以前から口を酸っぱくして言ってたことだけど、「普通に太陽光で焼くより、日焼けマシンで焼く方が危険」である。
その関係の記事が和訳されて出ていたので、紹介しよう。


日焼けマシンは、皮膚癌(がん)を引き起こすリスクがこれまで考えられていたよりも高い可能性があるという。
http://health.nikkei.co.jp/hsn/index.aspx?id=MMHEb1000013102011

米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク)のDoris Day博士は、「日焼けマシンは皮膚に喫煙させるようなもの。日焼けマシンが身体のビタミンDの産生量増加に有効などとうたうサロンもあるが、ナンセンスだ」と述べている。「ティーンエイジャーは特に影響を受けやすい。彼らは皮膚癌や老化はずっと先のことのように考えているが、致死的な皮膚癌であるメラノーマ(黒色腫)は “高齢者の疾患”ではない」と同氏は指摘し、FDAによる日焼けマシン規制が待たれるとしている。


さて、なんで日焼けマシンのほうが身体に悪いのか。
紫外線にはUV-A, UV-B, UV-C の3種類がある。そのうち地球に到達するのはUV-AとUV-B。
太陽光は、「UV-B+UV-A」であり、日焼けマシンは殆どUV-Aのみである。

そしてUV-Bは波長が短い。波長が短いということは、それだけエネルギーが強いということだ。だから太陽光だと皮膚が赤くなりやすい。

いっぽうUV-Aは波長が長い。エネルギーも弱いので、皮膚は赤くなりにくい。だから日焼けマシンで良く使われる。
しかし波長が長いということは、それだけ皮膚の奥まで浸透するということなのだ。UV-Bは表皮で留まるが、UV-Aは真皮まで到達する。真皮まで到達すると、皮膚癌にもなりやすい。

なおカリフォルニアでは、14~18歳の若者が日焼けマシンを使うことを禁止したらしい。
http://www.cnn.co.jp/usa/30004229.html

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は2009年、紫外線を出す日焼けマシンについての研究で、20件以上の論文を調べた結果、30歳未満で使い始めると皮膚がんのリスクが75%高くなることが分かったと発表。発がんリスクの分類を5段階中最高のグループに引き上げていた。