押さえた二日間 | 時々飴風呂メモ

押さえた二日間

オサエロ行ってきました。

土曜日は明けで職場から直接行きました。
会場は馬喰横山駅の目の前だったのですが、タクシーで行ったので江戸通り沿いに停めてもらいました。
今日は電車で行きました。後ろの方の席で気が抜けたのか、いつも通りの遅刻ペースでした。なんせ開演4分前に駅に着きまして・・・。

会場は本当に小さな会場でした。
椅子はプラスチックで、やはり座布団は必要でした。膝掛けも持って行きました。役に立ちました。助言ありがとうござます!そしてハンズありがとう。メッセ中で軽く迷ったけど。

そして会場が暗くなると、猪木さんの映画の予告と沖縄のおばあの宣伝するドリンクのCMと次回作の予告ともっくんと溝端くんの本編始まるよのお知らせがスクリーンに流れました。

猪木さんの映画というか辻仁成さんの監督作品「ACACIA」は去年の東京国際映画祭の出品作品だったはず。去年映画祭のニュースをやった時に予告編と素材抜きを見たなあとあの張り手のカット使ったよな~と。もうたぶん上映は終わっていると思いますが、スポンサーなんでしょうね、きっと。

スクリーンがあったので、本編の中で映像を流して、舞台とシンクロさせるのかと思ったのですが、過去から現代に戻る時に映像が流れただけでした。

本編は、老人と若い女性が出会う所から始まります。老人を呼び出したのは若い女性。祖母が老人と知り合いで亡くなる前に預かった手紙と筒を老人に渡しに来ます。老人は手紙と筒を受け取るも「あなたに読んで欲しい」と頼みます。女性はそれはあなた宛だからと拒みます。老人は女性に祖父はどんな人だったか、戦争には行ったのか尋ね、女性は祖父は国鉄に勤めていて、戦争は満州に行ったと答えます。でも満州がどこだかわからないと。
「理想郷なんてなかったんだ」
と、老人は言い、女性に手紙を読んでもらうことにして、特攻隊だった自分と親友とその間にはさまれた祖母と過ごした日々を語り出す。

親友のかっちゃんが女性の祖母夏子さんを好きなのは知っていて、抜け駆けするように好きだと言った、彼女は従うしかなかった。

そんな時代だったんだって脚本家は言いたかったのだろうという話。

男性は恋愛感情より同志の連帯感を大事にし、女性は本当の思いはひた隠していくという自分が小さい頃というかものごごろ付く前にやっていたようなドラマのようでした。
でもそれは否定してきたんじゃないのかな?男女雇用機会均等法とか、なんか思い出す。

老人は中原修といってよく言えばナイーブで悪く言えば気難しい人。
親友は浅井勝彦といって心優しい人。
二人の幼馴染みの沢口夏子さんは彼ら特攻隊の宿舎に手伝いにやってくる。

オサムくんの考えによれば、かっちゃんはナツコが好きで、ナツコもかっちゃんが好きで、でも俺もナツコが好きでの直線に間男関係。

それは同じ隊の岡本さんもそう思っている。昭代ちゃんもそう思っている。

でも、酒の席でたぶん酔いにまかせてオサムくんは「俺はナツコが好きだな」と言ってしまう。そしてなっちゃんは曖昧なままに返事をしてしまう。
オサムくんにしてみれば数日後には死んでしまうのだからという気持ちがあったんだろうな。
かっちゃんはなっちゃんが好きだったけど、オサムに言われちゃしゃーないぜと思ったのか、なっちゃんに好きだとも言えず、オサムくんを応援しますと。俺が大事なのは修なんだぜというわけで。
お互い親友だと確かめ合って、出撃という時にオサムさんの飛行機だけエンジンの故障で飛ぶことが出来ないという。どうしても行きたいと懇願するオサムさんをなだめる隊長。
「今日のところは死んでやる・・・・・・・じゃあな」
かっちゃんはそう言い残して、そして隊はオサムさんを残して出撃していった。
置いていかれた自分、爆音の中泣くオサムさん、宿舎に戻りオサムさんを見つける夏子さん、なっちゃんの姿を見て
「ごめんなさい」
と謝るオサムさん。

そして60年、オサムさんはその時の思いを持ち続け生きていた。結婚も出来なかった。話を聞いた女性はやはりこれは中原さんが読むべきだとその場を去っていく。夏子さんからの手紙、そこにはかっちゃんとオサムさんの中には入れなかったとそして筒の中にはかっちゃんが描いたと思われるオサムさんの絵(これはたぶん)が入っていた。それを見て、オサムさんは特攻隊の時たたき込まれた言葉を復唱する、突撃の時は目を閉じるな操縦桿を抑えろと。

と、いう舞台だったと思う。

で、初め、老人を観た時、そんなに震えてないだろう、そんなにスービー言ってないだろうと。
8月15日にその日の靖国周りの素材を見たのですが、神社で黙祷したじいさんがインタビューに答えていて「仲間に会いに来た」って言っていたのをオサムさんの震えが気になりながらも、思い出しまして、オサムさんもきっと靖国に行ってるんだろうなとそれも端っこでひっそりラジオ聴きながら、時報に合わせて黙祷するんだろうなあって思いました。
靖国では鳩飛ばしたりするんですよね、なんかその映像と舞台を勝手にオーバーラップさせてました。

お裁縫をする昭代ちゃんを北島マヤが演じたら糸の長さは短くなっていくんだろうなあ、とか。

9時のニュースでやった特攻隊の企画は、通信兵だった方が主人公で、突入する時に信号を打ちっぱなしになり、それが切れた時撃墜したんだとその音を聞くとその光景を思い出すと言っていて、「オサエロ!」と叫んでいる時に思い出したりして。

全く持って、集中してないんですよ、私の観劇。そしてたまに舞台がどーんと遠くにあるように見えるんです。なんででしょう。

オサムさんがなっちゃんに「好きだって言え」と言ったシーン、今回一番好きなシーンです。
ここです。
なっちゃんが「好きよ」って言って、ちょっと視線を外すところ。
ここです。

千秋楽はカーテンコールが2回。組長の挨拶あり。
26歳でやってよかったとか言ってましたっけ?
黒のTシャツを着てましてそこに反戦>賛戦って書いてあったと思う。

会場を出る時に佐藤さん以外の出演者がお見送りしてくれます。

一日目の15時の回に握手をしてみようと試みました。
スズキカツヒロです!の鈴木さんは力強く握手してくれました!若者えらい!
背の高いリカコさんは、背の低い私に目線を合わせてくれました。若者えらい!

今日は、 かっちゃんには「何回来たのですか?」と聞かれ、 隊長には「格好良かったです」と言い、
鈴木さんには「これですね」と目元にVサインをしてみると、照れくさそうにやってくれました。


以上が二日間の出来事でした。

明日は仕事、発熱中の彼から40度になったとメールがありました。
救急車を呼びなさいと返したら、嫁と相談すると返ってきたので
とりあえず寝てくださいと返しました。
インフルエンザかなあ~。

とりあえず明日職場に行ってからですね。

ほんと、色々あるね。