いやぁ、まさか今作のリバイバル上映を観られるなんて!
ジミヘンとJBの映画にエミネムを挟むなんて、流石の塚口クオリティ。
監督はこの時期のカーティス・ハンソンだぜ。
そしてあの頃のエミネムだ。
劇場公開時のあの興奮の真空パック開いたかの様に速攻で熱なった!
何よりこのこの頃のエミネムの眼差しが好いよね。
皆と馬鹿やってても、何処か覚めてる。
空虚/焦燥/戸惑。
その奥に秘めた煮え滾るモノが襲い掛かる瞬間を、見事にカーティス・ハンソンは捉えた。
自伝的要素強い上に、当然この頃のエミネム本人を取り巻く状況も意識/無意識的に反映されてるんだろう。
これ以後のエミネムでは成立しなかったであろう、ギリギリの危うさがある。
まぁ、エミネムが男前やし、シルエットもクールだし、スクリーンにも映える。
当時の一般層巻き込む人気は相当なモノでしたが、それも納得。
しかも演技も確りしてた。
なのに続けなかったのは英断だよね。出来なかったのか?
そもそも本作、エミネムのアイドル的人気に乗っかった企画だったんだろうけど、出来上がってみたら、安易なサクセスストーリーを否定し、当時のホワイトトラッシュと揶揄された層をリアルに描いた青春映画だった。
流石カーティス。
この頃のカーティス・ハンソン監督と言えば、『ゆりかごを揺らす手』『激流』で名を馳せて、
そりゃ凄いわ。
ラストのラップバトル、久々に観たのもあったけど、無茶苦茶興奮したね!
何処迄作り込んでたんかな?
それぞれのポテンシャル、構成、展開。
聴衆のテンション。
よくもあんな生な感触を構築出来たものだ。
改めて観て、マーティン・スコセッシが撮ったマイケル・ジャクソンの「BAD」PVの長尺版を思い出したな。