北陸電力は三日、石川県など管内の風力発電事業者から購入する電力の上限枠を十五万キロワットと設定する方針を決めた。
事業者からの申し込みが急増しており、出力が一定でない風力発電の受け入れを制限し、電力系統に与える影響を見極める。
新規受け付けは一時停止した上、上限枠から現在受け入れている分や既に受け入れが決まっている分などを除いて、約四万五千キロワットを民間事業者、自治体に振り分け、あらためて募集する。
風力発電は風の強弱に左右されて出力が一定ではなく、受け入れ電力が増えすぎると、周波数が変動し、供給先工場のモーターの回転が一定しないなどのトラブルが発生する恐れがある。
このため、北海道、東北、四国などの電力会社は、すでに購入上限枠を設けている。
北電の計画では、民間事業者からの受け入れは〇六、〇七年度で各約二万キロワットとし、自治体分は〇六、〇七年度の二年間で計約五千キロワットとする。
希望者が多い場合は抽選とする。〇八年度以降は、周波数の変動状況などを調べ、再度、判断する。
北電はこれまで、購入上限枠を設けず、風力発電の電力買い取りを随時、受け付けてきた。