恋人や配偶者(夫にとっては妻、妻にとっては夫のことをいいますね)から暴力をふるわれる、それがDVです。DV(肉体的暴力の他に、精神的な虐待や性的な虐待も含まれます)と聞くと、殴ったり蹴ったりのイメージが強いと思います。でも、暴言や友人との付き合いなどを制限するといった精神的にダメージを与えることも、DV(肉体的暴力の他に、精神的な虐待や性的な虐待も含まれます)の一種だと言われています。

しかし、このような被害にあっていても、大半の女性は誰にも相談することが出来ずに、一人で悩みを抱えている方がほとんどなのです。最近では、このようにDV(ドメスティック・バイオレンスの略で、家庭内暴力と訳されることが多いです)被害にあっている女性が増えている事実を受け、政府が「配偶者(当たり前ですが、婚姻関係を解消すると配偶者ではなくなります)暴力防止法」という法律を制定しました。

この法律に基づき、国や都道府県・NPO団体などが被害者に対していろいろな支援を行うようになったのです。以前は、政府が行っている支援として、「パープルダイヤル」と言うシステムがありました。これは24時間タダでDVに関する相談を電話で行ってくれる窓口で、内閣府が行っていた支援です。このシステムは期間限定で行われていたのですが、これを受けて内閣府は「DV相談ナビ」と言う全国どこからでも電話で相談をすることの出来る窓口システムをはじめました。

ここに電話をして、音声ガイドに従って操作していくと、一番近いDVの相談窓口を紹介してもらうことが出来ます。都道府県や自治体などには、「配偶者暴力相談支援センター」が設けられているのです。これも電話で相談出来るようなシステムになっているので、DVの被害に悩んでいる方が身近にいる場合や被害にあっている方であれば、すぐにでも電話をして相談するといいでしょう。一人で悩まず、相談することが早期解決への糸口はずです。香山実央