です!



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チェックが終わると、早速インプレッション採取に取り掛かります!

綿にヒモが付いていて、これを耳の奥へ入れシリコンが鼓膜に流れ込まないようにします。


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耳からヒモが出ています(^^;



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これがインプレッションの材料!まるでアイスクリームの様です!

二つの薬剤を混ぜ合わすと硬化が始まります。



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混ぜ合わせるとこんな感じになります。写真撮影のために手に持って頂きましたが、硬化が始まるので普段は素早く注入器に流し込みます。


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そして耳に注入していきます。手で薬剤を混ぜ合わせてくれるので、ひんやりとした感覚はなく柔らかい粘土が耳の中に入ってくる様でした。



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全て流し込みます。写真をみて思ったんですが、僕の耳って尖ってますね(^^;ピッコロみたいです!魔貫光殺砲使えないかな…。


この時、口を大きく開いて左右に動かします。耳の下にある関節が動くように大きく口を動かしてください。ここでしっかりと口を動かさないと、完成してきたカスタムIEMがぴったり過ぎて、横を向いたり、口を動かしたときに痛みを覚えたりするそうです。

全て流し込んだら数分待ちます。

そして…



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ねじるように外していきます。

耳型を採っている時は周りの音が全然聴こえません。完璧な耳栓をしているようでした。



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こうして僕の耳型(インプレッション)が採れました!

きこえ補聴器の野田さん曰く、ぼくのインプレッションの大きさは普通くらいだそうです。

カスタムIEMはドライバ数が片耳6個だったり、8個だったりと多くのドライバーを搭載するモデルがありますが、耳の形が小さいとドライバーを搭載しきれなかったりすることがあります。


耳型採取編はいかがだったでしょうか?カスタムに興味あるけど…という方の人柱になったので(^^;参考にしていただければ幸いです。

次回はオーダー編です!お楽しみに!

以上たっくんでした。