夢を見ました。
一般的というのでしょうか。
掴み処のない方が、こちらを見ていました。
ただ、じっとこちらを。
背は私より少し高かった気がします。
夢を見ました。
体育祭のように、白いテントが並んでいました。
近くにいた男女があっちだと教えてくれます。
左手奥にいたはずの貴方が、踵を返すと目の前にいました。
夢を見ました。
山奥ではないようですが、木々が生い茂る中に小さなロッジがありました。
暗くなってきたので中に入ると、窓から貴方が見ていました。
夢を見ました。
私は自室のベッドに寝そべり、物思いに葺けていました。
音はしませんでしたが、部屋への通路に貴方が立っていました。
夢を見ました。
本の文字列が浮き始めた頃、家電の音が少しずつ消えました。
後ろからただじっと、貴方は見ているだけでした。
夢を見ました。
君と一緒に寝た為か、貴方は現れませんでした。
夢を見ました。
白いカーテンのかかった教室の隣に、布を被った彼が佇んでいました。
彼を見失いそのまま建物を見上げていると、貴方が落ちてきました。
夢を見ました。
不思議な匂いのする建物に、貴方は静かに眠っていました。
手をがしりと握りしめ、私の力ではほどけませんでした。
夢を見ました。
前々からあまり動きはせず、表情も変化がありませんでした。
触れてわかる程に、貴方はただただ固くなるばかりでした。
夢を見ました。
形を整えられ、違和感のない程度に化粧が施されていました。
僅かに色が付着した箇所もありますが、貴方は白になりました。
夢を見ました。
気持ち程度の言葉と形式をこなしました。
暗さの中に貴方を閉じ込めました。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
貴方が現れません。
夢を見ました。
夢をみました。