ビリヤード | 青パパの無限増殖ver.187

ビリヤード

サイゴン時代はよく、いやのめり込むようにビリヤードをしていました。適当な相手がいれば冷房が効いていて可愛い球並べの女の子がいるビリヤード場へ行き、飲みに行くまでの数時間を過ごしたものです。
ビリヤード場の壁には「賭博禁止」「麻薬の持ち込み禁止」など貼紙がしてあり、それを横目にキューを操っていました。特に雨期には長居する時が多かったです。お気に入りは火災のあったサイゴンデパートの対面、入口が洞窟の形状を模した「CAVE」でした。そこでは仲の良かった女の子の妹が二人も働いていました。
書いていると当然プレーしたくなりますが、先週久々にキューを握ってみたら勘を取り戻すのに時間がかかりました。やはりサイゴンへ行くまでに練習が必要です。

著者: 三島 由紀夫
タイトル: 午後の曳航