症状でわかる顔のできもの
こんにちは。ふじた医院の藤田博崇です。
白ニキビ
直径1~3mmほどのポツンと小さな白色のできものです。触れると痛みを伴うことも多くTゾーンとUゾーンにできやすい傾向にあります。
通常なら毛穴に皮脂が入り込んでしまっても、洗顔と共に洗い流されます。しかし、古い角質がターンオーバーの乱れによって厚みを増し、皮脂が流れずに溜まってしまうと、アクネ菌が繁殖し白ニキビになります。
黒ニキビや赤ニキビになる前のいわゆる「生まれたてのニキビ」。
ケアを間違うとアクネ菌が増殖し炎症を起こして赤ニキビ、酸化を起こして黒ニキビとなり治りにくくなります。
稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)
目の周り、額、頬によく見られる直径1~2mmほどの白色または無色の小さなできものです。痛みはなく、粒のように小さなものもあります。
ニキビのできにくい目の周りにできるのが特徴です。脂肪の塊と呼ばれることもありますが実際には中に角質が入っています。
毛穴の奥にある毛包や未熟な皮脂腺に角質が溜まって起こります。体質によってできやすい人がいるようですが、比較的女性に多い傾向があります。
赤ニキビ
赤色で触れると痛いできものの代表格である赤ニキビは、ニキビの元であるアクネ菌が繁殖して炎症を起こしている状態です。
赤ニキビには赤色のできものの中心に黄色や白色の芯が見られるものと、芯が見られないものがあります。
芯が紫色をしている場合、赤ニキビが悪化していることを示します。芯が見られずニキビの境界線が甘い場合は皮膚の奥深くで炎症が起こっている可能性もあります。どちらにしても炎症を和らげる対策が必要になります。
原因は白ニキビと同様、毛穴に皮脂が詰まってしまったものです。
面疔(めんちょう)
目や鼻の周りにできやすい面疔、あまり聞き慣れない言葉ですよね。
面疔は一般的に「おでき」や「せつ」という名で知られています。このおできやせつが顔に現れたものを面疔と呼びます。面疔はニキビと間違いやすいできものの一つですが、大きな違いは原因菌にあります。ニキビはアクネ菌ですが、面疔の場合、黄色ブドウ球菌が原因となって発症します。
ニキビとの違いは、できやすい場所と見た目です。ニキビは皮脂分泌の多い場所にできやすいですが、面疔は顔の中心部にできやすいという特徴があります。ポツンとした突起が赤くなりやすいニキビに対して面疔は、幹部を中心に広く赤みを帯び大きく腫れやすく、中心が膿んでジュクジュクしているものが多いようです。面疔の怖いところは、繁殖した黄色ブドウ球菌が鼻を通して脳へ達する可能性がある点。髄膜炎や脳炎の原因になることもあるので発症した場合は専門機関の受診が安心です。
帯状疱疹
水疱瘡にかかったことのある方に起こる帯状疱疹も、痛みを伴う赤い発疹が特徴です。
幼い頃に発症した水疱瘡の原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルスは、完治したあとも神経細胞に潜んでいることが多いのです。症状がすすむと間違うこともないのですが、初期の帯状疱疹はニキビと間違いやすいという点で注意が必要です。
まず、皮膚の内側から刺すようなピリピリ、チクチクといった痛みに襲われ、その痛みに沿うところが赤く盛り上がってきます。帯状に広がることが多く、約5日後~7日後にはかさぶたとなり剥がれて症状がなくなります。自然治癒しますが、深い潰瘍で傷痕が残ってしまったり、神経痛を引き起こす後遺症も多く認められていますので、専門機関を受診することをおすすめします。
現れやすい場所は胸部、背中上部など胴体上部です。胴体下部、頭皮、顔、首にもできることがありますが、多くは左右どちらか片側にできることが多いです。
毛包炎
赤みを帯びているものの痛みや痒みを伴わないできものに、毛包炎(もうほうえん)があります。毛嚢炎(もうのうえん)と呼ばれることもあります。
