【寿都】
後志管内寿都町は、二○○七年秋の稼働を目指す「風太(ふうた)風力発電所」の建設に着手した。
風車五基を合わせた総出力は約一万キロワット。稼働から十七年間で年平均二億五千万円強の売電収入を見込む。
道資源エネルギー課によると、道内市町村が設置する風力発電所としては最大規模になる。
新発電所は歌棄地区に一基千九百九十キロワットの風車を五基建設する。
それぞれ高さ六十四メートル、羽根を含めた最高点は百メートル。総工費は約二十六億円。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金約七億円と起債で賄った。
風力による設備利用率を29・8%と算出。
北電と関西電力に十七年間売電し、総収入四十五億三千万円、収益約十三億円を見込む。
寿都町は年間風速平均六メートルの強風に着目し、一九八九年、全国自治体で初の風力発電所を六条地区に建設した。
現在稼働する風力発電所は九九年、○三年にそれぞれ建設した二カ所で、総出力は計二千三十キロワット。
片岡春雄町長は「風力発電は故障や気候の変化など多少のリスクはあるが、地方交付税削減が進む中、自主財源確保のために挑戦すべきだ」と話している。
<イラスト:5基の風車を備えた「風太風力発電所」の完成予想図。右奥は既存の施設>