自民党:「ひげの隊長」佐藤1等陸佐を参院選の公認候補に

 陸上自衛隊のイラク派遣で第1次復興業務支援隊長を務めた佐藤正久1等陸佐(46)が、今夏の参院選比例代表の自民党公認候補として立候補する。関係者によると、佐藤氏は11日付で自衛隊を依願退職し、自民党が近く正式に公認を発表する見通し。佐藤氏は6日、毎日新聞の取材に「(参院選出馬を)前向きに考えている」と語った。

 佐藤氏はイラク・サマワ入りした陸自先遣隊を率い、現地で「ひげの隊長」と親しまれた。現在は陸自目黒幹部学校の主任教官を務めている。

毎日新聞 2007年1月6日 18時59分



はなゆーさんからかなり以前に情報をもらったのだが、正直本気にしていなかった。
これはイラク派遣時の情報統制のおかげで、自衛隊のイラク派遣が「国際貢献して無事に日本国民はイラク国民に感謝された、自衛隊さんよありがとう」というふうに終わったと印象付けられているという、
自民党の自信の表れなんだろうな。

サマワ派遣の陸自先遣隊、現地広報はせず・防衛庁
政府は自衛隊のイラク派遣の広報費用として2003年度予算予備費で8000万円を確保しているが、防衛庁は「外務省と福田長官の了承が得られなければ、現地での広報活動の問題は進展しない」としている。(日経2004年1月22日07:02)


イラク派遣「評価」が70%:内閣府世論調査
イラク人に役立ったと思う陸自活動(同)は、(1)給水活動68・4%(2)医療支援62・3%(3)道路補修56・3%-の順。



「総経費730億円(一日あたり一億)」「日本国民に評価を受けている給水活動は05年2月で終了」「実際の活動は現地ODA」
これらの実情を認識し、今の日本で随時キイキイ言われている「税の無駄遣い」「仕事をしない公務員」、
といった不平等感を日本国民が「自衛隊のイラク派遣」にも適用していたら、このような「公認候補採用」はありえない話だ。

一年くらい前から思っていたのだが、イラク派遣に意気揚々と何の疑問も持たずに参加した「自衛官」の言質が変わってきている。以前は「金」のことより「国の安全」のことを、心の中はともかく、他者に向かっては言うことが多かったが、今では「大変な仕事をしているんだから多く貰って当然」な大威張りで特権階級気取りだ。
「派遣」に対する不信や自信の喪失を、受け取った金で贖おうとする自己欺瞞かとも思えるように。
イラクに行って奥さんがパート勤めを辞めて店を持った、家を建てた、なんて自慢話をよく聞くが、
今の日本の公務員じゃ真っ先に叩かれるような「優遇」が「イラク派遣」という美談のおかげでまかり通っている。
身内の悪口を言うのはイヤなんだが、自衛官の妻の専業主婦同士の話を聞いてるとめちゃくちゃ浮世離れしてる、と思う。
「月30万程度じゃやっていけない」なんて、俺傍で聞いてて泣くよ。あんたがたみたいな奥さんばっかりだったら、俺らみたいな民間企業の社員は一生結婚できねえな<赤木さん調
俺の会社じゃ30万どころか20万にも満たない給料で昼夜問わずコキ使われてる20代30代がいっぱいいるのに。
うちのアニキと同じ年でも、うちの会社の下請け社員じゃ、兄の半分ももらってない。

表立っては「国際貢献」という美談仕立てで、他の公務員のように叩かれる心配がないせいだろうか。
「省」になって力を増し、ますます権力と懇意になるだろう。
昔は「国家権力と密着した自衛隊が、政府に逆らう国民を弾圧する」なんて、俺は考えられなかったし考えたくもなかったが、これからはそういうこともありそうな気がする。