カミソリやピンセットでムダ毛の処理をした後、赤く小さなプツプツが残ったことはありませんか?きっと多くの方が経験しているあの発疹こそが、毛包炎です。
毛包炎の原因は表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌が毛穴に侵入したことによる炎症です。
カミソリなどで肌をこすると小さな傷が付きます。ここに菌が入り込んで炎症を起こすのです。
同じく黄色ブドウ球菌が原因となる面疔は、この毛包炎の炎症が深く更に悪化したものです。毛包炎の多くは毛穴の表面の炎症で、菌の繁殖によって広範囲に及ぶことがあります。
硬結ニキビ
しこりのように固いできものは、硬結ニキビである可能性が高いです。
硬結ニキビとは読んで字のごとく硬くなってしまったニキビ。初期ニキビの中での闘いによる産物です。
ニキビがアクネ菌の増殖によって炎症を起こすと、それを食い止めようと白血球の一種である好中球がアクネ菌に戦いを挑みます。
好中球が活性酸素を発生させてアクネ菌を攻撃するのですが、この活性酸素によっても皮膚は大ダメージを受け、戦いにより毛穴の壁も破壊されていきます。すると肌ダメージを修繕するために放出されたサイトカインによりコラーゲンなどの結合組織が増加します。これが硬いニキビ(硬結ニキビ)を生み出すのです。
硬結ニキビは自分で綺麗に治すのは難しく、跡が残りやすくなります。
毛嚢炎(もうのうえん)の場合
黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が原因の毛穴の炎症である毛嚢炎(毛包炎)は、悪化することで中心に膿が見られるようになります。
自然治癒する軽度のものが多いのですが、腫れを伴い芯のあるしこりに発展することもあります。下着などの摩擦によって化膿が進行するため、顔よりはデリケートゾーンにできることが多いです。
痛みや痒みが長引く時には専門機関の受診がおすすめです。
粉瘤
しこりのあるできものの中に粉瘤と呼ばれる皮膚疾患があります。大きさは直径数mmから数cmに及びます。
粉瘤腫やアテロームとも呼ばれる粉瘤は、皮膚の内側から腫れが起こりコブのように大きくなることが多い良性腫瘍のひとつです。皮膚の内側にできた袋状の嚢胞に古い角質や老廃物が溜まり、日が経つにつれ少しずつ大きくなるのです。
どこでも発症しますが顔、首、耳の後ろ、背中に比較的できやすく、痛みはなく赤みもないことが多いようです。赤みや痛みがある場合は細菌感染が疑われます。
自然になくなることもありますが、大きくなると治療が必要になります。怖いのは、膿をもった粉瘤が体の内部に向けて破裂してしまった場合。破裂した部位によっては他の恐ろしい病気の引き金となることもあります。
ニキビとの違いは、粉瘤の中心部にある黒い点(酸化した開口部)です。粉瘤と見分けやすい特徴ですが、認められないケースもあります。
外骨腫
痛みのないしこりのひとつに、外骨腫(骨軟骨腫)があります。ニキビと間違うことはほとんどない良性の骨腫瘍のひとつです。
触れるとゴリゴリするようなコブで、骨の成長期の10代に多く見られます。発症する方の50%以上は大腿骨・下腿骨に起こり、足や腕の関節周辺に多いのですがごくまれに顔(主に額)にできることもあります。若年層に多いのですが、骨腫に気付かずに生活をし肥大化して気付くこともあるのが特徴のひとつです。
40~50代で痛みのある骨のしこりが感じられた場合は悪性変化の可能性も考えられるのですぐに専門機関への受診をしましょう。
脂肪腫
脂肪腫もしこりのひとつで、比較的多い疾患です。脂肪を抱えた細胞が集まった腫瘍ですが、比較的40~50代の女性に多く見られます。
ほとんどが良性腫瘍であることが多いようです。お尻の周りや足にできやすいという特徴も。
大きさが5cm以上ある、短期間で肥大化した、生活に支障が出ている、痛みがある、などの場合に摘出手術が行われます。
香川・善通寺で交通事故治療といえば「ふじた医院」
医師:藤田博崇
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