「慢性副鼻腔炎」全国でも珍しい嗅覚外来を設置 | 口腔乾燥症ドライマウス 唾液過多症(流涎) 味覚障害 嚥下障害
【病院の実力】「慢性副鼻腔炎」全国でも珍しい嗅覚外来を設置

(Zakzak  2011年7月25日)
(昭和大学病院)


鼻の病気は、花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎や、顔の骨の中にある
空洞で鼻の穴に通じている副鼻腔が炎症を起こし続ける慢性副鼻腔炎など
いろいろだ。
治療法としては、近年、内視鏡下手術や薬物療法などが飛躍的に進歩して
いる。
しかし、それらの治療でも治りにくいケースもあるという。

そして、鼻水や鼻詰まりといった症状だけでなく、嗅覚を奪い、食べ物の
風味を失うなど患者のQOL(生活の質)を著しく低下させる。
そんな難治性の慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、嗅覚障害などの診断と
治療で、全国トップレベルの実力を誇るのが昭和大学病院耳鼻咽喉科だ。

「鼻の病気は多岐にわたります。その原因を正確に見極め、適切な治療を
行うのは当然のことですが、QOLを高めることにも力を入れ、全国でも珍しい
『嗅覚外来』も設置しています。鼻の形状、病態、さらには、嗅覚の状態
まで、細部にわたって診断と治療を行えるのが特徴です」とは同科の洲崎春海
教授(63)。
鼻治療の第一人者である。

鼻の中を左右に仕切る鼻中隔は、子どもから大人への成長過程で変形
しやすい。
その結果、慢性副鼻腔炎などの病気に結びつく。

洲崎教授は、変形した鼻中隔や副鼻腔の炎症などに対して、卓越した手術
操作で内視鏡下手術を実施するだけでなく、薬の投与などの研究を重ねて
いる。


1990年代に洲崎教授が開発した抗菌薬の「マクロライド少量長期投与療法」
は、世界的にも慢性副鼻腔炎の標準的な治療法として認められ、海外の治療
ガイドラインにも記載された。
世界トップレベルの実力を持ち、現在、全国からさらに難治性の高い症状の
患者が集まっている。

「従来の標準的治療では治らない患者さんの病態もわかってきています。
それを改善するために手術と薬物療法の新たな組み合わせを実施しています。
病気の本質とメカニズムを研究すれば、新たな治療法に結びつくと思って
います」(洲崎教授)


新しい治療法を開発し、よくなる患者がいる一方で、その治療法では治らない
患者もいる。
その人たちの症状改善のため、日々の診断&治療に加えて地道な研究も
欠かさない。
手術の技術向上も、薬の使用法も、洲崎教授は多方面からのアプローチを
常に頭の中で巡らせている。
「患者さんにとって最も身体にやさしいのは、難しい手術をしなくても、
薬などの保存的治療で症状が完全に治るということだと思っています。
まだ先の話になると思いますが、そのような治療法を開発したい。それが夢
です」と洲崎教授。
現在も、夢に向けた取り組みは進行中である。

(安達純子)


http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110725/dms1107250932003-n1.htm





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