みなさんこんにちは

　

少し前に、ＧＣ／ＭＳ検査についての記述をご紹介いたしましたが、今回のエッセンシャルオイルの検査続編２では、フーリエ変換赤外分光と対掌性（タイショウセイ）についてご紹介したいと思います。

フーリエ変換赤外分光

フーリエ変換赤外分光はエッセンシャルオイルの有効性と製品の均一性を調べるための検査です。この検査によって、エッセンシャルオイル化合物の構成成分を特定することが可能となります。

この検査スキャンでは、色々な周波数の赤外線を製品サンプルを通して光らせ、サンプルが吸収した光の量が測定されます。製品サンプルのクオリティーは、今まで採られた数々のサンプル試料履歴と比較されて判断されます。

対掌性（タイショウセイ）

対掌性、英語でキラリティーはギリシャ語で「手」という意味を持ち、分子の3次元定位を把握するための検査です。皆さんの手と同じように、キラル分子は2つの型があり、右手と左手に分けて識別されます。この原理は、ご自分の手を上記の図のように並べてみることでわかりやすく理解していただくことができます。
両手を横に並べたとき、両手は左右対称で、あわせることでその形は一致しています。しかし両方の手のひらを上に向けて上下に重ねると、どうやってもその形は一致させることはできません。
これを分子で捉えると、それぞれの分子は異なる化学的特性を有しており、それぞれの生理学的相互作用は体にさまざまな影響を与えます。エッセンシャルオイルに合成分子が混入してしまった場合、その分子が持つ化学的特性が変化してしまい、体への生理学的相互作用も変化してしまいます。対掌性のテストで合成分子の有無を確かめることで、純度が最高レベルのオイルをみなさまにお届けすることができるのです。

次回は同位体分析についてご紹介します！

エッセンシャルオイルのクオリティーを守るために・検査法その３